憧れの街に引っ越し転職したものの…人間関係に悩む看護師が選んだ職場とは

2023.12.28

東京の風景のイメージ

「今と同じくらいの規模の療養型病院で働きたい」年齢層の高い職場になじめないMさん(26歳/女性)の場合

新卒で地元の急性期病院に入ってから3年間、忙しい環境で必死に働いたMさん。「東京の憧れの町で暮らしたい」と26歳で上京して、一人暮らしを始めました。しかし、家の近くで求人を出している病院は少ない状況。Mさんは選択肢もなく、100床未満の療養型病院に入職しました。急性期よりはゆとりをもって働けるものの、年上の同僚の会話に入っていけず、お互いに気を遣いながら話すことに疲れを感じる毎日。さらに、給与への不満もあり、ご相談くださったのです。Mさんのお話を伺って、働きやすい環境のある職場をご提案しました。

上京して近くの療養型病院へ入職

この仕事をするようになって、多くの町を知りました。

用がなければ降りることのなかった駅、元気でお得な八百屋さん、隠れた名店のラーメン屋さんなど、都心にも地方にも、町にはそれぞれの良さがあるんですよね。

しかし、地方に住んでいると、“都会に出てみたい”と思う時期があるのかもしれません。

今回ご相談くださった26歳の女性、Mさんは、「東京の憧れの町で暮らしたい」と上京した看護師さんでした。

新卒で地元の総合病院に入職したMさん。。看護師不足が深刻な地域で、救急受け入れのある急性期でもあったため、仕事は相当大変だったそうです。

看護の基礎を身につけようと必死に働いて3年が経ったとき、Mさんは上京することを決めて、憧れの町で一人暮らしを始めたのでした。

しかし、引っ越してから就職活動をしてみると、家の近くにはあまり求人を出している病院がなかったのです。Mさんは、選択肢もなく、100床未満の療養型の病院に入職しました。

人間関係の悩みと給与への不満から転職を検討

療養型は、急性期のように重度の患者さんが次々と入ってくる環境ではないので、ゆとりをもって働けるようになりました。しかしMさんは、年上の看護師さんたちの会話に入っていけず、お互いに気を遣いながら毎日話すことに疲れを感じていたのです。

療養型病院は、スタッフの年齢層が比較的高い傾向にあり、高齢の患者さんが多いという特徴があります。また、給与があまり高くなくて、定期昇給がないこともあり、「このまま、ここで働き続けていていいのかな」と悩まれていました。

せっかく憧れの町で暮らし始めたのに、モヤモヤとした気持ちを抱えたまま過ごされていたMさんに、もっとイキイキと働ける職場をご紹介したい。そう思った私は、Mさんにとって一番大事なことは何か考えました。

そして、地方から転居して、周囲にお友達がいらっしゃらないMさんには、で、“同年代の方が多くいる職場が良いのではないか”と思いました。

Mさんは、急性期で大変な思いをしたので、今と同じくらいの100床未満の療養型をご希望されていました。しかし、近くの療養型の病院を探してみると、職員の年齢層が高めなところばかりでした。

多くの転職をサポートしていると、転職理由は「人間関係」が一番多いのに、転職先を選ぶときは「希望条件」を優先される方がとても多いように感じます。

もちろん、お休みや給与額、通勤時間、仕事内容などはとても大切です。

しかし、条件が良くても環境が合わなければ。長く続けることは難しいでしょう。それとは逆に、大変な職場でも、心の支えになる仲間がいれば、案外がんばれることもあります。

Mさんのように、給与や人間関係への不満を理由に転職を考える看護師の方は少なくありません。厚生労働省の「看護職員就業状況等実態調査結果資料2(p16)」によると、看護職員がほかの施設への転職を考える理由として、「給与に不満があるため」は2番目に多い31.1%です。また、「人間関係が良くないから」と答えた方は15.4%いました。このことから、Mさんと同じような悩みを抱えている看護師の方は多いと考えられます。

出典
厚生労働省「看護職員就業状況等実態調査結果」(2023年6月21日)

同年代の職員が多い回復期リハビリテーション病院を提案

Mさんには、急性期よりも時間にゆとりがある、回復期リハビリテーション専門病院をご提案しました。、そこは、ドクターや看護師、リハビリ専門職など、Mさんと同年代のスタッフが多く、コミュニケーションを大切にしている病院です。また、給与は今と変わらないものの、手当や休暇制度・福利厚生が充実していて、能力給が付きます。

通勤に乗り換えが必要で400分かかるので、Mさんは迷われていました。そのため、Mさんにぴったりの職場かもしれないので、とにかく環境を見るだけ見てほしいとお伝えしたのです。そして、Mさんは面接に行くことになりました。

面接に行ったMさんは、同年代のスタッフがチームワークよく仕事をしている雰囲気を、すっかり気に入られたようでした。

通勤時の乗り換えについても、地元とは違ってすぐに次の電車が来るので、ほとんど気にならなかったそうです。

転職して同僚と相談し合える仲に

無事に内定をもらい、入職されたMさん。1ヶ月後、「友達ができて、東京での生活がものすごく楽しくなった」とお礼のお電話をくださいました。

Mさんは憧れの町に住んでからこの2年間、1人で買い物をしてもあまり楽しくなくて、行きたいカフェやレストランにも入れなかったとのこと。

今は、仲良くなった同僚たちと出かけ、病院で一緒に仕事をするのが楽しいそうです。

勉強することが多くて大変になったけど、仲間と相談しながら新しいことを覚えるのはやりがいがあるとおっしゃっていました。

また、年に1回昇給があるため、看護の仕事への意欲が高まり、「専門看護のスキルを身につけたい」という目標もできたそうです。

Mさんのイキイキとした声が聞けて、本当に嬉しくて、私も入社したときのことを思い出しました。友達や仲間って本当にありがたい存在ですよね。

職場探しは、住まい探しに似ていると思います。情報だけではなく、実際に行ってみることでイメージが変わり、気に入るケースはけっこう多いんですよ。

行くだけなら無料なので、まずはぜひ、「行って、見て、感じて」みてください。そして、あなたが日々を過ごす場所や、一緒に働く仲間を知ったうえで、職場を選んでいただきたいと思っています。

誰かに聞いて欲しい悩みはありませんか

転職成功のポイント

職場選びでは、給与や通勤時間などの条件だけではなく、自分にとって働きやすい環境であるかをチェックすることが大切です。人間関係の悩みがある看護師の方は、今と同じような不満を感じない転職先を探してみましょう。

転職したい理由をよく考える

転職を考えたときには、今の職場に対する悩みや不満を整理してみましょう。転職したい一番の理由が人間関係である場合は、ほかの条件が良い職場を選んでも、また同じような不満を感じるかもしれません。「年上の同僚との関係が良くない」と感じている方は、同年代のスタッフが多いといった働きやすい環境の職場を選ぶと、やりがいをもって仕事を続けられる可能性が高いでしょう。

まずは見学や面接に行ってみる

通勤に感じる負担や、転職先の雰囲気は、実際に行ってみるとよく分かります。「電車の乗り換えがあるから大変そう」と思っていても、すぐに次の電車が来るから意外と大丈夫という可能性もあるでしょう。見学や面接は、転職先の環境を知るチャンスなので、気負わずに「まずは行ってみる」ことをおすすめします。

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「職場の人間関係に悩んでいる」「同年代のスタッフと一緒に働きたい」といった理由で転職を考えている方は、レバウェル看護を利用してみませんか?レバウェル看護は、看護師の転職を専門とする転職エージェントです。職場の環境やスタッフの年齢層といった、求人票では分からない情報も、アドバイザーからお伝えすることが可能。また、見学や面接をする際には、日程調整もさせていただきます。「転職するか迷っている」という場合は、悩みをお伺いするので、転職すべきかどうか、最良の選択を一緒に考えましょう。サービスの利用はすべて無料なので、ぜひ気軽にご相談ください。

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