2023.10.17
「じっくりと患者さんに向き合いたい」34歳で看護師になり多忙なリハビリ病院に入職したMさんの場合
入院したときに心のこもったケアをしてくれた看護師に憧れて、34歳で看護師免許を取得したMさん。卒業と同時に、学校に勧められたリハビリ病院へ入職しました。めまぐるしい忙しさの職場では、十分な教育を受けられず、患者さんとのコミュニケーションもほとんどありませんでした。頑張って転職したのに、雑務ばかりでやりたい看護ができない環境。Mさんは、「じっくりと患者さんに向き合う看護がしたい」とご相談くださいました。私は、ご自身のキャリアについて悩んでいたMさんと、何度も話し合いを重ねました。
仕事で泣いたことはありますか?本気で取り組んでいるからこそ、悔し涙を流すこともありますよね。
今回ご紹介するMさんは、ご自身が入院した際に心のこもったケアをしてくれた看護師に出会い、34歳で「看護師になる」と一大決心。他業種で働きながら勉強をして、正看護師免許を取得された方でした。
Mさんは看護学校を卒業と同時にリハビリテーション病院に入職。しかし、その病棟はめまぐるしい忙しさでした。
患者さんとのコミュニケーションはほぼなく、先輩から言いつけられた雑務を延々とこなすのみで、教育を受ける機会はまったくというほどありません。転職までしてやりたかった看護とはかけ離れた現実に悩んだMさんは「レバウェル看護」にご相談くださったのでした。
「卒業前に自分の意思をはっきり持っていなかったんです」とおっしゃるMさん。
Mさんは、厳しかった学校を卒業して看護師として働けることに、大きな希望を持っていました。そして、学校に勧められるがまま、深く考えずに今の職場への入職を決めてしまったと、とても悔やまれているようでした。
Mさんのように、新卒で働き始めた看護師が、転職を考えることは少なくありません。日本看護協会の「「2022年病院看護実態調査」結果(3/31)」によると、2022年に調査した新卒の看護師の離職率は、10.3%でした。
2005年以降の調査結果で、看護師の新卒離職率が10%を超えたのは2022年が初めて。新卒の看護師の10人に1人は、1年以内に退職しているようです。近年、看護師の新卒離職率が増加傾向なのは、新型コロナウイルス感染症の影響もあると考えられています。
Mさんは、早期退職をしたら、病院や紹介してくれた学校に迷惑をかけてしまうという後ろめたさがあり途方に暮れていました。
「頑張りたいという思いがあるからこそ、落ち込まれているんですよね」私がそう言うと、Mさんの自分を責める気持ちは、少しだけ軽くなったようでした。
そして、Mさんは、「今度はしっかりと考えて自身の進む道を決めたい」と、転職を決意されました。
Mさんが理想とする「じっくり患者さんと向き合う看護」を考えると、療養病棟が最適だと思いました。しかし、看護師になったばかりのMさんには、しっかりとスキルを磨ける環境も大切です。
私は、Mさんと何度も話し合いを重ねました。34歳から定年まで、どんな職場で経験を積み、どんな看護がしたいのか、ご希望をしっかりと確認していきました。
話し合いの結果、Mさんは、「じっくりと患者さんに向き合う看護ができる療養病棟で経験を積みます!」という結論を出されたのでした。
Mさんと、転職先の条件をすり合わせ、中規模病院の療養病棟に的を絞り、面接が決まりました。
Mさんは、早期退職してしまうことに対しての言い訳は一切せずに、自分が間違っていたこと、だからこそ将来について真剣に考えられたことを正直に面接官の看護部長さんに伝えました。
そんなMさんの目には止めようとしても溢れる涙が…。
看護部長さんの、「自分のダメなところにもしっかり向き合えるあなたはステキですよ」という言葉を受けて、とうとうMさんは涙腺が崩壊したように号泣してしまいました。
Mさんの思いはしっかりと伝わり、内定をもらえましたが、看護部長さんは「面接でこんなに泣かれたのは初めて」と笑っていらっしゃいました。
「もう後悔はないので、後は頑張るだけです」と話すMさん。揺るぎない決意を持ったようでした。
自分自身の間違いを認めたり、人に伝えたりするのは、想像以上に難しいことです。しかし、自分自身としっかり向き合うことで、進むべき道に出会えることもあります。一人で将来を考えるのが難しいときは、誰かに相談してみるのも良いと思います。
自分の間違いを認め、前に進んだMさんはとても勇気があると思いました。Mさん、なりたかった「じっくりと患者さんに向き合う看護師」になってくださいね。
「今の職場は忙し過ぎて、やりたい看護ができない」と悩む看護師の転職成功のポイントをまとめたので、参考にしてください。
転職したい看護師の方は、まず今の職場に感じている不満を整理してみましょう。「患者さんとコミュニケーションを取る機会がない」「忙しくて十分な教育を受けられない」といった場合は、同じ理由で悩まない転職先を選ぶことが大切です。気持ちを整理すれば、職場に求める条件が明確になるでしょう。
看護師として働き始めてすぐに離職するのは、周りに迷惑がかかってしまうと思うかもしれません。しかし、悩みがある場合は、自分を責めるのではなく、現状と向き合う必要があります。「どうして今の職場を辞めたいと思うのか」「自分にとって最適な選択とは何か」をしっかりと考えることで、転職すべきかどうかを判断できるでしょう。
「学校に勧められたから」といった理由で、あまり深く考えずに職場を決めてしまうと、後悔する可能性があります。転職の際には、どんな看護師になりたいのかや、どんな環境の職場で働きたいのかをよく考えましょう。自分の希望を明確にして転職先を選べば、入職後にギャップを感じづらいといえます。
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