不登校の子どもとの時間をつくりたい…家族を守るための新たな選択肢

2023.6.7

4人家族の切り絵を包み込んでいる手の平のイメージ

「不登校になった娘との時間を確保したい」急性期病院で3年勤務するAさん(34歳/女性)の場合

看護学校卒業後に結婚し、娘さんを出産されたAさん。娘さんが小学生になるのを機に保育園で看護師のパートをしていましたが、離婚をされ、生計を立てるために急性期病棟へ転職しました。しかし夢中で働いていたところ、いつの間にか娘さんが不登校に。Aさんは娘さんとの時間をつくるため、夜勤や残業のない環境への転職を希望し、ご相談くださいました。しかし、娘さんに「お母さんが転職してもどうにもならない」と言われ、転職を思い悩むようになったようです。現状の悩みを改善するため、アドバイザーがある提案を行いました。

子どもと過ごす時間のために残業や夜勤のない職場に転職したい

看護師さんの中には、「忙しい日々の中、親としてちゃんと子供を見れているのか自信がない」という方もいらっしゃいます。今回ご紹介するAさんも、お子さんのことで悩む看護師さんでした。

東京都在住の34歳のAさんは、看護学校卒業直後に結婚し、パートナーからの強い希望で家庭に入り、のちに女の子を出産しました。娘さんが小学生になったタイミングで、Aさんは保育園で看護師のパートを始めましたが、その2年後に離婚してシングルマザーに。

生計を立てるため、Aさんは急性期病院に転職し、これまで3年間夢中で働いてきました。しかし、Aさんが気づかない間に娘さんは不登校になっていたのです。娘さんが小学校6年生の3学期のころでした。

心配したAさんは、「娘との時間を作るため、残業や夜勤のない職場に移りたい」とご相談くださいました。

レバウェル看護にお電話をいただいたのが2月だったため、来年度入職の求人の多くは募集が終了していました。そのような状況下でAさんの希望が満たされる求人を考え、私は老人施設と療養病院をご提案いたしました。

Aさんは両方の事業所と面接をし、どちらからも内定を得られました。ところがAさんは内定後、「やっぱり転職はしない方がいいかも…」と再び悩まれてしまったのです。

理由を伺ってみると、学校に行かずに自宅で過ごす娘さんに、「あなたのために転職するんだから、しっかりしてよ!」と叱ったところ、「お母さんが転職したってどうにもならない」と言われてしまったというのです。「もうどうしたらいいのかわからなくて…」と言うAさん。

家庭の悩みについてどなたかにご相談できないかお伺いしてみると、大阪のご両親に現状を話し、とても心配されているとのことでした。

「ご両親と共に娘さんを見守ってみては?」

私は、「娘さんの小学校卒業を機に思い切って大阪へ引越し、 ご両親と一緒に娘さんを見守ってみてはいかがですか?」と提案してみました。Aさんと娘さんだけでは解決できない現状であっても、新しい場所でご両親と一緒なら、解決のきっかけが見つかるかもしれません。

このような相談をしたあと、Aさんはご両親と話し合い、大阪に戻ることを決心されました。娘さんに打ち明けてみると、Aさんの本気の決意に心動かされたようで、今の友人関係に悩んでいることと新しい中学校でやりなおしたい気持ちを、ポツリポツリと話してくれたそうです。

ただ、娘さんには「私のために辞めるなんて言われるとつらい…」と泣かれてしまったそうです。看護師として頑張ってきたAさんを、娘さんはずっと応援していたのです。娘さんのための行動が、よりプレッシャーをかけるような事態になっては元も子もありません。

私はそこで、今の給与を落とさずにスキルアップが望める、ご実家近くの急性期病院をAさんの転職先にご提案しました。ご両親がそばにいることで働きながらでも娘さんをサポートしやすくなり、さらにAさんが看護師としての挑戦を続けることで娘さんも納得できるのではないか…と思ったためです。

実家近くの急性期病院で非常勤から勤務開始

ご相談の時期が年度末だったため、問い合わせた時点では常勤の求人がありませんでした。しかし、病院側との交渉の末、まずは非常勤で入職し、のちに常勤に切り替えることで入職が決まりました。

Aさん親子は3月末に大阪のご実家に転居。4月からAさんは新しいスタートを切りました。

それから1カ月後。娘さんはAさんのご両親と共に暮らすうちに生活リズムが整い、中学校に休まずに通っているそうです。どうやら新しい友達もできたご様子。Aさんは現在非常勤なので、娘さんとゆっくり話をする時間ができ、「私も将来、看護師になろうかな」と言われたのだと嬉しそうに報告してくださいました。

看護師として日々忙しくお仕事する中での子育ては、不安なこともたくさんあるかと思います。しかし、親が一生懸命働く姿も真剣に家族のことに悩む姿も、お子さんは見ています。

卒業や入学と同様、転職も人生の転機です。行き詰まったときの思い切った選択が、今を変えるきっかけになるかもしれません。

今後、正職員になり夜勤にも入るAさん。「外科系の病棟でスキルアップしたい!」と張り切っていらっしゃいました。Aさん、ぜひ娘さんの目標の存在であり続けてくださいね!

誰かに聞いて欲しい悩みはありませんか

お悩み解決のポイント

ここでは、シングルマザーで不登校のお子さんを抱えている看護師における、お悩み解決のポイントをご紹介いたします。

これからの生活をお子さんとよく話し合う

シングルマザーで現状を改善するために転職を考えている方は、お子さんと今後の方針について意見を交えることが重要です。一人で結論を出し、お子さんが望んでいない結果になってしまうと、家庭内でのトラブルになりかねません。どのように生活改善を行っていきたいのか、どのようにお子さんと向き合う時間を取りたいのかを、しっかりと話し合うようにしましょう。お子さんが本音を言える雰囲気づくりも重要です。

レバウェル看護に相談する

「子どもとの時間をもっと大切にしたい」「現在の職場のままでは忙しくて一緒に過ごす時間が少ない」とお悩みの看護師さんは、レバウェル看護へご相談ください。
レバウェル看護では、あなたの相談内容に応じて、仕事と家庭のメリハリをつけられるような職場をご紹介。第三者の目線でアドバイスしますので、1人では思いつかなかった解決策を提案できる可能性もあります。登録はいつでも可能で、サービスはすべて無料です。現状を改善するための転職活動を、アドバイザーがトータルサポートいたします。

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