2023.6.1
「面接で緊張して好印象を残せない」一般病院で5年勤務経験があるMさんの場合
面接で緊張しがちなMさんは、上手くアピールできないことを悩み、ご相談くださった看護師さんです。一般病院で5年の経験があり、夜勤にも対応できるため、Mさんが応募できる病院の候補は複数ありました。面接で緊張してしまうMさんを気にかけ、アドバイザーが回答を補足する形でサポートしましたが、その行動が裏目に出てしまいました。そこで、Mさんが1人でも自信をもって面接に臨めるよう、アプローチを変えて支援に努めました。
好きな人や認めて欲しい相手に限って、本来の自分が出せないことってありますよね。よく見せたいという思いが過剰にはたらき、上手くいかずに自己嫌悪に陥ってしまうこともあるでしょう。
「面接ですごい緊張しちゃうんです」と伝えるMさん。自分で探したいくつかの求人に申し込んだものの、面接で不合格になってしまい、どうしたら良いかわからずに今回ご相談くださいました。
Mさんは「初対面の人が苦手」と話してくださいました。ナース服を着て患者さんと接しているときは、初めての人でも緊張せずに対応できると言うのです。
私は、一度会って詳しいお話をしましょうと伝えました。Mさんの希望の場所で待ち合わせすると、私と初対面でも緊張はしていませんでした。
「場所に緊張するのかもしれない」というMさん。そこで、「私も面接に同行いたします」とお話しました。少しでも知っている顔がいた方が、安心して面接を受けられるのではと考えたからです。
Mさんは一般病院で5年の経験があり、夜勤も問題なくできるとのことでした。書類審査の時点では問題なく、転職先として複数の病院候補を見つけられました。
そして、面接の日。Mさんは朝から緊張していました。
私とMさんは早めに待ち合わせをし、面接を受ける病院の仕事内容や、Mさん自身の看護に対する思いを確認。少し落ち着いてから、面接に向かいました。
看護師長さんは穏やかな雰囲気の方でしたが、Mさんは看護師長さんの前に座ったとたん緊張し、受け答えがしどろもどろになってしまいました。そこで私は、先にお伺いしていたMさんの考えを補足しました。
後日伝えられた面接結果は、不採用でした。病院側に理由を聞いてみると、「あんなにおどおどされていては、看護業務が心配だから」とのことでした。
その反省を踏まえ、もう少し受け答えの練習をしてから、次の病院へ面接に行きました。
前回より質問に回答できたMさんでしたが、結果は今回も不採用でした。
面接をしてくれた看護師長さんに理由をお伺いすると、「面接の間、質問されるごとにMさんがアドバイザーを振り返っていて、本当にご自身の意思や考えだと思えなかった。看護師はその場その場の判断をしっかりできないと困る」と言われてしまいました。
Mさんが安心して面接を受けられるようにと同行していましたが、私の存在こそがMさんの自主性を妨げてしまっていたのです。これはキャリアアドバイザーとして、大いに反省しなければならないことでした。
Mさんに本当に必要なのは、不安を取り除くのではなく、1人でも自信をもって面接に臨めることだと思いました。そこで私は、「シミュレーション面接をしっかり行いましょう」と話し、Mさんと何度も想定面接に取り組みました。
また、Mさんの看護に対する考え方をまとめるため、ご自身で文面にしていただきました。自分の心の中にあることでも、意識的に理解することで、言葉にできるようになる可能性があります。初めは1人で面接に行くことに不安がっていたMさんも、練習を重ね、自分自身を理解したことで少し自信がついたようでした。
次の面接は、Mさんの第1希望の病院でした。私は同行せず、病院の入口でMさんを見送りました。最後まで振り返ってこちらを見るMさんに、駆け寄りたくなる思いでしたが、ぐっと堪えました。
Mさんが面接している間は、信じたい気持ちと心配でドキドキしていました。面接後に手応えを聞いてみると、やはり椅子に座ると緊張したそうですが、「言いたいことを伝えられたと思う」とおっしゃっていました。
合否の確認をしようと病院に電話すると、面接をされた師長さんが出てくださり、面接時の様子を話してくださいました。
Mさんは、自分が緊張しているのはこの病院で本当に働きたいからで、ナース服を着れば緊張せずに仕事をできると言い、「不安を知っている自分だからこそ、 病気で不安になっている患者さんの気持ちになって看護ができます」と話したのだそうです。
結果は、合格。Mさんの仕事に対するやる気が届いたのです。
師長さんにお礼を言って電話を切ったあと、私は自分のデスクで思わずガッツポーズをしてしまいました。Mさんにもすぐに連絡を入れ、一緒に喜びを分かち合いました。
Mさんには「自信がもてた」とお礼を言われましたが、キャリアアドバイザーとして私も成長させてもらったと、Mさんには感謝の気持ちでいっぱいになりました。
ここでは、面接でつい緊張してしまい、自分をうまく出せない看護師におけるお悩み解決のポイントを解説いたします。
面接で転職の意志を伝えるには、自分自身の強みや看護に対する思いを明確にしておくことが重要です。自分の経験や能力を客観的に見つめ、自己分析を行いましょう。仕事に対する考えや大切にしている看護観、実現したいことなどを整理しておくことで、意見をはっきり伝えることができるようになります。自身の希望が伝わることによって、採用側とのミスマッチによる転職や意見が伝えられなかったことによる不採用が避けられます。
面接で緊張しがちな看護師は、本番を意識した練習をすることが重要です。面接の練習をすれば、どのような質問に言葉が詰まってしまうのか、どう回答すれば自分の考えを示せるのかを明確にできます。
自分の言葉で受け答えができなければ、病院側に不信感を抱かれてしまう可能性も。質問に対してハキハキとスムーズに回答できると、好印象を与えられるでしょう。
応募先の面接を受けるときは、背筋を伸ばして自信のある姿勢で臨むことがポイントです。自信がないように見えると、仕事を任すのには不安要素が残ると判断されかねません。自分にできることや、看護に対する考え方をアピールし、自分がその職場で活躍するイメージを与えましょう。
レバウェル看護では、「面接でいつも緊張してしまい、うまく受け答えができない」「自分らしいアピールができなくなる」といったお悩みを解消いたします。専任のアドバイザーが本番を意識した想定面接に対応するため、緊張の緩和や自信につなげられますよ。志望先に適した受け答えができるようになるので、転職が初めての方でも安心です。面接の日程もアドバイザーが調整いたします。
「レバウェル看護」を使うと、より詳しく話を聞くことができます。どんな転職先があるのか等も事前に知ることができます。
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