2023.11.13
「結婚を控えているので条件の良い施設で働きたい」急性期を辞めて介護療養病棟へ転職したIさん(29歳/男性)の場合
急性期での働き方が合わず、休職や退職をしたIさん。介護療養病棟に転職したところ、人手不足の環境で夜勤が過剰に多く、将来が不安になってしまったためご相談を受けました。結婚の予定があるIさんは、できるだけ給与の高い介護施設を希望しましたが、看護スキルに自信がなく内定を辞退。納得できる仕事探しをするため、アドバイザーはIさんが看護師になるきっかけについて深掘りしてみました。
今回ご紹介する看護師さんは、まもなく看護助手のパートナーと結婚予定である、29歳の男性看護師・Iさんです。
Iさんは、大学卒業後に急性期で働いていましたが、うつ病の診断を受けたため休職。その後、別の急性期に復職したものの、仕事が合わず退職されました。
急性期が合わないと思ったIさんは、介護療養病棟へ転職。しかし、その病棟は深刻な人手不足で、夜勤が月11回ある上、事業所が財政難という噂もあるそうです。まもなく結婚を考えるIさんは将来が不安になり、ご相談くださったのでした。
Iさんは施設での勤務をご希望されたので、介護老人保健施設と有料老人ホームをご提案。
どちらも内定をいただきましたが、有料老人ホームの方が給与が高かったため、希望給与額を上げて老健を辞退されました。
しかし、有料老人ホームは「少人数で業務をまわしている」と聞き、スキルに自信のないIさんはこちらも辞退されたのでした。
将来がかかっているからこそ、選択に慎重になっているIさん。急性期での嫌な思い出のせいで、看護師としてのスキルを不安視しているご様子でした。
私は、仕事探しの原点に戻るべきだと思い、Iさんが看護師になったきっかけを伺ってみました。すると、Iさんは子供時代のお話しをしてくださいました。
Iさんは3人兄弟の末っ子で、いつもお母様のあとを追っていたそうです。
Iさんが8歳の頃、お母様が家事をしていると、立っているのがつらいのか何度も座り込むようになり、身体のあちこちをさするようになりました。
その後、お母様は急性白血病と診断され、入院したもののすぐに他界されてしまったのでした。
「ずっとそばにいたのに何もできなかった。もっと手伝いとか、肩もみとかすればよかった」
今でも悔やみきれない思いで、そう話してくださったIさん。お母様のことがきっかけで、成長するにつれて看護師としての道を考えるようになったそうです。
この話を聞いたとき、私はIさんが回復期の患者さんをサポートしているイメージがぱっと浮かびました。
求職者のお話を伺っている間に、「この人にはこんな場所が合うかも」とイメージが浮かぶことは今までもありましたが、今回はIさんが看護をしている姿がはっきりと見えたのです。
29歳とまだお若いので、急性期で医療行為を経験することも大切ですが、Iさんの看護の原点に近く、患者さんのリハビリを見守れる回復期の仕事を提案してみました。
回復期の患者さんや仕事内容について説明すると、Iさんはとても興味を持たれたようでした。
しかし、結婚予定のパートナーの方から「もっと医療行為に携われるところの方が良いんじゃない?」と言われ、Iさんはまた悩んでしまいました。
数日後。Iさんはご自身の決断で回復期病棟を希望され、見事紹介先に入職されました。パートナーの方にも、仕事の方向性を理解してもらえたそうです。
後日、Iさんのいる病棟に寄ってみると、私の頭に浮かんだのと同じIさんの姿がありました。
「思っていたより忙しくて、患者さんとなかなかじっくり関われないんです」と言いながらも、患者さんから声をかけられているIさん。
看護部長さんに伺うと、Iさんは業務の合間合間にしっかり患者さんとコミュニケーションを取るので、人気の看護師さんなのだと教えてくださいました。
原点に返って見つけた道。自分が進むべき方向性を掴めたIさんなら、今後も自分らしく活躍していけそうですね。
ここでは、自分のスキルを不安に思い、なかなか転職に踏み切れないという看護師さんが、転職を成功させるポイントを解説いたします。
将来のことを踏まえて転職に慎重になりすぎているときは、看護師を目指すきっかけを振り返ってみましょう。過去の経験を見つめ直せば、自分の興味関心や強みを引き出すことが可能です。看護師になる原点を転職活動に反映すると、やりがいや充実感を感じられる仕事を探し出せます。
転職先を選ぶときは、看護師として働くうえでの信念に基づいて決定しましょう。今回お話したIさんのように、結婚をはじめとしたライフプランや専門性の高いスキルについて考えることも大切ですが、やりたいと思える仕事で長期的な活躍を図るのも手です。自分が決断した内容でなら納得して勤務でき、看護師としてより良い成長を実現できます。
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