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2015年05月26日

バーンアウトに気づかずに

会社のデスクで同僚に肩を叩かれ、
「少し動いたら?」と言われました。
ストレッチしたら体がスッと楽になり、
長時間固まったまま作業していたことに
改めて気づきました。

人に言われるまで
自分の状況に気づかないことも
あるのですね。


今回ご紹介する31歳の正看護師のKさんは、
総合病院で6年間働いた後、
有名な脳外科専門病院で3年間勤務。
退職後しばらく休養してから
病院の常勤を探してご相談くださいました。

このキャリアなら職場はよりどりみどりですが、
何をご提案してもKさんは生返事で、
ご希望がまとまりません。
元気がないのが気になり、
「非常勤や夜勤なしのお仕事も探しましょうか?
 今、お体の調子はどうですか?」
とお聞きしました。
するとKさんは、
「なぜそんなことを聞くんですか?」
と憤慨されたのです。

体調を崩されているとしたら、
就職後もお辛いだろうと思ったことを伝えると、
「不眠と頭痛続きで食欲もないけど、仕事はできます!」
と怒ったようにおっしゃるKさん。

無理をされているな、と感じ、
「差し支えなければ、
 今までの経過をお話しいただけませんか。
 良い考えが浮かぶかもしれませんよ。」
となおも粘って伺ってみると、
Kさんはしぶしぶといった様子でしたが、
話をしてくださったのです。

総合病院のベテランナースだったKさんは、
脳外科のキャリアを積みたくて、
張り切って脳外科専門病院に転職しました。
ハードな勤務や研修に頑張ってきましたが、
3年目に小さなミスが続くと、
急に疲れて欠勤を繰り返すようになり、
年度末に退職してしまいしました。

退職後もKさんは疲れやすく、
朝も起きられない状態だとのこと。
「こんな生活をしていてはダメなんです!」
Kさんはそう言って、大きくため息をつきました。

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理想が高く経験豊かな看護師に多いと言われる
バーンアウト(燃え尽き症候群)。
精神的に常に緊張状態にあるため、
一旦つまづくと陥りやすいと言われています。
無気力感、達成感の欠如、
対人関係が困難になるなどの精神症状の他、
疲労感、不眠、頭痛などの
身体症状が現れることもあります。

バーンアウトを悪化させないためには、
十分休養をとって規則正しい生活をすること、
自分に厳しすぎる考え方を変えること、
ストレスの多い職場環境を変えること
などが有効であるとされています。

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Kさんの体調不良が心配だったので、
できるなら、ご実家など頼れる場所で、
しばらく休養するようおすすめしましたが、
「田舎に帰ってキャリアを無駄にしたくない」
とおっしゃるKさん。

無理に働くとさらに体調を崩し、
転職を繰り返すことにもなりかねません。

休養してきちんと睡眠と食事を取り、
元気になってから、
キャリアを活かせる職場を探せば良いのです。
「ずっと走り続けてきたんですから、ちょっと休んでみませんか?」
私はKさんの心に届くように
時間をかけてお話ししました。

しかしその後、Kさんからの連絡はなく、
メールにもお返事はありませんでした。

翌年、Kさんの方からメールをいただきました。
「昨年は失礼しました。
 やっぱり私は疲れていたのかもしれません。
 あの時言われるまで、気づきませんでした。」
というKさんは、
私の忠告を検討してくださり、
しばらくご実家で休養された後、
地域密着型の一般病院に就職されたそうです。
脳外科系疾患の多い回復期リハビリ病棟で、
同僚や患者さまから信頼されて働いているそうです。
「今後は訪問看護にも関わってみたいと思っています」
と意欲的な言葉も見受けられました。
再び活躍され、新たな目標もできて良かったです。


夢中で働いてきたのに、
不調が長く続く時は、
ちょっと立ち止まってみませんか。

ご自身では気づかないかもしれませんが、
もしかしたらバーンアウトかもしれません。
迷いや不安がある時は、
どうか誰かに話してみてくださいね。
周りの方に言うのがつらいという時は、
私どもにご相談ください。
無理を重ねないことが大切ですよ。

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