2023.11.13
「新人のミスで自分が注意されるので出勤が億劫になった」看護師3年目のMさん(28歳)の場合
28歳で看護師3年目のMさんは、新人の指導を任されるようになりました。しかし、新人のミスが起こるたびに自分が注意されるので、仕事に対するモチベーションが低下してしまう事態に。今回転職のご相談を受けましたが、アドバイザーとしての経験から、いま仕事を辞めるのはMさんのためにならないのではと判断しました。そこで、新人側の気持ちを理解するためにも、アドバイザーがある提案をしました。
入社してから親身にしてくれた先輩が退職することになりました。私が「まだ何も恩返しできていないのに」と言うと、先輩は「あなたの後輩に返してくれればいいよ」とおっしゃってくださいました。いつか自分も後輩に同じようなことができれば良いなと思い、感謝の気持ちを伝えて先輩を見送りました。
今回お話するのは、28歳の看護師・Mさんのお悩み解決例です。
Mさんは看護師になって2年間、ひたすら仕事を覚えながら必死で勤務してきました。しかし、3年目に入って新人の指導係につくと、ミスばかりする新人によって自分が上司から怒られるようになってしまいました。その結果、次第に出勤することが億劫になってしまったというのです。
「転職すれば、そこでは新人になれますよね?」というMさん。
ずっと走ってきたからこそ、あふれ出た弱音だと感じられました。しかし、このタイミングで転職することがMさんのためになるとは思えません。
Mさんは今の人間関係にも雇用条件にも不満がなく、新人のこと以外に問題はありませんでした。
そこで、その新人さんについて少し話を伺ってみることにしました。
担当している新人さんはいつも不安そうなのに、Mさんが「大丈夫ですか」と確認を取ると、「大丈夫です」と答えるそうです。Mさんにも自分の仕事があるので、ずっと付きっきりで新人さんを見ることはできません。
しかし、その場を離れるとミスが起きており、Mさんが対処する羽目になっているとのこと。結局仕事が増え、ストレスが溜まるばかりだと不満を口にされました。
私は、新人さんが何を考えているかを理解する必要があると思い、Mさんが新人だった頃の話を伺うことにしました。
すると、「すごいイヤな先輩がいたんです」というMさん。
その先輩はとにかく怖くて、威圧的だったそうです。質問したいけれど聞けないような雰囲気で、Mさんはつねに緊張し、本来ならできることさえもミスをしてしまっていたそうです。
そのような話をしていると、ふと「もしかして、私も質問させない雰囲気を出していたのかな。」とおっしゃられました。
Mさんは自分の新人時代を思い出すことで、自分が新人からどう見られているかに気付かされたのでした。
新人さんの目線になって振り返ると、Mさんに強い口調で確認を取られ、「わかりません」とは言えずにいたのです。それが毎日続くことで緊張してしまい、ミスを引き起こすようになっていたのでした。
「もう一度、今の病院で頑張ってみる」と言い電話を切られたMさん。
そのまま転職の相談はなくなりましたが、後日、Mさんからメールをいただきました。
Mさんはあの電話以来、新人さんに「大丈夫?」と聞かずに「今、わからないことは何か教えて?」と聞くようにしているそうです。
はじめはぎこちなかった関係も、お互いに思っていることを口に出すことで、少しずつ良い関係性が築けているとのことでした。また、新人さんが成長したことで、Mさんも以前より仕事にゆとりが生まれているとも書いてありました。
人にされて嫌だったことも、するほうは無意識にしてしまうことがあります。「されて嫌だった」という気持ちに気づき、自分を変えていくことができれば、より良い関係性を築けるはずです。
Mさんはきっとこれから、頼れる先輩として後輩を導いていかれることでしょう。
私も、されて嬉しかったことは後輩に行い、嫌だったことはしないよう、これまで以上に気をつけていこうと思います。
ここでは、新人教育を担当している看護師が抱えているお悩みの解決ポイントを解説いたします。
新人の教育や指導にお困りの看護師さんは、自分が新人だった頃の経験に基づいてアドバイスしてみましょう。たとえば、自分が新人のときに不安だったことや、先輩からされて嫌だったことを思い出せば、どのような視点でサポートすべきかが見えてきます。新人さんの気持ちに寄り添うことで、業務における問題解決やスキルアップにつなげることが可能です。
手順や進捗を聞いたときに、新人さんが無理をしているように感じられたら、質問の仕方やアプローチの方法を変えてみましょう。Mさんのように、わからないことは何かを聞いてみると、躓いているポイントを具体的に話してくれる可能性が高くなります。また、新人さんの不安や緊張を少しでも和らげられるよう、普段からコミュニケーションを図ることも大切です。
「新人の指導がうまくいかなくて仕事を辞めたい」「今感じている悩みは転職で解消できるのか知りたい」とお悩みの方は、レバウェル看護にご相談ください。レバウェル看護のサービスは、求人の紹介だけでなく、相談のみの利用も可能です。アドバイザーに現在のお悩みを伝えることで、転職以外の選択肢に気づける可能性もあります。新人看護師とどのように向き合うべきか、将来的にどのようなキャリアを踏みたいのかをじっくりと考えることが大切です。
「レバウェル看護」を使うと、より詳しく話を聞くことができます。どんな転職先があるのか等も事前に知ることができます。
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