2023.6.5
「ブランクがあるけど看護の仕事がしたい」准看護師から離れてフリーター勤務3年のKさんの場合
看護師国家試験に落ちてしまい、准看護師として入職した老健も3ヶ月という短期間で退職したKさん。その後は漫画喫茶で約3年間フリーターとして働いてましたが、ただむなしく時間が過ぎているだけと感じていました。あるときアルバイト先のお客さんが体調不良を起こした際、准看護師の経験を活かして対処したことをきっかけに、「やはり看護の仕事がしたい」と思いご相談くださったのでした。ブランクを気にするKさんに、前向きに転職できるようアドバイスを行いました。
物事がうまくいかないときってありますよね。
どうしてもやる気が起きない。進みたい方向に進まない。人の言動待ちで動けない。へこむことが続く…。
「何でだろう?」「早く抜けたい。そんな思いを抱えたまま、どうすることもできず、やがて自分自身を嫌になることもあるでしょう。
今回相談をくださったKさんは、3年前に看護師試験に落ち、そのショックから立ち直れず、准看護師で新卒として入職した老健も3ヶ月で辞めてしまいました。その後、フリーターとして漫画喫茶に3年ほど勤めている方でした。
看護師を諦めたKさんにとって、その3年は、ただむなしく過ぎていく月日に感じていました。
ある日漫画喫茶で勤務中、受付で「隣の人がおかしい」とお客様から報告を受け、様子を見に行ってみると、個室の中から咳き込む音が聞こえました。
Kさんはノックをし、声をかけましたが、相手は咳込み、返事もできない様子。
「もしかして、このお客様は喘息なのでは?」と考えたKさんはドリンクのコーナーへ駆け出し緑茶をカップに淹れました。そして、もうひとつ空のカップを取り、ブランケットと一緒にすぐお客様の元へ向かいました。
「扉を開けます」と声をかけ、中に入ると案の定、喘息で苦しそうなお客様がシートに横になり苦しまれていました。
Kさんは、自分は准看護師であると名乗り、自身も喘息の経験もあるので対処させてくださいと伝え、少しでも咳が楽になるようにお客様を座らせました。ネクタイを緩め、体が冷えないようにブランケットをかけ、空の紙コップを渡し、少し前かがみで痰を出せるように背中をタッピングしました。
少し落ち着いたところで、気管を拡げやすいといわれる、カフェインの取れるぬるい緑茶を飲んでもらいました。
次第に落ち着きを取り戻したお客様は感謝の言葉を残し、迎えに来たご家族と帰っていきました。周囲のお客様もスタッフも、Kさんの素早い対応に感心したとのことです。
その出来事をきっかけとして「やはり看護をしたい!」と気づいたKさんは、ネットで『看護のお仕事』を見て、お電話を下さったのでした。
しかし、3年のブランクで、希望する病院への入職は難しい現状がありました。
「私、3年も無駄にしたんですね」と言うKさんに、私は、それは違うとお答えしました。
確かに3年の間、Kさんが看護スキルを磨いてこなかったのは事実です。
しかし、別の仕事の中で学んだこともあったはず。何より、その3年があったからこそ、看護の仕事が心底好きだということを実感できたのではないでしょうか?
人は誰でも、失ってから大切なものに気付く、そんな側面をどこかで持っていると思います。
一見マイナスに見える時期にも、学んでいることは多くあるはずです。すべては自分の考え方次第で、“学び”に変えることができるのです。
Kさんはこの3年間で身についたことを振り返り、私にそれを教えてくださることで、ご自身でも3年間で得たものを実感されたようでした。
その後、Kさんは電車で通勤圏内の総合病院に応募し、採用されて無事に入職しました。今は正看護師を目指し、仕事と勉強に頑張られています。
看護師は、さまざまな理由でブランクを抱える方がいます。中でも心の不調で休職されていた方は、その期間のご自身を責める傾向があると感じています。
しかし、そうした期間にも意味があるはずです。何もしていなかったのではなく、目に見えない病と闘っていた時間は、きっと今後の看護に活かすことができます。
人生には立ち止まることがあってもいいんです。その時期に感じてたことを学びに変えていければ、それはきっと意味のある時間です。
一度看護の仕事から離れた方が看護業界へ戻る際は、ブランク期間を後悔せずそこで得たことを活かして転職活動を進めましょう。ブランクを「無駄な時間を過ごした…」と感じることなく、転職先を探せるコツをまとめました。
過去に看護師を諦めた期間があったり、看護師の現場を離れた経緯があったとしても、時間を無駄にしてしまったと考える必要はありません。その期間に経験していたことや悩んだことは、自分の成長や学びの一部になっているはずです。過去の経験を否定するのではなく、振り返り、そこから得たものや学んだことに目を向けてみましょう。
また、看護師の仕事に戻りたいと思った経緯を深く分析しておくこともおすすめです。看護師として働きたい動機や使命感を明確にすることは、看護師に復帰するための転職活動や働きだして辛いことがあったときに助けとなるはずです。
異業種での経験は仕事への取り組み方やお客様への接し方など、看護師とは違った学びがあったのではないでしょうか。このスキルや経験を看護師の仕事に活かす方法を考えましょう。異業種を経験した視野の広さや経験のない業界で感じた苦労は、患者さんの背景や気持ちの理解にも役立つはずです。
転職活動では、ブランク期間をできる限りポジティブに伝えることが重要になってくるため、異業種で身につけた知識やスキルを整理して、伝えられるようにしておくとよいでしょう。
レバウェル看護では、「一度異業種を経験したけどやはり看護がしたい」「ブランクが数年あって看護師として再就職できるのか不安」といった方をサポートいたします。レバウェル看護は専任のアドバイザーが一人ひとりの経歴や前職の退職理由、希望条件などをヒアリングしたうえで、希望の条件はもちろん活かせるスキルや職場との相性を考慮した職場をご提案します。面接や履歴書作成に自信がない方も、経験豊富なアドバイザーが選考対策を行いますので、効率良く転職活動を進められます。また、「合わないな…」と感じる求人を無理にすすめることはありませんので、ご安心ください。納得できる職場が見つかるまで、マンツーマンでサポートいたします。
「レバウェル看護」を使うと、より詳しく話を聞くことができます。どんな転職先があるのか等も事前に知ることができます。
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