お悩み相談室

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2014年09月22日

いきいきと働くための転職

仕事は、その人の人生の一部です。
給与や待遇も大切ですが、
人間関係が良好か、能力を活かせる環境か、など
いきいきと働ける職場であることが大切だと思います。

今回ご紹介する52歳のYさんは、
「転職は考えていませんが、悩みを聞いて欲しいんです」
と、“お悩み相談室”にご相談されたベテラン看護師さんです。

Yさんは訪問看護ステーションの常勤職員として何年も働いていましたが、
最近心当たりの無いクレームやミスで、
所長からたびたび叱責されるようになったのです。

Yさんが何人かの同僚に相談したところ、
「所長はYさんが苦手だから、やめさせたいみたいよ」
と言われたそうです。

Yさんはあるとき思い切って、
「私がいない方がよろしいんでしょうか?」と所長に聞いてみました。
すると所長は、バカバカしい、と激怒し、態度はいっそう険しいものに。
自転車の置き方や記録の仕方などの些細なことまで注意されるようになり、
Yさんはのびのびと働けなくなってしまいました。

実はYさんは、以前から所長との関係があまり良くありませんでした。
Yさんは事業所の人員不足や不十分な教育体制などに問題を感じて、
所長に何度も業務改善を訴えてきたのです。

けれども所長は、効率や利益も大事だからと聞き入れてくれず、
少しずつYさんを遠ざけるようになりました。
Yさんが他のスタッフからの信望が厚く、
業務に対する不満の窓口になっていたことも、
所長から疎まれる原因になってしまったようです。

Yさんの訪問看護ステーションは看護職員が少なく、
煩雑な業務に追われる毎日。
納得のいく職場で勤めたいと願うYさんは、
業務改善のために頑張ってきたのに、
今では所長と一緒にステーションにいると、頭痛がするそうです。

「理想の看護を求めたことが、関係を悪化させたのかもしれません」
Yさんは暗い声で言われました。

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全国の訪問看護ステーションの約半数が
看護スタッフ5人未満の小規模な事業所であるといわれています。

地域の訪問看護のニーズが高まる一方で、
夜間体制、看取り、人材育成などに苦慮している事業所が多いのが現状です。

小規模な事業所では夜間対応の負担が大きい傾向があること、
1人での判断が求められる重責を担う現場であることからも、
訪問看護ステーションの看護職員の配置や研修制度などの改善が求められています。

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Yさんの理想の看護とはどんなものですか、とお聞きすると
「患者さまにじっくりと向き合った看護です」と
ご自宅での看取りに積極的に関わる夢を熱く語られました。
過去に、とある訪問看護ステーションの管理者の講演に感銘を受け、
ご自身で長年勉強を続けてこられたそうです。

そこで、Yさんのおっしゃった事業所に問い合わせてみました。
すると、ちょうど常勤看護師の求人があったのです。

実はYさんには以前から、
転職という選択肢もありますよ、とお話していたのですが、
今ご自分が退職すると事業所の勤務体制が崩れ、
スタッフや担当の患者さまが困ると考えて、
転職活動には踏み切れなかったのです。

けれども、オンコール当番の多いYさんは休養が十分取れず、
疲労のため本当にミスをしそうになることも。
Yさんの経験を活かして働くためには、
現職にこだわるのはむしろマイナスだと思いました。

Yさんにそのことをお話すると、
「あのステーションで働くなんて、考えてもみませんでした」
と驚かれましたが、転職にグッと前向きな気持ちに。

福利厚生が手厚く、通勤範囲内の事業所だったので、
長く勤めたいというYさんの希望にもピッタリです。
Yさんはついに転職を決心されました。

それからのYさんは気持ちが吹っ切れたよう。
所長との関係を気にせず働けるようになりました。

Yさんは年末には転職先の面接を済ませ、就職が内定。
年度末までには引き継ぎをしっかり済ませ円満に退職され、
新年度には希望の訪問看護ステーションで働き始めました。

転職してからのYさんはいきいきと働けるようになり
「あの時思い切って転職して、本当に良かったです」
と、とても喜んでくださいました。

その後Yさんは長期就業され、
その訪問看護ステーションの看護責任者になられました。


責任感の強い方ほど、転職をためらわれることが多くあるようです。
けれども転職は現職の責任を放棄することではなく、
改めて働く意欲を持ち、力を発揮するための方向転換だと思います。

お仕事で悩みを抱えている方はたくさんいらっしゃると思います。
転職をお考えでなくても、どうぞお気軽にご相談ください。
いきいきと働くためにどうしたら良いか、
ご一緒に考えてみませんか?

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キャリアアドバイザーからのメッセージ

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