緊張でうまく話せない…働きやすさの条件は夜勤の有無ではなかった?

2023.9.22

「夜勤が身体に合わないから日勤常勤を探したい」内科病棟で半年、一般病院を3ヶ月で退職してしまった看護師Fさん(25歳/女性)の場合

Fさんは、大学病院の内科病棟で半年勤めたのち一般病院に転職しましたが、僅か3ヶ月で退職してしまいます。最初の相談でFさんは、夜勤が身体に合わないという理由で日勤のみの求人を希望していました。しかし、詳しく話を聞くと、日勤を希望する理由は「夜勤が身体に合わない」ではなかったようです。本当の理由を聞いたアドバイザーは、Fさんが持つ本来の力を発揮できる職場を提案しました。

短期間での転職を繰り返している日勤希望の看護師さん

久しぶりに家族揃って食事をしたとき、途中で母の具合が悪くなってしまいました。風邪をひいていたのに我慢していたのです。

「早く教えてくれれば良かったのに…」と思いつつ、具合が悪そうだと気づいたときに、ちゃんと聞いてあげれば良かったと反省しました。

求職者様に関しても、「おや」と感じたときに確かめないと、大切なことが見えてこない場合があります。

25歳の正看護師Fさんは、「夜勤が体に合わないので病院の日勤常勤を探したい」といったご相談をくださいました。

Fさんは看護大学卒業後、大学病院の内科病棟で半年間、その後転職した一般病院は3ヶ月で退職されたとのこと。短期間で転職した理由を詳しく伺いたいと思いましたが、「転職活動はメールのみで進めたい」と、ご相談メールに明記されていたため、なかなかお話を聞けずにいました。

その後、メールで転職活動を進めていきましたが、病院の日勤常勤は求人数が少ないうえ、Fさんの経歴がネックとなり書類選考がなかなか通りません。Fさんが唯一面接を受けられた病院も、結果は不採用でした。

心配になってFさんにお電話をしてみると、やはり元気がない様子でした。「夜勤を1回でもありにすることで、ご紹介できる求人は増えるのですが、よろしければ、その条件で探してみましょうか?」とお話ししたところ、Fさんは「夜勤は無理です…」とつぶやき、意外なことを打ち明けられたのです。

夜勤を避ける理由は「緊張するとうまく話せなくなる」悩みから

Fさんは子どもの頃から、「緊張するとうまく話せなくなる」という悩みを抱えていました。そのため、新卒で就職した内科病棟では申し送りがスムーズにできず、落ちこぼれ扱いされてしまったそうです。自信を失い、誰ともしゃべれなくなったFさん。さらに、「あの子とは夜勤に入りたくないよね」と、陰口を叩かれるようになりました。

Fさんは居場所をなくし、一般病院へ転職。しかし、転職先の病院で初めて夜勤に入った際、先輩ナースに業務手順を聞けず、ミスをしてしまいました。その後、Fさんはスタッフ皆から無視されるようになり、辛くなって退職してしまったそうです。

「話すタイミングがうまくつかめないんです」とおっしゃるFさん。唯一受けた病院の面接でも、質問に答えられなかったようです。「転職活動はメールのみで進めたい」というご希望も、直接話をするのは苦手だから、とのことでした。

本当の悩みを打ち明けてくれたFさんは、私と普通に会話していました。Fさんにそう申し上げると、「最初の不安を乗り越えれば話せるんです」と、少し笑ってくださったのです。

「ああ、もっと早くお話を聞いていれば良かった!」私は悔やみました。面接サポートをしていたら、また違った結果になっていたかも知れないのです。

最初のご相談で、「夜勤が体に合わないので、病院の日勤常勤を探したい」と話していたFさん。しかし、「Fさんが夜勤を苦手に思うのは、職場環境への緊張のせいではないか」と考え、夜勤はあるものの小規模でアットホームな雰囲気の療養病院をご提案しました。

人間関係が良い職場でいきいきと働くFさん

紹介した療養病院は長期療養の患者さまが多いため、落ち着いた雰囲気で働ける病棟です。スタッフの人間関係の良さにも定評があり、幅広い年齢層のスタッフ全員で新人をフォローしているため、Fさんに合っていると思いました。

Fさんが乗り気になってくださったので、しっかりと面接の練習をしてから面接に挑むことに。面接当日は、私も同席しました。面接練習の成果か、緊張しながらもしっかりと受け答えができていたFさん。驚くほどスムーズに話が進み、常勤職員として内定しました。

入職後、Fさんはお電話をくださり、「夜勤も始まりましたが、やりがいがあります」と明るくおっしゃいました。相談当時は日勤のみを希望していましたが、夜勤がある職場でもいきいきと仕事をしているようです。「これが本来のFさんなんだな」と、私はとても嬉しく思いました。

人によっては、本当に求めていることを言葉でうまく伝えられないこともあります。言葉にしている思いと本当の思いは、ときには食い違うこともあるでしょう。「おや?」と思ったら確かめてみることが大切なのだ、と改めて感じました。

看護師さんが本来の力を発揮できる職場でいきいきと働けるように、これからも頑張っていきたいと思います。

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転職成功のポイント

自分に合っていない職場では、自分の力を十分に発揮できません。長く働きやすい職場を見つけるには、「退職理由を深掘りする」「自分に合った職場を選ぶ」ことが大切です。ここでは、転職を考えている看護師さんに向けて、自分に合った職場を見つけるためのポイントを紹介します。

「退職したい」と思った理由を深掘りする

転職活動を進める前に、まずは「退職したい」と思った理由を深掘りすることが重要です。相談者のFさんは最初、「夜勤が身体に合わない」と、日勤のみの求人を希望していました。しかし、話を詳しく聞いてみると、「緊張感のある職場でのストレスや人間関係のトラブルが原因で夜勤に自信がない」という理由があったようです。

もし、職場の人間関係を重視せず、日勤のみの職場に転職をしていた場合、同じようなトラブルを繰り返していたかもしれません。しかし、日勤のみを希望する理由を深掘りしたことで、「緊張感のある職場でのストレスや人間関係のトラブルに原因があった」と明らかに。その後、人間関係の良さに定評がある職場に転職できました。

自分の力を発揮できる職場への転職を成功させるためには、退職したいと思った理由を深掘りすることをおすすめします。

自分に合った職場を選ぶ

退職理由を明確にしても、自分に合った職場を選ばないと、長く働くことが辛くなってしまいます。Fさんは転職前、緊張感のある職場では上手く話せずに働きにくさを感じていました。しかし、落ち着いた雰囲気があり、新人をフォローできる環境がある療養病院に転職したあとは、いきいきと活躍できているようでした。転職先の療養病院が、Fさんの性格に合っていたのでしょう。

自分に合った職場を見つけるためには、上記で説明した退職理由も一つの足がかりとなります。深掘りした退職理由と、応募先の職場環境や労働条件を十分にすり合わせて、自分に合った職場を探してみましょう。

レバウェル看護に相談する

「求人票や病院のホームページだけでは、職場の詳しい情報が把握できない」という方は、レバウェル看護にご相談ください。過去に人間関係が原因で退職した経験がある看護師さんは特に、求人先の人間関係も気になるでしょう。

レバウェル看護は、アドバイザーが求人先と直接やり取りをしているため、職場の人間関係や上下関係、責任者の看護観なども事前にお伝えすることが可能です。応募前に職場の人間関係を把握できるので、安心して転職活動を進められるでしょう。

また、レバウェル看護では履歴書の添削や面接練習もサポートします。看護業界の転職に詳しいアドバイザーが志望先のニーズに合わせて、志望動機や転職理由などをアドバイスしてもらえるので、転職が初めての方や転職活動に不安を抱えている方も安心です。サービスはすべて無料なので、お気軽にお問い合わせください。

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