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2014年02月18日

短所だけに目を向けないで

少し前になりますが、自転車の不具合で困っていました。
走っているとチェーンがすぐに外れてしまうのです。

思い切って自転車屋さんに持って行ったのですが、
どうやらチェーンが緩んでいたようでした。
すぐに直していただき
快調に走れるようになりました。

よくわからないまま困っていないで
早く見てもらえば良かったんだなあ、と後から思いました。

今回ご相談いただいた32歳のOさんは
新卒から10年間、総合病院の外科病棟で
後輩ナースの指導を担当しながら
バリバリ活躍されていた方でした。

しかし、
1年前交通事故にあい
その影響でムチウチの症状が残り
病棟での勤務が困難になってしまいました。

師長に相談して配置換えをお願いし
比較的業務がゆったりしている内科病棟に移ったのですが
朝の通勤時間すら辛く、
思うように仕事に集中できない日々が続きました。
そんな中、Oさんは徐々に体調を崩してしまい
結局退職されてしまったのでした。

そのあとは、体に負担をかけないよう
デイサービスのパート勤務に転職しましたが、
Oさんはもともと病棟勤務が好きだったので、
「やっぱり病棟で働きたい」
という気持ちが日に日に強くなっていきました。

1年後、
まだ体調は不安定でしたが
病棟勤務に戻るべく
Oさんは転職活動をはじめました。

「正看」「30代で経験10年」「常勤希望」
Oさんの条件にあう病院は
たくさん見つかりましたが
いざ面接となると
「体調が悪くなるリスクがあるのでは?」
と言われ、不採用に。

Oさんはいくつもの面接を受けたあと
「このままじゃどこに行ってもうまくいかない・・・」と
悩んだ末にご相談くださいました。

「いつ回復するかわからない私には、病棟勤務は無理なのでしょうか」
複数の病院から不採用と言われて、
病棟勤務をあきらめかけているOさん。
実績があるにもかかわらず、
すっかりと自信をなくされているようでした。

そこで、
同じことを繰り返さないために
まずは以前の病院勤務の状況を詳しく伺いました。

すると
・夜勤など人手がないときは、身体に負担のある業務もしていた
・通勤時、運転時間が長いと体調を崩しやすい
・長時間座っての記録作業がきつい
など、Oさんが勤務する際の課題がわかりました。

「どうしたら無理なく継続して働けるだろう?」
いろんな選択肢を考えた末、
Oさんには
当社が普段からお付き合いのある
慢性期病院の病棟を提案しました。

慢性期病棟では、患者さんの療養生活のお世話が多く
体力が必要になりますが
勤務帯をスタッフが多い日勤中心にすることで
Oさんの身体に無理のない
業務内容を選んで行うことができると考えました。

また、症状が安定している患者様が多い病棟なので
時間外勤務がほとんどない点も
ぴったりだと思いました。

看護記録には電子カルテを採用しているため
長時間座っての作業で体調を崩すというOさんにとっては好都合です。

さっそく、お世話になっている師長さんに
思い切ってOさんのことを話しました。
体調が不安定なことをありのまま説明した上で
「今までの技術・知識が活かせる病棟のお仕事がしたい」
というOさんの強い気持ちをお伝えしました。

正直、体調面で不安がある方の採用は
症状が悪化した場合などを考慮すると
どうしても躊躇してしまうものです。
病院側の立場に立って考えると、仕方ないことだと思います。

しかし、
積み上げてきたこれまでの実績や病棟勤務に対する強い意欲を
体調面だけで「なかったこと」にしてしまうのはあまりにももったいない。
師長さんには体調面のリスクを踏まえた上で、
Oさんのお人柄や今後の可能性について一生懸命お話しました。
すると、
「経験があってやる気がある方なら、
 新人教育などもお任せしたいです」
という好感触のお返事がいただけたのです。

お話が終わった後、すぐにOさんにご連絡し
面接の日取りを決めました。
ご本人は面接に自信をなくしていましたが、
「面接が叶ったということは病院側がOさんに可能性を感じている証拠です」と
お話し、一緒に面接へ向かいました。

体調面については師長さんに詳しく説明してありましたが、
面接中にご本人からもきちんと伝えていらっしゃいました。
Oさんの誠実な人柄と病棟看護への熱意が伝わる瞬間でした。

「うちでは看護学生実習を受け入れているので
後輩指導の経験があるなら学生指導もできそうですね」
と、前向きな言葉をいただき面接は終了。
日勤帯のみの常勤という条件で入職が決定しました。

1か月後。
病棟を見に行ったところ、
病棟勤務を諦めかけたとは思えないほど
いきいきとしたOさんの姿がありました。

むずかしい状況でも、
必要とされる場所はきっとあります。
リスクの部分だけ見て諦める前に、
良さを活かせる場所を探す。
そんなお手伝いができればと思います。

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※相談事例は、個人が特定できない形で掲載しています

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