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2015年08月11日

逃げるのではなく、またここから始めればいい

新卒で入った病院を3ヶ月で辞めてしまったGさんは、
施設看護希望でご登録くださいました。

初めてお話しさせていただいたとき、
「高齢看護をやっていきたいんだから、
 急性期である必要はないですよね?」
とちょっと強い口調でおっしゃったGさん。

もしかして、Gさんは、
「まだ看護師になったばかりなのだから、
 急性期経験を積んでからの方がいい」と
あちこちで言われていらっしゃったのかな、
と感じました。

そこで前職のことをうかがってみると、
残業が20時を越え、体力的な限界も感じていた上に、
医療行為に自信がなく、
キツイ指導のせいでミスをして怒られ、
ヤル気をなくしてしまった、
と話してくだいました。

「施設だったら医療行為があまりないじゃないですか」
と言うGさんは、
反論されることに身構えているようでした。

そんなGさんに、
まずは本心を話してくださったお礼を言い、
それから、
「施設看護は難しいかもしれません」
ということをできるだけ丁寧に話しました。

施設では医師が常に在中していないので、
不測の事態には、
看護師の的確な判断と対応が求められます。
先輩看護師がいつもいてくれるわけでもありません。
ある程度の臨床経験がないと、
採用自体、難しいのが現状です。

それをわかった上で、
「それでも施設看護をやりたい」
という気持ちがあるのならばもちろん応援します、
とお伝えしました。

また、前職が「合っていなかった」と感じるのなら、
同じ急性期でも、
今の病院とは違う環境は色々あると、
いくつかの求人をご提案してみました。

するとGさんは、
「急性期だと、またや辞めたくなると思う…」、
と不安そうなご様子になりました。

Gさんの問題は、
自分が自分を信じられていないところではないか。
このままではどこへ転職しても、
長く続けていくのは難しいかもしれない、
と思いました。

そこで、
「まずは『自分はダメなんだ』と責めるのをやめて、
 『その職場には合わなかった』と考えてみませんか?」
と言ってみたのです。

するとGさんは、
「新卒1年未満で逃げる自分が許せないです。
 親に申し訳なくて…」
と言うと同時に泣き出されてしました。

Gさんの不安定な感情の変化が気になり、
日ごろの調子などをうかがってみると、
嘔吐や幻聴などに悩まされていたと言うのです。
一度、心療内科へ行くことをオススメすると、
「親に申し訳ない」と
Gさんはまた泣き出してしまいました。

その後、心療内科へ行かれたGさんは、
適応障害の診断をうけました。
Gさんは、ご実家暮らしだったので、
可能なら休養を取ってみた方がよいのでは
とお話しましたが、
新卒でブランクが空くのが怖い、
と転職を強く希望。

そこで非常勤で入れる19床の有床診療所を提案。
Gさんのお母さまくらいの年代の看護師が多く、
院全体でフォローしてくれる雰囲気があるところです。

Gさんはとりあえずブランクが空かないならと
非常勤で入職されました。

「新卒で非常勤なんて…」と
まだ自分をせめ続けるGさんに、
「Gさん、ダメだと思ったら、
 またそこから始めればいいんですよ。
 それは逃げるわけじゃなくて、リスタートです」
とお伝えしました。


それから半年が過ぎましたが、
Gさんは今も元気に働いています。

スタッフはみな、
若いGさんを娘のように可愛がってくれるそうで、
医療行為はまだ自信がないそうですが、
残業もほぼなく定時で帰れる環境で
身体的にも、精神的にも安定されているようです。

転職しても、非常勤でも、看護師は看護師です。
患者さんにとってGさんは
頼りにする看護師さんなんです。
ご両親もきっとGさんが笑顔でいてくれるのが
一番うれしいと思いますよ。

またここから始めればいいんです。
自分に合う場所で、自分のペースで、
経験を積んでいってくださいね。

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