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2015年07月14日

本当に求めていること

久しぶりに家族揃って食事をした時、
途中で母の具合が悪くなってしまいました。
風邪をひいていたのに我慢していたのです。

「早く言えば良かったのに…」と思いつつ、
具合が悪そうだと気づいた時に、
ちゃんと聞いてあげれば良かった、と
反省しました。

求職者様に関しても、
おや、と感じた時に確かめないと、
大切なことが見えてこない場合があります。


25歳の正看護師Fさんは、
「夜勤が体に合わないので、
 病院の日勤常勤を探したい」
と、ご相談くださっていました。

Fさんは、看護大学卒業後、
大学病院の内科病棟で半年間、
その後転職した一般病院は
3ヶ月で退職されていました。
気になる経歴でしたが、
「転職活動はメールのみで進めたい」
と、ご相談メールに明記されていたため、
詳しいお話を聞けずにいました。

しかし、病院の日勤常勤は求人数が少なく、
Fさんの経歴がネックになって、
書類選考がなかなか通りません。
Fさんが唯一面接を受けられた病院も、
結果は不採用でした。

心配になってFさんにお電話をしてみると、
やはり元気がない様子でした。
「夜勤を1回でもありにすることで、
 ご紹介できる求人は増えるのですが、
 よろしければ、その条件で探してみましょうか?」
とお話ししたところ、
Fさんは「夜勤は無理です…」とつぶやき、
意外なことを打ち明けられたのです。

Fさんは子どもの頃から
“緊張するとうまく話せなくなる”
という悩みをお持ちでした。
新卒で就職した内科病棟では、
申し送りがスムーズにできず、
落ちこぼれ扱いされてしまったそうです。
自信を失い、誰ともしゃべれなくなったFさんは、
「あの子とは夜勤に入りたくないよね」
と、陰口を叩かれるようになりました。

Fさんは居場所をなくして転職しましたが、
新しい病院で初めて夜勤に入った時、
先輩ナースに業務手順を聞けず、
ミスをしてしまいました。
その後はスタッフ皆から無視されるようになり、
辛くなって退職してしまった、というのです。

「話すタイミングがうまくつかめないんです」
とおっしゃるFさん。
先日の病院の面接でも、
質問に答えられなかったそうです。
「転職活動はメールのみで進めたい」というご希望も、
直接話をするのは苦手だから、とのことでした。

しかし、いつの間にかFさんは、
私と普通に会話していました。
Fさんにそう申し上げると、
「最初の不安を乗り越えれば話せるんです」
と、少し笑ってくださったのです。

「ああ、もっと早くお話を聞いていれば良かった!」
私は悔やみました。
面接サポートをしていたら、
また違った結果になっていたかも知れないのです。

そして、Fさんが夜勤を苦手に思うのは、
職場環境への緊張のせいではないか、と考え、
小規模でアットホームな雰囲気の
療養病院をご提案しました。
長期療養の患者さまが多いため、
落ち着いた雰囲気で働ける病棟です。
スタッフの人間関係の良さにも定評があり、
幅広い年齢層のスタッフが、
みんなで新人をフォローしています。

Fさんが乗り気になってくださったので、
しっかりと面接の練習をして、
面接当日は同席しました。
Fさんは緊張しながらもしっかりと受け答えされて、
驚くほどスムーズに話が進み、
常勤職員として内定しました。

その後、Fさんはお電話をくださり、
「夜勤も始まりましたが、やりがいがあります」
と明るくおっしゃいました。
“これが本来のFさんなんだな、”と
私はとても嬉しく思いました。


本当に求めていることを
言葉でうまく伝えられないこともあります。
「おや?」と思ったら、
確かめてみることが大切なのだ、
と改めて感じました。

看護師さんが本来の力を発揮できる職場で
いきいきと働けるように、
これからも頑張っていきたいと思います。

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