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2015年03月10日

男性への苦手意識を乗り越えて

医療現場の人間関係の中では、
さまざまな問題が起こります。
1人では解決できない時、
あなたは誰かに相談できますか?
1人で悩み続けるのは、
とても苦しいことではないでしょうか。


22歳の新卒の看護師Fさんは、
看護学校卒業前に決まっていた
付属の総合病院への就職をキャンセルし、
産婦人科クリニックを探して
ご相談くださいました。

産婦人科に対する特別な思いがあるのだろうと思い、
Fさんに志望理由を伺うと、
「赤ちゃんが好きなので」と、
小さな声で一言おっしゃいました。
なんだか元気が無いな、と気になりましたが、
通勤範囲内で事業所を探しました。

しかし、クリニックはどこも経験者を求めていて、
新卒のFさんの就職先が見つかりません。
総合病院の産婦人科をおすすめすると、
「総合病院は、ちょっと…」と言って
Fさんは黙ってしまいました。

何か言いたそうにしながらも、
うまくお話できないご様子だったので、
「メールでも結構ですから、お気軽にご連絡くださいね」とお話し、
お電話を終えました。

その2週間後、Fさんからいただいたメールには
「私は病院から逃げたかったんです」という言葉が。
さらに続く話に、私は衝撃を受けました。

Fさんは、付属の総合病院の臨床実習中に、
患者さんから度重なるセクハラを受けていたのです。
関わり方を工夫しても改善せず、
1人で悩みつづけた末、
男性と話そうとすると言葉が出なくなってしまったそうです。

そのためFさんは、
男性職員が多い病院を避け、
女性患者ばかりで医療スタッフの少ない
産婦人科クリニックへの就職を考えたのです。

しかし、アドバイザーの私が男性だったため、
うまく話せなくなってしまったFさん。
「こんなことで悩む私は、看護師失格ですね」
という自責の言葉に、私は胸を突かれる思いがしました。

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医療現場の看護師は、
医師や患者、患者の家族などのストレスを
どうしてもぶつけられやすい存在です。
暴言や暴力、セクハラなどによる精神的ダメージは、
看護師の退職の一因になると言われています。

ある病院の調査結果では、
看護師へのセクハラ件数は、
医師など職場関係者によるものに比べて、
患者および家族によるものが圧倒的多数である、
とされています。

ハラスメントを受けた看護師は、
怒りや悔しさ、不安などのネガティブな感情を抱く他、
「自分が悪い」と感じることも多く、
個人で抱え込んでしまう傾向があるのです。

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私はすぐにFさんに返信し、
辛い思いを打ち明けてくださったことに感謝し、
「職場探しは焦らなくても良いんですよ」
とお伝えしました。

それからしばらくはメールで連絡を取り、
不安な気持ちをお聞きするように心がけました。
するとFさんから少しずつ、
「少し気持ちが落ち着きました」
「看護師の仕事は好きなんです」など、
前向きな言葉が聞かれるようになりました。

またFさんは私と対話することで、
男性への苦手意識が薄らいだとのことで、
「総合病院で探したいです」
と転職の意思を伝えてくださいました。

早速病院を探して3箇所面接した結果、
全ての病院から内定をいただき、
プリセプター制度のある急性期病院に
就職を決めました。

Fさんが悩みと向き合いながら、
ついにたどり着いたスタート地点です。
「良かったですね」と言うと、
Fさんはしっかりした声で
「本当は女性の担当者がいいと思っていたけど、
 あなたでよかったです。ありがとうごさいました」
と言ってくださり、
思わず目頭が熱くなりました。


どうしようも出来ないことがある時に、
どうかご自分を責めないでください。
誰かに話すことで、
新しい可能性が見えてくるかもしれません。

ご相談だけでも大丈夫です。
いつでもお待ちしています。

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キャリアアドバイザーからのメッセージ

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そんな思いで、この「お悩み相談集」をつくりました。

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