オーストラリアの看護事情~仰天あるあるカルチャーショック!?~

2016.3.24

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http://www.photo-ac.com/

初めまして、西オーストラリア、パース在住のKay(けい)です。
日本での病棟勤務6年の経験を経て、2005年に西オーストラリアへ看護留学し2007年にRN(Registered Nurse:正看護師)になり、現在パース市内にある公立病院一般内科病棟勤務10年目になる二児の母です。

日本の看護師の皆さんに気になるオーストラリアの看護事情や私が実際に体験した病棟勤務でのカルチャーショックなどをお届けします。

国が変われば習慣だって常識だってかわります。
日本の病院、病棟では絶対にありえない!!事が、ここオーストラリアでは起こっちゃうんです。今回はそんなエピソードをご紹介します。

オーバーヘッドテーブルの上には???

オーストラリアの今の公立病院で働き始めて、こんな光景を見てびっくりしました。
ベッドに座ってランチを取る患者さんのオーバーヘッドテーブルの上には…
尿器が!しかも使用済みのものが置いてあったのです。

すぐに気が付いて、尿器の中身を捨てて洗浄し、新しい尿器と交換しました。
「新しい尿器をお持ちしました、どこに置きましょうか?」と患者さんに聞いたところ
「ここでいいよ。」と指示されたのはまたもやオーバーヘッドテーブルの上。

新しい尿器の横でランチを食べている患者さん。
こういう光景、結構な頻度で目にします。
未だに慣れません。

 
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スィート?、ダーリン?!、患者さんの呼び方

日本では患者さんは苗字で呼びますよね。
こちらでも、やはり、MR.MRS. MS.などの敬称をつけて苗字を呼びますが、大体の患者さんは「メリーと呼んで」とファーストネーム(下の名前)で呼ばれることに慣れています。

英語には敬語というものがなく、話す時には常に対等。
オーストラリア人は親しみを込めるために語尾の最後に「Dear ディアー」「Sweetie スウィーティー」「Love ラヴ」「Darling ダーリン」などをつけて患者さんに話します。
「Open your mouth, darling.(口をあけてください)」というような感じです。
特別な意味はないとわかっていても、でも、やっぱり今日初めて受け持った患者さんに「ダーリン」「スウィーティー」とは言えない…何年経っても言うのが恥ずかしいんです。

そんな恥ずかしがり屋の私にも、最近この「Dear」の活用法がわかってきました。
オーストラリアは移民の国なのでいろんな国籍の患者さんがいます。
中には、これなんて発音するの?なんていう名前もあるんです。
そんな時に便利なのがこの「Dear」!
名前がとっさに出なくても「Dear」でごまかせる。
こんな便利な言葉ないわ~と思い始めた今日この頃です。

仏様はおきざり?

オーストラリアの病院で働き始めてすぐの事です。
一人の患者さんがお亡くなりになりました。
たくさんの家族が面会に来て、別れを惜しんだ後に「では、私達これで帰ります。」と言い残し病棟を後にしたのです。

家族が帰るのに患者さんはベッドにに寝たまま。
「え? 仏様、おいて帰っちゃうんですか?」
私は慌てて同僚の看護師に聞きました。
「O号室の患者さんのご家族が帰っちゃうんですけど…」

同僚スタッフは慌てるそぶりもなく、「わかったわ。じゃぁ、ラストオフィス(日本で言うとエンゼルケア、死後処置の事)に行きましょうか?」とセットを抱えて一緒に亡くなった患者さんの元へ。

そうなんです、こちらでは仏様はご家族と一緒に帰宅せず、病院の霊安室に移され葬儀屋さんが来るまで霊安室で保管されるのです。(その患者さんの宗教によっても異なります)
ちなみに、綿詰めの作業は一切ありません。
これにもちょっと驚きでした。

いかがだったでしょうか?
日本では普通だと思っていたことが国によってこんなにも違うのですね。
毎日がカルチャーショックの連続です。

 
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