新卒1年目の転職は経歴に傷がつく?人間関係で悩む相談者に提案したこと

2023.6.9

アイムニュウ(新人)と書いている付箋を持っているイメージ

「職場で相談できる人がおらず、どうしたら良いのか分からない」病棟に勤務する新卒のWさん(女性)の場合

新卒で病棟に配属されて1ヶ月のWさんは、十分な新人教育が受けられず、先輩看護師からの理不尽な嫌がらせに悩んでいました。それでも「1年目で退職したらキャリアに傷がつく」「職場に馴染めば楽になるはず」と無理して仕事を続けていましたが、体調を崩して仕事を休んでしまいます。上司に相談しても解決には至らず、相談できる人がいないWさんは、「転職すべきか今の職場を続けるべきか、どうしたら良いのか分からない」と相談してくれました。

「職場に馴染むまで我慢するべきですか?」

今回ご紹介するWさんは、新卒で働き始めて1ヶ月の看護師さんです。Wさんは入職初日から、看護に関係のないことを押し付けられたり無理な残業を強いられたりと、先輩から理不尽な嫌がらせやパワハラを受けており、「辞めたい」という思いを抱えたまま働いていました。

入職したばかりで、誰に相談したら良いのか分からなかったWさん。「職場に馴染めば今よりマシになるのか」「入って1ヶ月で辞めたら今後のキャリアに傷がつくのではないか」と1人で悩みながら仕事を続けていましたがとうとう体調を壊してしまったそうです。

体調不良で休んだことで、状況はさらに悪化。休み明けに出勤するとすぐ「入ったばかりなのによく休めるわね」と先輩から文句を言われてしまい、「それからは体調に不調を感じても無理して出勤している」と話してくださいました。

さらに、このことを思い切って主任さんに相談してみると、「あの人は准看護師だから、正看護師のあなたに抜かれないか心配なのよ」と言われ、なにも解決しなかったそうです。

上司に相談しても解決する見通しがなく、1人でどうしていいのか分からなくなってしまったWさんは、お悩み相談室にご連絡くださいました。

厚生労働省の調査によると、看護師さんの転職理由にもっとも多いのは「職場の人間関係」とあります。下記のデータを見ると、職場の人間関係に悩む看護師さんは少なくないようです。

前職の離職理由(上位5位まで)割合
職場の人間関係の難しさ(上司・同僚など)34.7%
勤務時間が長い34%
仕事内容に不満があった25.9%
休暇が取りづらかった24.7%
その他22.1%

引用:厚生労働省「医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査(p15)

また、看護師さんの転職に関わる中で、多くの看護師さんから「新卒から最初の1、2年は本当に辛くて辞めたくなった」といった話をよく伺います。

これは、看護師の仕事における責任の重さに加え、先輩や上司との関係性も関係しているようです。

看護師の仕事は患者さんの生命に関わるため、指導が厳しくなってしまうことが多々。また、多忙な中で思うように動けない新人さんに対し、強い言い方で苛立ちをぶつけてしまう方もいます。

どちらの場合も、一生懸命な新人看護師さんは、自信を失い退職を考えるきっかけの一つになってしまうことが多いようです。

Wさんの職場環境や体調を考慮して退職をサポート

新卒の場合、短期間で離職して再度仕事を覚えるよりも、今の職場で経験を積んでから転職した方がスムーズにスキルアップできるため、仕事を続けることを提案することがあります。

しかし、Wさんの病院は新人を育てようという意識はなく、多くの看護師求人に関わってきた私から見ても理不尽な対応が見られました。さらに、管理者の方も問題を把握したうえで、対策や改善をする動きがありません。

Wさんの体調のことなども考えてWさんには、転職をおすすめすることにしました。

Wさんが転職することを決意されたため、まずは退職のサポートに注力。退職の意向をWさんが師長さんに伝えると、「最低でも3ヶ月は勤務してもらわないと困る」と言われたそうですが、体調面の問題を挙げて、雇用契約に沿った1ヵ月後の退職となりました。

自分に合った職場環境で自信をもって働けるようになった

これまで、十分な新人教育やフォローが受けられなかったWさん。私はチームで新人を育てていく環境があり、研修なども参加できる一般病院が合っていると判断し、紹介させていただきました。

応募先の病院には、前職を早期退職した理由を説明。面接でWさんの人柄を理解してもらったうえで内定をもらうことができました。

また、面接の際にWさんは師長さんから、「うちは“責めるのではなく、理解させる指導”を大切にしています」と言われ、安心したようです。

教育制度が整っている病院に転職されたWさんは、忙しい中でも頑張っていらっしゃいます。叱られることはあっても、いじめられていると感じることはないそうです。

「本当に相談してよかったです」と言ってくださり、やっと笑顔を見ることができました。

上記でも述べましたが、新人の頃は本当に大変なものです。そのため、1、2年目のときに退職を考える方は多いように思います。

とはいえ、経験が浅いうちの転職は、今後のキャリアに関わることがあるので慎重な判断が必要です。また、今の仕事を続けた方が良いか、退職した方が良いかはその人の性格や経歴、周囲の環境によって異なるもの。

レバウェル看護は、おひとりおひとりのケースに合わせてしっかりサポートします。もし看護師の仕事で辛い時、自信をなくしかけたときは、お気軽にご相談ください。

誰かに聞いて欲しい悩みはありませんか

お悩み解決のポイント

臨床経験が浅い看護師さんの転職は、病院や事業所によっては経験の浅さがネックになり、思うようなキャリアが積めなくなってしまう可能性があります。そのため、新人看護師さんは「転職するか」「今の職場で続けるか」を悩むことが多いようです。転職を迷っている新人看護師さんは、下記を参考にじっくり考えてみてください。

悩みを第三者に相談する

一人で悩み続けず、まずは職場の上司に相談することをおすすめします。ですが、いきなり上司へ相談するにはハードルが高いと感じてしまう場合や、上司に相談しても解決に至らなかったという場合でも、諦めずに他の誰かに相談をしてみてください。
信頼できる先輩や学生時代の友人に相談することで客観的なアドバイスを得ることができます。相談相手が社会人経験の長い方や転職サービスであればより具体的な解決策やサポートを得ることができる可能性があります。

環境を変えることを検討してみる

仕事を辞めたい理由が「業務環境や人間関係が明らかに悪い・合っていない」のであれば、環境を変えることを視野に入れても良いかもしれません。合わない環境での過労や理不尽なことを強要されるストレスは、心身の健康を損ねる可能性があり仕事の習熟にも影響が出てしまいます。自分が働きやすい環境を得るために、適切な対策を取ることが必要です。
しかし、「スキル不足・知識不足で仕事についていけない」といった場合は、転職しても同じ悩みでつまづいてしまう可能性があるため、今の職場で経験を積むことをおすすめします。

また、退職や転職をしなくても、部署異動することで解決できそうであれば、異動の相談をしてみても良いでしょう。転職をしなくても環境が変わることで、悩みが解決できることがあります。

退職理由を解決できる職場に転職する

どうしても転職をしたいと思う場合、「転職したい理由」を明確にしてみましょう。転職理由を考慮せずに転職してしまうと、同じような悩みで離職してしまう可能性が高くなってしまいます。長く勤められる職場を探すには、退職理由が解決できる職場を探すことがポイント。今回の相談のように人間関係に悩んでいるのであれば、応募前に見学に行くなどして、職場環境や人間関係を実際に見ておくことが大切です。

また、経験が浅いうちの転職に不安がある場合は、教育制度が整っている転職先が向いているでしょう。

レバウェル看護に相談する

「悩みを相談する先がない」「自分が転職するべきか、今の職場を続けるべきか分からない」という方は、レバウェル看護にご相談ください。転職サポート経験が豊富なアドバイザーがプロ目線で、丁寧に相談対応をいたします。もし、転職しない方が良いとアドバイザーが判断した場合は正直に伝えるので安心してご相談ください。

転職する場合は、あなたの経歴やスキル、希望条件に合った求人をピックアップしてご提案します。1人で転職活動を進めるよりも、自分に合った職場を見つけやすくなるでしょう。また、紹介された求人は必ずしも応募しなければならない、ということはありません。応募先について、じっくり考えながら進めていけます。

レバウェル看護は、LINEやメールでのやり取りも可能。忙しい看護師さんも、スムーズに相談できるのが魅力です。サービスはすべて無料なので、今の職場で働きづるけることに不安がある方は、お気軽にお問い合わせください。

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