お悩み相談室

1,000人以上の看護師さんとお会いしてきたキャリアアドバイザー達が、あなたのお悩みにお応えします。

2013年09月10日

何のために仕事をしていますか?

よく「お前は仕事好きだよな」と言われます。
人とかかわるのが好きなので、
好きなことを仕事にできていると自分でも思います。

でも、
好きだからしている人、
他のことや、生活のためにと割り切って仕事をしている人、
いろんな人がいていいと思っています。


今回、ご紹介するHさんは、
好きを仕事にした
4歳になるお子さんがいる助産師さんです。

5年間、産婦人科で看護師として仕事をしてきて、
「赤ちゃんをとりあげる仕事もしたい」と、
仕事と家庭の両立をしながら頑張って勉強し、
みごと助産師資格を取られた方でした。


助産師とは、
妊婦さんへの母子の健康指導から、
お産の取り上げ、
生まれた赤ちゃんのケア、産後のお母さんのサポート、
その後の育児、発育にかかわる相談などを行う職業の人のことを言います。

助産師になるには、
看護師資格を持った方、または取得見込みの方が、
助産師の専門学校や4年制看護大学、看護短期大学専攻科など、
助産師の養成施設で1年以上学び、
助産師の国家資格を受け、合格する必要があります。


助産師資格を取ったHさんは、
お産も取ることができ、教育体制が充実している病院に転職。
スキルの向上を目指し、日々を送られていました。

しかし、そんなある日、Hさんは、
お子さんからショックな言葉を言われたのです。

「ママ、今のお仕事をしてから、怖くなった」

思いがけない言葉でした。

毎日、山のようなレポートがあり、
残業が多く、睡眠時間2、3時間という日々を送っていたHさん。
ハードすぎる日々の中で、いつしか、
前なら許せていた些細なことにも苛立つようになり、
職場でも、旦那さんやお子さんにも
きつい言い方で話すことが増えていたそうです。

このままではいけないと感じて、転職相談にいらしたHさん。

そこで、無理なく仕事と家庭を両立できる勤務形態や環境の病院を
いくつかご案内しました。

しかし、Hさんは、
せっかく取った資格を生かしたいからと、
お子さんを預けて夜勤にも入りたいと言うのです。

子育てを実践中のママさんで、
助産師として夜勤も入れる方は珍しく、
歓迎してくれる事業所は多いと思います。

Hさんご本人も、
もっと経験を積みたいという思いが強く、
双方のニーズはマッチしていると言えるでしょう。

でも、転職というのは大きな決断です。
新しい場所に慣れることも大変ですし、
生活のリズムも変わり、慣れるまでは周囲にも負担をかけるものです。
そこまでして行う転職で、
転職理由の問題が解決しなかった場合、
Hさんは、また転職を考えられるかもしれません。

それは、Hさんにとっても、
周りの方や事業所にとっても良い結果を生まないでしょう。

頑張っているHさんだからこそ、いい方向へ向かって欲しい。
そう思った私は、
Hさんに一番大事なものに気づいて頂きたいと思い、
「何のために仕事をしていますか?」
と聞いてみました。

するとHさんは、無言になってしまいました。

気分を害されてしまったかもしれないと心配にもなりましたが、
Hさんにもご家族にも、一番、いい方法を見つけて頂きたい
と思った気持ちに嘘はありません。

しばらく待っていると「子供のためです」とおっしゃいました。

Hさんは、お子さんがこの世に誕生してくれた喜びを、
何より素晴らしいものだと感じたことから、
助産師になり、その感動のお手伝いを仕事にしたいと思ったのです。

資格を取るのはとても大変だったので、
いつしか資格を取ったことに執着してしまったというHさん。
でも、原点に返り考えてみると、
何よりお子さんが大事だと改めて気づかれたのでした。


今はまだお子さんは小さく、お母さんを必要としています。

スキルアップは時期を見てチャレンジすればいいということで、
Hさんは、今は、家庭と仕事の両立を最優先されることになりました。

前に勤務していた総合病院の雰囲気が好きだったということで、
総合病院の産婦人科で、お産も取り上げられ、
短時間勤務でも正社員雇用してくれる病院をご紹介。

お子さんがある程度大きくなったら、
夜勤も入る常勤に切り替えるという条件で、
みごと内定をもらえました。


好きなことを仕事にできるのはとても幸せなことです。

でも、何のために仕事をしているのか、
という部分を見失わないことは大切だと思います。

自分だけではなく、周りの人が笑顔になれる環境は、
自分にとっても本当の笑顔になれる環境なのです。

関連するキーワード

※相談事例は、個人が特定できない形で掲載しています

キャリアアドバイザーからのメッセージ

転職のサポート以外にも、看護師さんのお役に立てることがあるんじゃないか。
そんな思いで、この「お悩み相談集」をつくりました。

たくさんの看護師さんとお話しさせていただいてきた私たち。
キャリアアドバイザーの中には、これまで1,000人を超える看護師さんとお会いさせていただいた者もいます。

もしかしたら、あなたと同じようなお悩みを感じている看護師さんがいるかもしれません。

病院での人間関係、仕事と家庭との両立、患者さんとのコミュニケーションなど……。
迷ったり、悩んだりしたときは、ぜひお気軽にご連絡ください。

おすすめ情報

ページトップへ