お悩み相談室

1,000人以上の看護師さんとお会いしてきたキャリアアドバイザー達が、あなたのお悩みにお応えします。

2014年04月08日

何かのせいにしていても

Tさんは今までのご相談の中でも
たくさん話をお聞きした看護師さんだと思います。

はじめてご相談下さった日は
1時間以上は電話をしたことを覚えています。

ご相談の内容は、
新卒で入った急性期で3ヶ月。
「不満しかないのですぐ転職したい!」
というものでした。

今のどんな点が不満なのか伺ってみると、
先輩の教え方が悪く、仕事が覚えられない。
ドクターのせいで患者からクレームを受ける。
看護学校の教諭の教え方がよくなかったせいで、
他の新人より遅れていて、
“使えないやつ”呼ばわりされた、
など次から次へと不満が溢れて止まりません。

そもそも看護職についたのも、
就職氷河期だったせいで、
やりたかった英語に関わる仕事につけず、
友達に「職に困らないよ」と勧められたから、
看護師になったのだというTさん。

さらに転職の希望について伺うと、
Tさんはすでに他社サイトで
面接にも数件行ったものの、
面接官に「3ヶ月で転職は根性ない」と言われ、
ろくなところを紹介してもらえなかった
とおっしゃるのです。

きっとたくさんのことを我慢して、
3ヶ月間がんばってみたTさんは、
看護師を続ける可能性を探して、
転職という選択肢に向き合っているのです。

そんなTさんだからこそ、
ただ条件だけで転職をご紹介するより、
気づいて欲しいことがあると思い、
思い切った質問をぶつけてみました。

「英語の仕事をあきらめて
 看護師になれと誰かに言われたのですか?
 学校の教諭の説明がわからなかった時、
 質問はしましたか?
 3ヶ月で転職した人と3年で転職する人、
 Tさんが患者さんだったら、
 どちらに看てほしいですか?」

するとTさんは
「看護師、辞めようかな」とおっしゃいました。
Tさんは傷つかれたのでしょう。
でも、嫌われ者になってでも伝えなければと
「Tさんがそう決めたのなら私は止めません」
とお答えしました。

「Tさんの人生はTさんしか生きれません。
 人のせいにしても、
 Tさんの人生を生きるのはTさん以外いません。
 自分が決めたことだと決意を持たないと
 いつまでも満足のできる環境になんて
 巡り合えないと思いませんか?」

Tさんは電話を切ってしまいました。
でも、ここであきらめたら、
何もできずに終わってしまいます。

なんとか思いを伝えたいと
『TOEICで高得点を取り、
 看護学校を卒業して、
 国家試験に合格できるTさんは、
 努力のできる人だと信じています』
とメールをお送りました。

するとTさんからすぐ返信がきました。
『せっかく取った資格だし、辞めません。
 でも、転職に関しては少し冷静に考えます』
というものでした。

やはりTさんは根性のある方でした。

そこで今度は、
『どういう人と一緒に働きたいか
 どんな科目に興味を持てそうか
 ゆっくり考えてみて欲しいです』
と返信しました。

それ以来、たまにTさんからメールや電話があり、
愚痴を聞くこともよくありましたが、
次第に他科目への質問などをして下さるようになりました。

まもなく1年という頃に、
Tさんから「循環器の看護を学びたい」
とご相談を受けました。

そこで、
外科系と内科系の違いなどをお伝えし、
いくつかの転職先の候補をご提案しました。

その中からTさんは
中規模病院の循環器外科を選び、
面接へ行くことになりました。

面接に同行したのですが、
明確な目標や自分の意思を
しっかりと伝えるTさんの姿に
もう大丈夫だと確信しました。

その後、入職してから
メールも電話もなくなりましたが、
しばらくして支援金の申請で連絡がきました。

困っていることがないかとお伺いすると、
Tさんは「特にありませ~ん」と
あっさりした返事で電話を切ってしまいました。

正直、ちょっとだけ寂しく思いましたが、
本来は努力のできる根性のあるTさん。
自分が選んだ道を
前だけを見て進んでいるんですね。

関連するキーワード

※相談事例は、個人が特定できない形で掲載しています

キャリアアドバイザーからのメッセージ

転職のサポート以外にも、看護師さんのお役に立てることがあるんじゃないか。
そんな思いで、この「お悩み相談集」をつくりました。

たくさんの看護師さんとお話しさせていただいてきた私たち。
キャリアアドバイザーの中には、これまで1,000人を超える看護師さんとお会いさせていただいた者もいます。

もしかしたら、あなたと同じようなお悩みを感じている看護師さんがいるかもしれません。

病院での人間関係、仕事と家庭との両立、患者さんとのコミュニケーションなど……。
迷ったり、悩んだりしたときは、ぜひお気軽にご連絡ください。

おすすめ情報

ページトップへ