自信を失った看護師が前向きな気持ちで転職するまでの過程とは?

2023.12.17

病院の廊下のイメージ

「私でも受かる病院、紹介してください」総合病院を半年で退職し、自信をなくしたMさんの場合

総合病院を退職してから、3つの病院の面接を受けたものの、すべて不採用になったMさん。「私でも受かる病院、紹介してください」とご相談くださいました。Mさんは、看護学校を卒業する際の国家試験で不合格に。それから1年間勉強して、翌年の国家試験に合格しました。外科病棟で働き始めたMさんですが、先輩たちから“国試に落ちた新人”としてマークされ、看護業務を教えてもらえなかったそうです。そのお話を伺い、Mさんが自信とやりがいをもって働ける環境のある病院をご提案しました。

私でも受かる病院を紹介してほしい

先日、ある著名なマラソン選手が「スタート前の“気持ち”が勝利の秘訣」と言っていました。スタート前に、悪天候やコースの難所などを“嫌だな”と思うとメンタルがやられ、結果に響いてしまうそうです。

「言葉」は、人に強いイメージを与えるものなんですよね。

さて、今回ご紹介する看護師のMさんは、総合病院を半年で退職しました。ほかの転職サイトで病院を探し、3ヶ所で面接を受けたものの、すべて不採用に。Mさんは、「私でも受かる病院、紹介してください」と、ご相談くださいました。

希望条件を伺うと、「私なんかを採用する病院、本当にあるんですか?」とおっしゃるMさん。投げやりな言い方が気になり、退職の経緯を尋ねると、「なんでそんなことまで聞くんですか!」と怒ってしまいました。

「退職の理由が分かれば、よりピッタリな職場を探せますよ」と言うと、Mさんはしぶしぶ話し始めました。

Mさんは、看護学校を卒業する際の国家試験が不合格だったため、付属の総合病院への就職が一時保留になったそうです。その後、1年間勉強し、翌年の国家試験に合格。看護師として働き始めたMさんでしたが、配属された外科病棟の先輩たちから、“国試に落ちた新人”としてマークされてしまったというのです。

術前・術後のケアはもちろん、採血や注射も1人ではさせてもらえず、仕事はナースコールへの対応や雑用ばかり。先輩から看護業務を教えてもらえなかったMさんは、「私なんか使いものにならない」と思い詰めて退職しました。

その後に受けた病院の採用面接では、退職理由がどうしても言えなかったというMさんは、「1年遅れちゃったし、私なんか看護師は無理なのかも」と、自信なくおっしゃいます。

「私なんかと言わず、成長できる病院を一緒に探しましょう」

私は思わず、「その、“私なんか”っていうの、やめましょうよ!」と言いました。

「そんな職場環境なら、誰だって続きませんよ!立派に資格を取得したのですから、Mさんは、誰がなんと言おうと看護師さんです!」と熱くなってしまったのです。

するとMさんは、「そうですね…」と言って黙ってしまいました。

私は、「きつい言い方をしてすみません。でも、あきらめないでください。成長できる職場を一緒に探しましょう」と伝えたのです。すると、Mさんはゆっくりと心を決めたように、「もう一度外科病棟できちんと学びたいです」と、本当の希望を話してくださいました。

そこで、人間関係が良く、教育体制の整っている、地域密着型の総合病院をご提案することに。2年後には急性期病棟も開設される予定で、スキルアップを目指せる環境の病院です。

成長できる環境の総合病院に転職

Mさんは、地域密着型の総合病院へ面接に行くことになりました。同行した私に対して、「もう“私なんか”とは言いませんから」と言い、1人で面接へ向かうMさん。面接後に見たMさんの晴れやかな笑顔は印象的でした。

そして、Mさんは無事に内定をもらうことができました。

Mさんは転職後、先輩の指導を受け、採血や点滴ができるようになったとのことです。「毎日勉強で忙しいけれど、やりがいを感じている」「もっと頑張って、自信をつけたいです」と、張り切っておられました。

Mさんが前向きな気持ちで看護師としての再スタートを切れて、本当に良かったです。

言葉には、気持ちを変える力があります。落ち込んでいるときにネガティブな言葉を使うと、ますます不安になることも。気分が晴れないときこそ、まずはポジティブな言葉を使ってみませんか?前向きな言葉を使えば、少しずつ、気持ちが晴れてくるかもしれませんよ。

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転職成功のポイント

自信を失った看護師の方が転職を成功させるためには、退職の理由を整理して、自分の気持ちと向き合うことが大切です。過去のことをネガティブに捉えすぎずに、これから先、どのような看護師になりたいのかを考えてみましょう。

退職理由を話してみる

短期間で退職して、「自分なんかに看護師は無理…」と思っている場合、誰かに退職理由を話すのは難しいかもしれません。しかし、「先輩から雑用ばかりを任され、仕事を教えてもらえなかった」といった理由がある場合は、正直に話すことで良い転職先が見つかる可能性があります。自分を責めるのではなくて、退職した理由を客観的に考えてみましょう。

自分の気持ちを整理する

看護師としての自信を失っていると、「私でも受かる病院を紹介してほしい」というような、投げやりな希望しか浮かばなくなることもあるでしょう。そういうときは、一度冷静になって自分を見つめなおしてみてください。「もう一度外科病棟できちんと学びたい」という希望がある場合は、あきらめずに、成長できる職場を探しましょう。

ネガティブな言葉を使わない

「私なんか…」といったネガティブな言葉を使っていると、自信ややる気がないと判断されてしまう可能性があり、内定をもらうのは難しいといえます。過去にうまくいかなかったことを引きずるのではなく、これからどういう看護師になりたいのかを考えることで、転職活動に前向きに取り組めるでしょう。

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