2023.9.29
「同じ職場の友人が転職したことで不安に感じ…」病院に勤務する新人看護師 Kさんの場合
新卒で病院の急性期に配属されたKさんですが、入職して3ヶ月のころNICUへと異動になりました。日々の仕事は大変でしたが、同時期に異動してきた友人が支えとなり、なんとか頑張れていました。しかし、そんな友人が転職してしまい、「友人と同じ職場で働きたい」と転職を決意したご様子。焦って転職活動をするも仕事探しが難航するKさんに、アドバイザーがとあるご提案をいたしました。
“芝蘭の化(しんらんのか)”というのは、孔子に関わる古書に出てくる言葉で、「良い友人との交流から、感化された良い影響」という意味です。
今回ご紹介するKさんにも、そんな良い影響を与えてくれる友人がいました。
Kさんは新卒で急性期病棟に配属されました。ところが、わずか3ヶ月後には、Kさんの務める病院に地域の周産期医療を強化するため、NICUが開設され、KさんはNICUへと異動になりました。
この異動により、Kさんは不安なこと、辛い思いも多くありました。それでも耐えてこれたのは、同時に異動してきたご友人の存在と支えがあったからでした。
しかし半年後、そのご友人は回復期リハビリテーション病院へ転職してしまったのです。
「友達と同じ病院を紹介して欲しい」とお電話してきたKさんは”焦りでいっぱい”という印象でした。
しかし、転職は大きな人生の岐路です。目先の焦りや感情で決定しては、後悔する可能性が高くなります。
そこでKさんの看護キャリアを考えるため、現在の仕事について伺ったところ、「NICUに看護師としてのやりがいを見出せない」とおっしゃいました。
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新生児集中治療室(NICU)では、早産児や低出生体重児などの集中治療のため、保育器や人工呼吸器、微量の点滴、経管栄養の管理など、看護師の高い専門性を要します。
しかし、急性期の早産児のケアなどでは、ケアの熟練度が予後に影響するため、ストレスを感じる看護師も多いと言われています。
また、採血や点滴など医療行為のほとんどを医師が行なう上、基本的に言葉によるコミュニケーションがないため、看護スキルを学びたい看護師にとっては、物足りなさを感じる場合もあるのです。
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Kさんは、NICUはもういいので、とにかくご友人と同じ病院へ行きたいと希望されました。しかし、そこは人員が充足しています。そうお伝えすると、Kさんは「もういいです」と電話を切ってしまいました。
しかし、ご友人に「最後まで相談してみるように」と忠告され、再びお電話を下さいました。
「他の病院でもいいから回復リハビリテーションで働きたい」というKさんの強いご希望で、2つの病院を提案しましたが、結果は両方とも不合格。どちらの事業所でも言い方こそ違いましたが、1年未満での転職であることと、「志望動機が不明確に感じた」というのが不合格の理由でした。
Kさんに、そのことをお伝えすると、転職したい本当の理由は、「友人に置いていかれた」と感じたからだと、正直に教えてくださったのです。
私はKさんに、「これを機に、一緒にキャリアプランを考えましょう」とお伝えしました。
その後、数回の電話でのやりとりをしているうち、Kさんは、自分の看護について考えることで、NICUでの仕事にも身が入るようになったとおっしゃっていました。
そのうえで、「もっと看護スキルを身につけたい」というポジティブな意見が出てきたのです。
そこで、回復期リハビリテーションへ患者さんをお送りする前段階にある脳神経外科はどうか、とご提案しました。脳神経外科なら急性期でしっかりスキルも磨けます。
Kさんが興味を持たれたので、脳神経外科で働く気持ちをしっかり固め、病院を選定し、面接に臨みました。
結果は合格。1年未満でも、「1人前のナースに成長したい!」というKさんの想いが面接官に伝わったのです。
同じ転職でも、逃げ出すのではなく、目標を見つけられたことで、Kさんは成長できたと言ってくださいました。
Kさんがキャリアプランを見つめ直すきっかけも、転職への道のりも、ご友人の存在が大きくありました。
ご友人の存在は、“焦り”にも、“励み”にもなります。どのように感じるのか、、それは自分次第。一番大切なのは、あなたの意思なのです。
職場環境の変化や仕事への不満などで焦って転職しようと考えている方は、まずはやりたい看護を見つめ直してみましょう。ここでは、今回のケースを参考に転職ポイントを詳しくお伝えしているので、チェックしてみてください。
今回紹介したKさんのように、「同僚の転職」といった環境の変化に焦って仕事探しをすると、本当にやりたい仕事ではないのに応募してしまう恐れがあります。もし転職できても、ミスマッチを起こして早期退職に至ることもあるでしょう。自分にとって看護とは何か、どのようなケアをしていきたいのかといった、キャリアプランを明確にしてみてください。やりたい仕事にブレがなければ、自分に合った転職先が見つけられます。
面接では、応募先に対して「ここで働きたい、成長したい」という意欲を伝えることが重要です。特に今回お話したKさんのように入職1年目での転職の場合、「すぐに辞めてしまうのでは」と捉える面接官もいるでしょう。応募先の求める人材を把握したうえで、身につけたい看護スキルや目標としている看護師像などをアピールしましょう。前向きな志望動機を話すことで、仕事への誠意が伝わりやすくなります。
「自分のやりたいことが見つからないかも…」とお悩みの方は、一人で不安を抱えたまま転職活動をすすめずに看護業界専門の転職エージェントのレバウェル看護にご相談してみませんか。レバウェル看護では、今の職場での悩みをお聞きして、求職者のキャリアプランをともに考えます。丁寧にヒアリングしたうえでピッタリの求人を提案しますので、一人で転職活動をするよりも効率が良いでしょう。やりたい仕事が見つかるまでじっくりお手伝いしますので、本当に納得のいく求人を見つけてください。
「レバウェル看護」を使うと、より詳しく話を聞くことができます。どんな転職先があるのか等も事前に知ることができます。
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