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2014年10月07日

看護師になった原点

先日、友人の結婚式に行ってました。
新婦である友人はとてもにぎやかな人なのですが、
旦那さんは物静かな人。

そのそれぞれの親族席を見ると、
友人の親族はみなさん大声で騒ぎ、
旦那さんの親族はみなさん静かに食事をしていて、
まさに生まれ育った環境と遺伝子を感じました。

でも、きっとお互いにないものがあって、
惹かれあったのでしょうね。


さて、今回、ご紹介する看護師さんは、
まもなく看護助手の彼女と結婚予定の
29歳の男性看護師・Iさんでした。

Iさんは、大学卒業後、
急性期で働いていましたが、
鬱の診断を受け、休職。
その後、別の急性期に復職したものの、
合わずに退職されました。

急性期が合わないと思ったIさんは、
介護療養病棟へ転職したのですが、
その病棟はひどい人手不足で、
夜勤が月11回もある上、
事業所が財政難という噂があり、
まもなく結婚を考えるIさんは
将来が不安になって、
ご相談下さったのでした。

Iさんは施設をご希望されたので、
介護老人保健施設と有料老人ホームをご提案。

どちらも内定だったのですが、
有料老人ホームの方が給与がよかったため
Iさんは希望給与額を上げ、老健はご辞退。

しかし、有料老人ホームは給料が良かったものの、
「少人数でまわしている」と聞いて、
スキルに自信のないIさんは
結局こちらもご辞退されたのでした。

将来がかかっているからこそ、
選択に慎重になっているIさん。
さらに急性期での嫌な思い出のせいで、
医療行為に自信をなくされているご様子でした。

こういう時は、まず原点に戻るべきだと思い、
Iさんの看護師になったきっかけを伺ってみました。
するとIさんは子供時代のお話しをして下さいました。


Iさんは3人兄弟の末っ子で甘えん坊。
いつもお母様の後を追っていたそうです。

8歳の頃、お母様が家事をしていると
立っているのがつらいのか
何度も座り込むようになり、
身体のあちこちをさするようになりました。

その後、お母様は
急性白血病と診断され、入院したものの、
すぐに他界されてしまったのでした。

「ずっとそばにいたのに何もできなかった。
 もっと手伝いとか、肩もみとかすればよかった」

今でも悔やみきれない思いで
そう話してくださったIさん。

この話を聞いた時に、
Iさんが回復期の患者さんをサポートしているイメージが
ぱっと浮かびました。

求職者の方のお話を伺っている間に、
「この人にはこんな場所が合うかも」と
イメージが浮かぶことは今までもありましたが、
この時は、
Iさんが看護をしている姿がはっきりと見えたのです。

29歳、まだお若いので、
急性期で医療行為を経験することも大切ですが、
Iさんの看護の原点に近く、
患者さんのリハビリ期を見守る事ができる回復期を
思い切ってIさんに提案してみました。

回復期の患者さんのことを説明し、
お仕事内容についてお伝えすると、
Iさんはかなり興味を持たれたようでした。

しかし、結婚予定の彼女から
「もっと医療行為があるところの方がいいんじゃない?」
と言われ、Iさんはまた悩むことに。

数日後。
Iさんはご自身の決断で
回復期病棟を希望され、
見事、紹介先にご入職しました。
彼女にも理解してもらえたそうです。


後日、病院に行った際、
Iさんのいる病棟に寄ってみると、
あの時、私の頭に浮かんだのと同じ
Iさんの姿がありました。

「思っていたより忙しくて、
 患者さんとなかなかじっくり関われないんです」
と言いながらも、
患者さんから声をかけられているIさん。

看護部長さんに伺うと、
Iさんは業務の合間合間に
しっかり患者さんとコミュニケーションを取るので、
人気の看護師なのだと教えてくださいました。

原点に返って見つけた道。
きっともう、Iさんは大丈夫ですね。

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