2024.2.6
「ブランクはあるけど正看護師を目指したい」准看護師として病院勤務を経て、海外に住んでいるGさん(39歳/女性)の場合
准看護師のGさんは病院勤務を2年間経験、その後国際結婚して基本的には海外で生活を送っている方です。帰省中に国内で大震災に遭い、そのまま地元の病院で16年ぶりに看護の仕事をすることになりました。被災者の手当をしたことがきっかけで、看護スキルを身につけるため、「ブランクはあるけど正看護師になりたい」と思うように。しかし、海外居住のGさんは、日本で正看護師を取得しても海外で資格は活かせません。「人の助けたい」と熱意のあるGさんへ、アドバイザーがサポートしました。
仕事でもプライベートでも、メールやSNSなどのインターネットを介してのコミュニケーションって、本当に増えましたよね。
自分の考えを読み返してから送ることができ、相手も都合の良いタイミングで読めるので、非常に便利なツールだと感じています。
しかし、転職の相談は、お電話で話すことも大切にしています。
もちろん、相手の方の都合を最優先して、ご迷惑をかけないようにしていますし、メールでのご相談でも問題なければ、進めることはできます。
ただ、転職は毎日の生活に影響するとても大事なことですので、「その人が本当に求めていること」「不安に思うこと」など、活字だけでは表せない部分も感じて、理解したいと思っています。
今回のGさんのご相談も、“直接話をすることは大切だ”と感じるケースでした。
Gさんは39歳の既婚女性です。准看護師を取得した後、病院勤務を2年しました。国際結婚され、3年に1度は里帰りをするものの、16年間海外で生活を送っていらした方です。
Gさんが日本から離れて16年目の春のこと。1人で里帰り中に、Gさんは仙台で東北大震災に遭いました。Gさんもご実家のご両親もご無事で、避難所に身を寄せての暮らしとなりました。
Gさんはご両親を心配し、日本での滞在を延長。そのまま地元、仙台の病院でボランティアとして、16年ぶりに看護の仕事をすることになったのです。
ブランクが長く、もともと准看護師としての経験も浅いGさんは、とにかく目の前のことをこなすだけで必死だったそうです。
そんなある日、がれきの中で探し物をしていて怪我をしてしまったと言う女性が、幼い女の子を連れてやって来ました。
Gさんがその女性に手当していると、小さな女の子がじっとGさんを見て言いました。
「看護師さん、お母さんは元気になる?」と。
幼くして、多くの人々の苦しみを見てきた小さな女の子の切実な声を聞いたGさんは、“もっと多くの人を助けたい”と強く思ったそうです。
Gさんの嫁ぎ先の国では、子供を祖父母に預け、両親が出稼ぎすることはよくあるとのこと。ご家族も日本でしばらく働くことに、賛成してくれたというGさん。
日本に留まり働くのであれば、「もっと知識を身につけたい、正看護師の資格を取りたい」と、資格習得支援制度のある病院を探して、ご連絡を下さったのでした。
厚生労働省の「第109回保健師国家試験、第106回助産師国家試験及び第112回看護師国家試験の合格発表」によると、第112回看護師国家試験の合格率は90.8%と比較的高めであるものの、試験に向けての勉強や準備は大変なものでしょう。
ブランクのことや准看護師の経験年数が少ないこと、戸籍が海外であることなどから、ご紹介に少しお時間がかかってしまうかもしれないことを、申し訳ない気持ちでGさんにお伝えしました。すると、「無理だと言われると思っていました」と逆に感謝して下さいました。
Gさんに了承を得て、事業所側にも事実を包み隠さず伝えながら、資格支援制度など教育制度に強みのある病院にあたりました。
しかし、なかなかOKを出してくれる病院は見つかりません。
そんな中Gさんの「熱い思い」を汲んで「面接をしてもいい」と言ってくれる事業所がありました。大きなグループが運営する病院です。
その病院に資格支援制度はないものの、大きいグループならではの、豊富な勉強会や研修とその費用の補助制度があります。空いている時間にネットを利用し勉強できるe-ラーニングも行っており、現場ではプリセプター制度もありました。
海外の家族の元に戻れば、日本での正看護師資格では就職できません。なのであれば無理に膨大な時間とお金を費やして資格を取るよりも、しっかり働きながら、正看護師並みの知識を身に付けることが良いのではないかとも思い、私はこの病院をお勧めしました。
Gさんも、「自分がしたいことは、多くの人々を助けることだから」と知識を学べる環境に惹かれ、面接に行くことを決められました。
病院側には、「とりあえず会ってみてから判断します」と言われていたのですが、Gさんの熱意を感じた師長さんをはじめ皆さんが、満場一致でGさんの採用を決めてくださいました。
そればかりか、ご家族と離れて頑張るGさんのために、海外のご自宅へ帰るための休暇まで調整してくれたのです!
Gさんは無事に入職され、熱意を持って仕事をしながら、勉強にも励まれています。
人は何かをする前、マイナスな予想を立ててしまい、一歩を踏み出せないこともあるように思います。
ですが、実際は伝えてみることで、受け入れてもらえることも多くあるでしょう。
“気持ちが伝わる”ということは、人と人が向き合うことでしかできない、暖かくとても素敵なことだと思います。
小さな女の子の一言が、Gさんの心を動かしたように。Gさんの思いが、病院の皆さんに届いたように。
私も恐れずに、自分の本当の気持ちを素直に伝えていこうと、勇気を頂いた今回の出来事でした。
「希望の働き方を叶えたいけど、受け入れられるか不安…」とお悩みの看護師さんは、仕事への意欲をアピールすることが大切です。以下で、転職成功のポイントをまとめているので、参考にしてみましょう。
今の状況や条件で、「なぜ看護師として働きたいと感じたのか」という理由を考えてみましょう。「家族の介護をして医療にまた関心を持った」「身近で活躍している看護師がいる」など、希望するにあたって何かきっかけや理由はあるはずです。働く目的がはっきりしていることで、どのような分野で看護に携わりたいのかも見えてくるかもしれません。求人探しもスムーズになるでしょう。
転職時は、応募先へ仕事への熱意を十分にアピールしてください。たとえ不安な条件があっても、看護への前向きな思いを見せることで、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。今回のGさんの場合、居住地である海外を離れ地元で正看護師を目指したいという思いを話したことで、看護への意欲を伝えられました。このように、具体的にどのような看護師になりたいかもアピールすることもポイントです。
「自分一人で求人を見つけるのは難しい」「今の状況で転職できるか不安…」とお考えの方は、看護師専門の転職エージェントである「レバウェル看護」にご相談ください。レバウェル看護では、叶えたい働き方や困っていることなど、転職の目的をしっかりお伺いしたうえで、条件に合った職場を紹介いたします。また、選考対策や面接日の調整も行うので、久しぶりの転職活動で不安な方もご安心ください。サービスはすべて無料で、相談のみのご利用も可能です。
「レバウェル看護」を使うと、より詳しく話を聞くことができます。どんな転職先があるのか等も事前に知ることができます。
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