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2014年09月02日

人にされたこと

入社してからずっと親身になってくれた先輩が
退職することになりました。

「まだ何も恩返しできていないのに」
と言うと、先輩は
「お前の後輩に返してくれればいいよ」
と答えました。

いつか自分も後輩にそう言いたいなと思い、
感謝の思いで先輩を見送りました。


さて、今回は28歳の看護師・Mさんのお話です。

Mさんは看護師になって2年間、
ひたすら仕事を覚えるのに必死で勤務してきましたが、
3年目に入って新人の指導係についてからは
ミスばかりする新人のせいで、
いつも上司から自分が怒られ、
次第に出勤することが億劫になってしまったというのです。

「また転職すれば、そこでは新人になれますよね?」
というMさん。

ずっと走ってきたからこそ、
あふれ出た弱音だと感じられました。
しかし、このタイミングで転職することが
Mさんのためになるとは思えません。

Mさんは今の人間関係にも雇用条件にも不満はなく、
新人のこと以外に問題はありませんでした。

そこで、その新人さんについて
少し話を伺ってみることにしました。

担当している新人さんはいつも不安そうなのに、
Mさんが「大丈夫か」と確認を取ると
「大丈夫だ」と答えるのでその場を離れると
その後、必ずミスをするのだそうです。

Mさんにも自分の仕事があるので、
ずっと付きっきりで見ることはできません。
でも、後で尻拭いをする羽目になり、
結局、仕事が増えてしまい、
ストレスがたまるばかり・・・。

そこで今度は、
新人さんが何を考えているかを理解してみようと
Mさんが新人だった頃の話を伺うことにしました。

「すごいイヤな先輩がいたんです」
というMさん。

その先輩はとにかく怖くて、威圧的。
質問したいけれど聞けないような雰囲気で、
Mさんはつねに緊張し、
本来ならできることさえも、
ミスをしてしまっていたそうです。

そんな話をしているとMさんがふと言いました。
「もしかして、私も質問させない雰囲気を出していたのかな。」

Mさんは自分の新人時代を思い出すことで、
自分が新人からどう見られているかに気付かされたのでした。

新人さんは、
いつもイライラしているMさんに
「大丈夫か?」とキツイ口調で聞かれ、
「わかりません」とは言えずにいたのです。
それが毎日のことで、緊張してしまい、
ミスが続くようになっていたのでした。

もう一度、今の病院で頑張ってみると言い
電話を切られたMさん。


そのまま転職の相談はなくなりましたが、
後日、Mさんからメールをいただきました。

Mさんはあの電話以来、
新人さんに「大丈夫?」と聞かずに
「今、わからないことは何か教えて?」
と聞くようにしているそうです。

はじめはぎこちなかった関係も、
お互いに今、思っていることを口に出すことで
少しずつ良い関係性が築けているとのことでした。
また、新人さんが成長したことで、
Mさんにも以前より仕事にゆとりが生まれ、
伝わったという達成感も感じている
とも書いてありました。

Mさんは自分で壁を乗り越えられたんですね。
本当にすばらしいことです。


人にされてイヤだったことでも、
するほうは無意識にしてしまうこともあります。
でも、
「されてイヤだった」という思いを知っているのなら、
それに気付くことさえできれば、
難しくても関係性を変えていくことができます。

Mさんはきっとこれから、頼れる先輩として
多くの後輩を成長に導いていかれることでしょう。


私もされて嬉しかったことは後輩に引継ぎ、
逆に、されてイヤだったことはしないように
今まで以上に気をつけていこうと思います。

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