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2013年06月07日

緊張して自分が出せない

人って、好きな人や認めて欲しい相手には、
本来の素直な自分が出せないことってありますよね。

“よく見せたい”という思いが、
過剰に働いてしまって、上手くいかなくなって、
自己嫌悪に落ちて、それが余計に悪循環になってしまったり・・・。


「面接ですごい緊張しちゃうんです」と言うMさんは、
自分で探したいくつかの病院を受けたものの、
面接で不合格になり、
自分ではもうどうしたらいいかわからずに、ご相談を下さった方でした。


「初対面の人が苦手」というMさんですが、
ナース服を着て、患者さんと接している時は、
初めての人でも緊張せずに対応できると言うのです。

一度、お会いして話をしましょうということになり、
Mさんの希望の場所で待ち合わせすると、
私とは初対面にも関わらず、Mさんは緊張しませんでした。

「場所に緊張するのかもしれない」というMさん。
そこで、「面接に私も同行します」とお話しました。
少しでも知っている顔がいたほうが安心されると思ったからでした。


Mさんは一般病院で5年の経験があり、
夜勤も問題なくできると言うことで、
書類審査の時点では問題なく、
複数の病院候補を見つけることができました。

そして、面接の日。
Mさんは朝から緊張していました。

Mさんと早めに待ち合わせをし、
受ける病院の内容やMさんの看護に対する思いなどを確認。
少し落ち着かれてから、面接に向かいました。

師長さんが穏やかな雰囲気の方だったのですが、
Mさんは師長さんの前に座ったとたんに緊張してしまい、
受け答えもしどろもどろ。

仕方なく、先にお伺いしていたMさんの考えなどを、
私が補足する形になりました。

しかし、結果は「不採用」でした。
「あんなにおどおどされていては、看護業務が心配だから」
という理由でした。


そこで、もう少し受け答えの練習をしてから、
次の病院へ面接に行きました。

前回よりはちゃんと受け答えできたMさんでしたが、
今回も「不採用」でした。

面接をしてくれた看護師長さんに理由をお伺いすると、
面接の間、質問されるごとにMさんが私を振り返っていて、
本当にご自身の意思や思いだと思えなかった。
看護師はその場、その場の判断をしっかり自分でできないと困る、
と言われてしまいました。

Mさんが少しでも安心して面接を受けられるようにと思い、
同行していた私でしたが、
私の存在こそがMさんの自主性を妨げてしまっていたのです。

これはキャリアアドバイザーとして、
大いに反省しなければならないことでした。


本当にMさんに必要なことは、
不安を取り除くことではなく、一人でも自信も持てることだ。
そう思った私は、
「シミュレーション面接をしっかりしましょう」とお話し、
Mさんと何度も想定面接を行いました。

また、Mさんの看護に対するさまざまな考え方を
文面にして、自分自身で考えてまとめて頂きました。

自分の心の中にあることでも、
意識的に理解することで、口に出して人に話せるようになるのです。


初めは1人で面接に行くことに不安がっていたMさんも、
練習を重ね、自分自身を理解したことで少し自信がついたようでした。


次の面接は、Mさんの第1希望の病院でした。
私は同行せず、病院の入り口でMさんを見送りました。

最期まで振り返ってこちらを見るMさんに、
駆け寄りたくなる思いでしたが、ぐっと堪えてMさんを見送りました。

面接の間は、正直、親のような思いで、
信じたい気持ちと心配でドキドキしていました。

Mさんは、やはり椅子に座ると緊張したそうですが、
「言いたいことを伝えられたと思う」とおっしゃっていました。


合否の確認をしようと病院に電話すると、
面接をされた師長さんが出てくださり、
面接時の様子を話してくださいました。
Mさんは、自分が緊張しているのはこの病院で本当に働きたいからで、
ナース服を着れば緊張せずに仕事をできる、と言い、
「不安を知っている自分だからこそ、
 病気で不安になっている患者さんの気持ちになって看護をできます」
と話したのだそうです。

合否は、合格。Mさんのやる気が届いたのです。

師長さんにお礼を言って電話を切った後、
私は自分のデスクで思わずガッツポーズをしてしまいました。
もちろん、Mさんにもすぐに連絡を入れ、一緒に喜びを分かち合いました。


Mさんには「自信がもてた」とお礼を言われましたが、
キャリアアドバイザーとして、私も成長させてもらったと
Mさんには感謝の気持ちでいっぱいになりました。

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