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2013年07月11日

求人はなくても

たまにショッピングに行った時に、
欲しいものの値段が予算と合わなかったり、
サイズが合わなかったりして、
ちょっと違うものを選んでしまうことがあります。

箪笥にいつまでも捨てられずにあるそんな服を見て、
なんで妥協しちゃったんだろう?
なんて、反省することも、けっこうあるんです・・・・・・。

まあ、洋服くらいなら、
まだ箪笥に捨てられない服が増えるくらいで済みますが、
これが転職となると、けっこう人生に大きな影響を与えますよね。


今回、ご紹介するWさんは、26歳の女性。
大学病院に3年勤務した後、
「保育指導に従事したい」と言う以前からの思いを叶え、
町役場で保育師としてお仕事をされている方でした。

保育師になって3年。
町の人々の健康、病気の相談にのり、
その人に最適な情報を提供してきたWさんでしたが、
仕事の中で母子家庭の支援に携るようになり、
「乳幼児の環境がその後の人格に大きな影響を与える」
と強く感じるようになったそうです

「もう一度看護師として、乳幼児の発達に関われる仕事がしたい」
という思いをもったWさんは、
特に関心のある重症心身障害児に関われる現場を探して、
ご相談を頂いたのでした。


重症心身障害児とは、重度の肢体不自由があって、
同時に重度の知的障害をあわせもった児童のことを言います。

リハビリを行うことが困難で、
基本的に寝ているか座っていることが多く、
移動や食事など24時間、生活支援が必要です。
超重症児になると呼吸なども管理が必要になります。

全国規模での調査は実施されていませんが、
現在、日本の重症心身障害児数は、
推定で約38,000人と言われています。

重症心身障害児への看護ケアは、
言葉で自分の思いを伝えることはできない相手の心の声を聞き取り、
日常生活を支えることが必要とされ、
医療行為はあまり多くはありません。


Wさんは、重症心身障害児とそのご家族に
もっと安心して暮らせるサポートを実現したいと
日々のケアサポートはもちろん、
周囲への理解や公的サポートの情報提供を広める活動もしたいと、
様々なアイディアを持っていらっしゃいました。

求人を出している幼稚園や小児科などをあたったのですが、
その中では、Wさんがやりたいことを
実践するような環境はありませんでした。

「実は他の紹介会社やハローワークでも探したんですが、
 どこにも理想の求人がなくて・・・・・・諦めるしかないんでしょうか」
とおっしゃるWさん。

そこで、Wさんの理想に近い取り組みをしている乳児院に
問い合わせてみました。
実は、先日、求人の状況確認をしたばかりで、
「現在は人員が充足している」
という回答をもらっていた乳児院でした。

それでも、Wさんの熱意や人柄を伝えると、
とりあえず面接を行って下さるということになりました。

面接で、やりたいことを自分の言葉で説明できるWさんに、
人事の方もで「できれば来て欲しいんですけど」と言って下さり、
上に掛け合って下さったのですが、
福祉施設で余分な職員を雇うことがどうしてもできない、
と言われてしまったそうです。

「この乳児院にすごい魅力を感じたし、できれば働きたかったけど、
 ここまでしてくれたので、納得できました。諦めます」
と言うWさん。

ここまで求職者と事業所の双方が相思相愛なのに、
諦めてしまうのは残念で仕方なく、
何か策はないものか、と思い、
もう一度、乳児院を尋ねてみました。

乳児院の人事の方もWさんのことが気になっていたようで、
話し合いの結果、
欠員が出次第、すぐに入職手続きに入れるよう、
内定確定の書面をもらうことができました。

Wさんにご報告すると、
欠員がいつ出るかはわからなくても、
ちゃんと転職先が決まっているというだけで希望になった、
と、とても喜んで下さいました。

その後、7ヶ月間、待って頂く結果とはなりましたが、
結婚で退職される職員の方が出たということで、
Wさんは、スムーズに転職することができました。

今、Wさんは、やりたかったことを、
試行錯誤しながら実現されている途中です。


もし、どうしても事業所で働きたいという思いがあるのなら、
求人がなかったとしても諦めないで欲しいと思います。

「その病院でなきゃいけない」、「その事業所がいい」
という明確な理由や目標があることは、
事業所側にとっても、魅力のある人材だと思います。

転職は、人生の大きな選択ですから、
後悔のない選択をして欲しいと思っています。

できる限りの努力をしますので、
是非、相談だけでもして下さいね。

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