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2013年11月05日

燃え尽き症候群

東京オリンピック、楽しみですね。

オリンピックなどの大きな大会の後で、
メダルを取るようなすごい選手が
惜しまれながらも引退してしまうことってありますよね。

やりきったからこその幕引きなのかもしれませんが、
「まだ、もっとできそうなのに」と
期待があるからこそ思ってしまうものです。


ご相談頂く看護師さんの中にも、
長年、がんばり活躍されてきたのに、
ふとしたきっかけでやる気の糸が切れてしまった方がいます。

Gさんは新卒から4年。
かなり忙しい一般病院の急性期でひたすらに知識と技術を磨き、
がんばってきた看護師さんでした。

そんなGさんでしたが、ある時期から
仕事の日にさっと起きれなくなってきたな、と感じていました。

仕事中も気づくとぼうっとしていて、
みんなが真剣に話していたり、楽しそうに笑っているときも、
なんとなく遠くの出来事のように感じられるようになったのです。

そんなある日、
Gさんの担当していた患者さんの容態が急変、
亡くなられてしまいました。

ご高齢の患者さんでしたが、回復傾向にあり、
まもなくリハビリに入られる予定の方でした。

Gさんは残念に思いながらも看護師としてやるべき仕事をし、
ご家族の方の対応もしていました。
亡くなられた患者さんの息子さんが、
「お世話になりました」とGさんに頭を下げられたそうです。

やるせないな、と感じたGさん。
実は、ここ最近、亡くなってしまう患者さんが続いていたのです。

その後、体にだるさを感じながら
プリセプターとして新人看護師の仕事を見ながら
一緒に担当の患者さんを診て、カルテをまとめるなど、
普段と同じように仕事をこなし、帰宅したGさん。

しかし、翌日になってもだるさが消えませんでした。
無理に出勤しましたが、だるさはピークに達し、
どうしようもなくなったGさんは早退をさせてもらいました。

働き始めてから初めての早退でした。
それからGさんは病院に行けなくなってしまったそうです。

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実は、看護師の燃え尽き症候群という言葉が
昨今、聞かれるようになっています。

高い理想を目指し、バリバリ勤務していた看護師が、
絶えない緊張の連続、長期のストレスなどにより、
突然、やる気を失ってしまうという現象です。

それが看護師の離職理由のひとつとなっている、
とも言われています。

特に看護師としてある程度の知識や経験を積んだ人に多く、
期待をかけていた人材が急に辞めてしまうことに
頭を悩ませている事業所も多いのです。

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4年勤めた病院を退職し、実家に戻ったGさんは、
親の勧めで近くの病院で派遣社員として働きはじめましたが、
派遣期間が終了し、
この先の目標も見えないまま転職を迫られ、
今回、ご相談を下さいました。

Gさんにもう一度、仕事に充実感を持ってほしい
と思いました。
しかし、Gさんは「何も希望はない」とおっしゃいます。

そこで、異なるタイプの一般病院3件と訪問看護の1件を
実際に見て、感じて頂くことにしました。

電話で話したり、見学に一緒に行ったりする中で
Gさんは外科での看護に今も未練があるように感じられました。

でも、Gさんに聞いてみても、
「そうかもしれない」と曖昧な返事でした。

ほんの少しでも興味のある分野の方がいいと感じた私は、
大きな一般病院の脳神経外科病棟を勧めてみることにしました。

その病院は看護師の人数が多く、
常勤から非常勤まで幅広い働き方をしている看護師が集まっています。
人数が多いことで、さまざまな融通がきく体制を整えており、
中でもおススメしたのは、
脳外科リハビリテーション認定看護師を目指す者への支援制度の利用で、
業務時間内に研修や勉強会に参加できるというものでした。


それから3ヶ月。
Gさんはその病院で勤務にも励んでいます。

「業務に追われるだけじゃなくなってゆとりもできたし、
 何より看護の成長に終わりはないんだなって気づけました」
と話すGさんは、
「やる気のなかった私の背中を押してくれてありがとうございました」
とお礼を言ってくださいました。

新卒から走り続けてきたGさん。
これからは、必死で詰め込んできた看護から
自分らしい看護スタイルを見つけていかれることでしょう。


もし、燃え尽き症候群だと感じたら、
そういう転換期なのだと考えてみてください。

がんばった自分を責めず、
目標を探すのもいい、ゆったり勤務に切り替えてもいい、
新しい自分の看護スタイルを見つけてあげて下さいね。

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