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2013年12月24日

やむを得ず看護師になった

先日、テレビで成功した社長さんが
自分の体験などを語っていましたが、
就職に失敗し、ずっとフリーターで転職を重ねてきたけれど、
好きなものに出会って成功したと語られていました。

“好きこそものの上手なれ”と言いますが、
好きなものになら頑張れたり、意欲が沸いたりしますよね。


さて、今回のお話は、
働いていた一般企業が倒産してしまい、
生活費を稼ぐ術として「やむを得ず看護師になった」
とおっしゃる28歳のDさんのことです。

Dさんが失業した時、
「奨学金をもらいながら学校に行けるよ」と
看護学校を紹介してくれたのは、
看護部長をしていたご親戚の方でした。

Dさんは「手に職を持てば安心」とその話に飛びつき、
「看護は自分に合わないかも」と思いつつも頑張って勉強し、
なんとか学校を卒業。
みごと総合病院に就職されたのでした。

始めは急性期に配属されましたが、
忙しすぎる毎日の中、
仕事内容も人間関係も自分には合わないと感じ、
やがて体調を崩してしまいました。

「適応障害」という診断を受け、
その後、オペ室に異動させられましたが、
1年頑張ったものの、
「やはり合わない」と感じたDさんは、
今回、ご相談下さったのでした。

「看護師とか、なりたくてなったわけじゃないし、
 奨学金払わないといけないから辞めれないし」
と言うDさん。

看護師として働いていくしかないのなら、
今後、どんな道を進んでいくか一緒に考えましょうとご提案すると、
「私、要領悪いし、看護もできないし、でも今は看護師辞めれないし」
と埒が明かないのです。

そこでとにかく様々な事業所を実際に見て、
興味が持てるところを見つけてもらうことにしました。

急性期病院、慢性期病院、療養型の病院、特養、老健、デイ・・・。
しかし、どの事業所に行っても、
Dさんは「新しいこと自信ないし」と
心を動かすことがありませんでした。

「もう今よりきつくないところならいいです」
とDさんはおっしゃいました。

しかし、多くの看護師さんをご紹介していますが、
ご本人が悩まれたままご紹介しても
決して転職がうまくいくことはありません。

こんな看護がしたい、この街に住みたい、
ナース服がかわいいからいい、
どんな些細なことでもいいのですが、
ご本人が何か気に入る、心が動くことがあるとないでは
転職後の生活がまったく違ってくるのです。

とくに「適応障害」という周囲には理解されづらい辛い病を抱え、
また「自分に合わない」と感じる場所に行って、
また辛い環境になってしまったら、
Dさんは本当に看護師としてやっていけなくなるかもしれません。

Dさんは「なりたくて看護師になったわけじゃない」とおっしゃいます。
でも、看護学校での勉強は決して楽なものではありません。

それでも頑張って卒業されたDさんですから、
そこには頑張りぬけた何かがあったのではないか、
と私は思いました。

そこでDさんの看護学校時代のお話を
詳しくお聞きすることにしました。

始めは乗り気ではなかったDさんでしたが、
友達との思い出などを話しているうちに、
さまざまなことを思い出されたようでした。

そんな中で、Dさんは
学校の実習の時に出会った
皮膚・排泄ケアの認定看護師がかっこよくて憧れた
ということを思い出されました。

Dさんにも看護師に興味を持たれた瞬間があったのです。そこで、消化器の専門病院に見学に行ってみることにしました。
すると今まで何を提案しても乗り気にならなかったDさんが
「ここで働いてみたい!」と言って下さったのです。


どんなことでも始めはみんな未経験です。
できる・できないよりも、
「何かやりがいが感じられるか」ということが大切です。

どんな職業でも、
好きなことをするのが仕事というわけではないでしょう。
どんな仕事の中にも、
“自分なりのやり方、やりがいを見つけて、自分らしく働ける”、
そんなお手伝いができたらいいと
いつも思っています。

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