お悩み相談室

1,000人以上の看護師さんとお会いしてきたキャリアアドバイザー達が、あなたのお悩みにお応えします。

2013年11月19日

辛い出来事を乗り越えて…

クローバーの根っこはつながっているので、
四つ葉のクローバーがひとつ見つかると、
その周辺にも四つ葉のクローバーを見つけることができるそうです。

クローバーのように人の優しさだったり、苛立ちも周囲に伝染します。
できることなら優しさが広がっていくといいですよね。


52歳のNさんは、
ご主人の看病で仕事を離れていた准看護師さんでした。

残念なことにご主人は長い闘病のすえ、亡くなられてしまい、
Nさんはしばらく失意の中で過ごされていたそうです。
しかし、「いつまでもそうしていてはいけない」と思ったNさんは、
看護職への復職を思い立たれ、今回、ご相談下さったのです。

Nさんは、有床クリニックで5年、精神科病院10年の経験があり、
その後、看病と並行して
一般病院の外来2年、訪問看護2年を非常勤で勤務していましたが、
ご主人の病状が悪化し、
この6年は仕事をせず看病に専念されていました。

まだ失意から立ち直れないNさんは
ブランクからの復職ということもあり、
かなり不安を持たれているようでした。

Nさんはご自身の年齢や久しぶりであることもあり、
病棟勤務ではなく、施設か訪問看護での仕事をご希望されていました。

============

一口に施設看護といっても様々な施設があります。
同じ老人ホームでも、
特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどがあります。

特別養護老人ホームは、介護を必要としており、
自宅での生活が困難な方が入所しています。
このため、日常生活の介護サポートがメインで、
健康管理や投薬管理をしていきます。

一方、有料老人ホームは、介護サポートもしますが、
“入居者側のニーズに柔軟に応じてサポートする”ので、
入居者の方の思いを重視して動くことになります。

他にも、老人保健施設というものもあります。
こちらは病院を退院後、
在宅に移るにはまだ不安のある高齢者に
自宅に帰って自分で生活できるためのサポートを行う施設です。
いわば、病院と自宅の中間施設で、医療的な要素が強いかもしれません。

高齢者が長期入所する施設としてグループホームもあります。
介護認定を受けた認知症の高齢者が、
ユニットと呼ばれる集団生活の場で、
"入居者が自分でできることは自分でする”ためのサポートを行っています。
ここでは認知症である入居者に信頼してもらうことが重要となります。

こうした高齢者施設では、
入所以外にも昼間だけ通ってくるデイサービスのケアや、
短期だけの入所をするショートステイなども行っているケースがあります。

また訪問看護にも様々な種類があり、
在宅療養の訪問看護、終末のケアをする緩和ケア、
精神看護や、訪問入浴など、
その需要により幅広い看護のシーンがあります。
利用者のご自宅でご家族の前でケアを行うため、
病院や施設とは勝手が違うこともあります。

施設看護も訪問看護も、
利用されるご本人の尊厳やご家族の精神的、肉体的負担の軽減を目的に
医療行為から体力のいる介護サポートまで、
実に様々な内容がありますので、
選ぶ際には、しっかり確認することが大切になります。

============

Nさんは多少の医療行為があるところで、
看護の感覚をつかみたいとおっしゃいました。

しかし、訪問看護では、准看護師の求人は多くはありませんでした。

6年のブランクから久しぶりに復帰されることや、
今後の体力面のことも考えると、
Nさんには夜勤勤務ではなく、オンコール対応のみの特別養護施設が
一番、合っているのではないかと思いました。

久しぶりに社会と関わるというのは勇気のいることです。
悲しい出来事から前を向こうとしているNさんの転職を
安心で満足のいくものにしたい!

そこで「まずは見学をしてみませんか」とご提案をし、
同行させて頂きました。

行く道すがら、
Nさんには不安なことや知りたいことを質問してもらい、
できるだけ詳細にお答えしました。
特別養護施設の敷地に入るまではNさんは緊張されていましたが、
中に入ってみると、
温かな雰囲気やゆとりのある看護環境に安心されたようで、
「復帰できそうな気がします!」と笑顔を見せてくださいました。

その施設に無事、入職されたNさん。
入職後半年くらいたった頃、Nさんからお手紙を頂きました。
ご本人にご了承頂き、ここに一部、掲載させて頂きます。

「長い看病生活から大切な身内をなくし、ご相談させて頂いたあの頃は、
 社会から取り残されたような不安を感じていました。
 あの時、熱心に私の話を聴いてくださり、真剣に職場探しをして頂いたことは、
 そんな私にとって、本当に心が温められることでした。
 お世話して頂いたこちらの施設でも、ブランクのある私にみなさんが大変優しくして頂き、
 今はとても楽しく働かせて頂いております。
 主人を亡くし、生きていく意味などあるのかと思うこともありましたが、
 今は、お世話になった方々から受けた温かさを、
 看護の仕事を通して、社会に恩返ししていきたいと思っております。
 本当にありがとうございました」

この手紙から、私も温かいものを頂きました。
この温かさを、次の誰かにしっかりつないでいけたら、と思っています。
Nさん、ありがとうございました。

関連するキーワード

※相談事例は、個人が特定できない形で掲載しています

キャリアアドバイザーからのメッセージ

転職のサポート以外にも、看護師さんのお役に立てることがあるんじゃないか。
そんな思いで、この「お悩み相談集」をつくりました。

たくさんの看護師さんとお話しさせていただいてきた私たち。
キャリアアドバイザーの中には、これまで1,000人を超える看護師さんとお会いさせていただいた者もいます。

もしかしたら、あなたと同じようなお悩みを感じている看護師さんがいるかもしれません。

病院での人間関係、仕事と家庭との両立、患者さんとのコミュニケーションなど……。
迷ったり、悩んだりしたときは、ぜひお気軽にご連絡ください。

おすすめ情報

ページトップへ