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2015年04月07日

「看護師辞めたい」の本当の意味

「看護師辞めたいです」と
お電話を下さったTさんは、
まだ新卒1年目の新人看護師さんでした。

それでも電話をくださったのは、
Tさんが本当に「看護師を辞めたい」のではなく、
「今の職場から逃れたい」のだと思い、
まずはTさんに
胸のうちを吐き出していただくことにしました。

Tさんは自信が持てないためにミスをし、
先輩に毎日怒られ、
患者さんから信頼されていないのを感じ、
不安で何をやっても上手くできない、
と涙声で話してくださいました。

病院の環境を詳しく伺ってみると、
しっかりした教育サポート体制があり、
先輩の言い分は正論で、
多少言い方がきつく感じられますが、
いじめと言うわけではないようでした。

またこの病院は、
このエリアでは一番給与がよく、
病院自体もきれいで、設備も整っています。

それでも、
「看護師辞めたい」を繰り返すTさん。
そこで
どんな病院なら続けたいか
と聞いてみたところ、
「丁寧に教えてくれるところがいいです」
という答えが返ってきました。

客観的に考えれば、
Tさんにとって最も良い道は、
今の病院で頑張ることでした。

でも、自信を失ったTさんにとって、
どんな丁寧な指導も、
無理難題を突きつけられているように感じられ、
どんな細やかな助言も、
いじめられているようにしか
聞こえなくなってしまっているのです。

Tさんは本当は自分でも、
矛盾に気づかれているようでした。
それでも、どうしようもなくつらくて、
「看護師辞めたい」と言っているのです。

キャリアアドバイザーとして、
Tさんのために何ができるのだろう…、
と、とても悩んでしまいました。


1年目のTさんのためになる道は
転職か、今の職場で頑張ることか…。
散々、悩みましたが、
Tさんのギリギリの精神状態を考え、
今回は転職をご提案することにしました。

病院規模はあえて前の職場の半分程度にし、
Tさんが「違う環境になった」
と感じられるようにしましたが、
研修や指導は同じように充実している環境です。

ただ、前の職場は
このエリアで最も高給与だったため、
収入面は交渉しても若干減ってしまいます。
そのことは正直にお伝えしました。

それでも『転職をする』と決めただけで、
Tさんはみるみる元気を取り戻されたのです!

『1年目の転職』というのが問題となったものの、
看護部長さんには、
Tさんが前向きに転職しお仕事ができるよう
私がサポートすることをお約束し、万全の体制で臨みました。
結果、面接当日Tさんは好印象を残すことができ、
見事内定をもらうことができました。


「次は頑張ります!」とイキイキ話すTさんに、
転職をおすすめしてよかった、
と安心しました。


入職後、しばらくは
メールや電話でやりとりしていました。

近況をうかがってみると、
Tさんは、
周りが自分に向ける言葉の中に
『Tさんへの思いが含まれていること』を
感じとることができるようになり、
今はネガティブな思い込みを抱くことなく、
環境に慣れることができているそうです。

先輩看護師に怒られることもありつつ、
少しずつ成長をし、
Tさんは今年、看護師2年目を迎えることができました。


前職の職場は客観的に見ると良い環境でした。
しかし、一度できてしまった人間関係や
環境に対する思い込みというものは、
たとえ本人が気づいていたとしても、
なかなか根底から変えることが難しいものです。

看護師を辞めたいほどつらいのであれば、
現状で無理をするのではなく、
心機一転、新しい環境で
新しい自分を見つけることも、
ひとつの道かなと思っています。

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キャリアアドバイザーからのメッセージ

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そんな思いで、この「お悩み相談集」をつくりました。

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