働けないと思うとイライラしてしまう…介護と仕事の両立に悩む看護師の転職

2023.12.28

暗い部屋に佇む車いすに乗った人の足元のイメージ

「家族の介護と両立できるように日勤常勤で働ける病院へ転職したい」お父さまの介護をするベテラン看護師のAさん(40歳/女性)の場合

総合病院で10年以上の勤務経験があるベテラン看護師のAさん。お父さまの病気をきっかけに総合病院を退職します。その後、介護をしながらクリニックへ転職しますが、「いつ休むか分からない人は困る」と言われ退職。レバウェル看護に相談くださるも、一緒に介護をしていたお母さまも体調を崩し、転職の条件はより狭まってしまいます。「介護で働けないと思うとイライラしてしまう」というAさんにレバウェル看護のアドバイザーは、介護と仕事の両立を考慮したうえで求人を探しました。

「いつ休むか分からない人は困る」と言われ退職

結婚、妊娠、出産、子育てなど、女性の人生には大きな転機がありますが、「介護」もその一つだと思います。ご家族の介護を担う女性は多く、そのためにお仕事を断念される方もいらっしゃいます。

今回ご紹介する方も、ご家族の介護と仕事の両立に悩んでいらっしゃいました。

40歳のベテラン看護師Aさんは、ご実家で70代のご両親と暮らしながら、総合病院で10年以上勤務してきました。

あるとき、お父さまが脳卒中で倒れたため、責任感が強いAさんは思い切って退職。お母さまと共に、お父さまの介護に専念することにしたそうです。

その後、お父さまの病状が落ち着くと、Aさんはクリニックで日勤常勤のお仕事を始めました。けれども、お父さまの体調不良で欠勤すると、院長から「いつ休むかわからない人は困る」と言われてしまいます。職場に居づらくなったAさんは、また退職することに。

介護と仕事の両立に悩んだAさんは、レバウェル看護にご相談くださったのでした。

月数回の夜勤を条件に面接を希望するも、やむなく断念

Aさんは介護と仕事を両立できるように、病院の日勤常勤を希望していました。しかし、Aさんの家付近にある職場はどこも、昼の勤務に加えて月数回の夜勤に入ることが条件。Aさんはしばらく考えた末、「月に2、3回だったら夜勤できます」とおっしゃり、高給与の療養型病院をご希望されました。

「介護しながらの夜勤は無理があるのでは?」とお話したのですが、Aさんは強く面接を希望されたため、夜勤は月2回、という条件で面接を予定しました。

しかし、面接直前にAさんから「キャンセルしたい」とご連絡がありました。理由を聞くと、お母さまが腰を痛めてしまい、Aさんがメインとなってお父さまの介護をすることになったのだそうです。

「またしばらくは仕事ができません」Aさんは深い溜息をつき、「働けないと思うと、イライラしてしまうんです」と、辛い気持ちを打ち明けられました。

在宅介護によるストレスを感じるご家族は多い

在宅介護には休みがなくゴールが見えないため、介護者の身体的・精神的ストレスが日々蓄積されていきます。さらに、家庭内のことなので抱え込んでしまう方も少なくありません。その結果、食欲低下・血圧上昇・免疫力低下・イライラ感・抑うつなどの症状をきたすこともあるようです。高齢化社会が問題視されている現在、ご家族の介護に悩みを抱える方は今後ますます増えていくでしょう。

とはいえ、在宅介護は要介護者にとって、住み慣れた家で家族と過ごせるなどのメリットがあります。在宅介護を選択した場合は、Aさんの場合は仕事をすることであるように、その人に合った息抜きをすることが大切だといえるでしょう。

在宅介護に理解のある訪問看護ステーションを紹介

お話をお聞きしているうちに、「グチを言ってしまってすみません」と謝るAさん。私は、「ストレスは抱えこまずに、少しでもお話した方が良いですよ」とお話ししました。そして、Aさんが無理なく働ける職場を探し、またご連絡することをお約束して、お電話を終えました。

その1ヶ月後。Aさんには高給与の訪問看護ステーションをご紹介しました。最初にご希望されていた病院の日勤常勤ではありませんが、夜勤やオンコールがないことに加え、規模が大きいためスタッフが多く、お互いをフォローし合える職場です。「働けないと思うと、イライラしてしまう」というAさんが、無理なく働ける職場だと思いました。

訪問看護は未経験のAさんですが、事業所にAさんの状況をお伝えしたところ、「ご家族の介護経験が現場で活かせるはずなので、ぜひ面接したい」とのこと。面接では、Aさんのキャリアと看護への情熱が歓迎され、見事採用内定しました。

Aさんはお父さまの介護をしながらでも安心して働けるようになり、ご両親のための臨時の欠勤も可能になりました。また、嫁いだ妹さんにもお願いして、介護に協力してもらうことにしたそうです。

「前より気持ちがずっとラクになり、人にも頼れるようになりました」と、Aさんは明るい声でおっしゃいました。

たとえ大切な家族であっても、介護にはトラブルもストレスもつきもの。でも、その経験が活かせる職場や、あなたの状況を受け止めてくれる職場も確かに存在するのです。

「介護しながら就職なんて、無理なのでは?」と思われている方も、まずはご相談ください。

じっくりとお話を伺いながら、あなたの働きやすい職場を考えていきたいと思います。

誰かに聞いて欲しい悩みはありませんか

転職成功のポイント

ご家族の介護があると夜勤勤務に入れなかったり、急な欠勤や早退をしなければならなかったりと、介護と仕事の両立に悩む方も多いでしょう。ここでは、ご家族の介護をしながら転職をする方に向けて、転職成功のポイントを紹介します。

転職先の幅を広げて情報を集める

看護師の職場は、医療機関だけではありません。「病院で働きながら家族の介護をするのは難しい」という方は、医療機関以外の求人情報を集めているのもおすすめです。選択肢が広がり、生活スタイルに合う職場を見つけやすくなるでしょう。
今回の相談例のような訪問看護ステーションのほかに、デイサービスや保育園の看護師、産業看護師は夜勤がなく日勤のみの勤務が可能。看護師として日勤常勤で働けるところは、数多くあります。

面接時に自身の状況を正直に伝える

すべての職場に当てはまるわけではありませんが、面接時に自分自身の状況を伝えることで、採用前に理解を得られ、それを考慮した配属先やシフトにしてくれることがあります。家族の介護をしている場合、介護職への転職に有利になることも。転職の際は、自身の背景や困難を率直に伝え、理解を得ることが重要です。

レバウェル看護に相談する

「介護と仕事を両立させたい」「介護をしながらでも働きやすい職場に転職したい」という看護師さんは、レバウェル看護にご相談ください。ご家族の介護に対する理解があるかどうかなどを含めて、あなたの希望する条件に合う求人を探してご提案いたします。
また、介護と仕事が両立できるか不安な方は、話を聞くだけでもOK。「相談したら転職しないといけない」ということはありません。「話を聞いたうえで、転職するかどうか決めたい」というお問い合わせもお待ちしております。

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