2017.12.10
先日、失恋で落ち込んでいた友人に久しぶりに会うと、とても綺麗になっていました。新しい恋人ができたというのです。
「きっと彼に出会うために、 あの別れが会った気がする」と、つらい失恋も笑い話に変えていました。
”終わり”の後には、”新たな始まり”があるんですね。
さて、今回ご紹介するHさんはある地方の小規模な町のご出身。「新卒で多くのことを吸収したい」と、地方都市にある大規模病院の急性期病棟へと就職されました。
しかしその職場で、かなりひどいパワーハラスメントに遭い、限界を感じて退職。地元に帰ることを決断し、今回、転職のご相談をくださったのでした。
まだ1年目の新卒の方なので、教育体制のしっかりした急性期病院をお勧めしたいところですが、前職の不安がとても強いと感じたので、人間関係が良好な療養型病院をご提案しました。
しかし、Hさんは、「でも、療養だと…」と戸惑うのです。
Hさんに、療養は急性期ほどの医療行為はありませんが、患者さま、おひとりおひとりとしっかり関係を築きながら、自宅復帰への看護計画を実践していける職場ですよ、とお伝えしました。
するとHさんは「わかっているけど、みんなが…」と黙りこんでしまったのです。
時間をかけて詳しく聞いてみると、Hさんが看護師になるとき、地元の人々に期待されて就職したので、急性期バリバリの看護師でないと恥ずかしくて地元に戻れないというのです。
Hさんは、狭い地域社会のしがらみの中で、「周囲の期待に応えたい…」、と苦しまれていたのでした。
ただHさんの地元は、療養型メインの病院が多い地域。通える範囲にあるケアミックス病院でも急性期の病棟は看護師の定着率が高くなかなか空きが出ない状態。急性期で求人が出ている病院は、ハードな勤務が予想される大規模病院のみでした。
前職の二の舞いにならないように、長く勤務できる環境を探しましょう、とお話ししましたが、Hさんは、「いつまでも離職しているのは恥ずかしい」とケアミックス病院を希望されました。
病院側に、Hさんが急性期で勉強したい思いがあることを伝え、急性期に空きが出たら異動できるよう交渉しました。面接対策をしっかりして、Hさんは面接に臨まれました。
そして、見事、内定がもらえたのです!
後日、Hさんからメールをいただきました。その中でHさんは、「生涯の友人に出会えました!」と朗報をくださいました。
1年先輩の看護師さんが、同じように地方都市の病院でうまくいかず、となり町に戻ってきた方で、とても仲良くなれたというのです。
互いに理解者ができたことで、周囲の噂も気にならなくなったというHさん。
療養の看護は今までとのギャップが大きく、始めは物足りなさを感じたというHさん。でも、療養だから学べることもあると気づき、周囲に優しく受け入れられ、「ここで自分のできることをもっと見つけたい」と、前向きになれたそうです。
一見、マイナスに思えることでも、実はいい方向へ進むためのターニングポイントになることがあります。
つらい時期に出会えた人やもらった優しさはその後の人生でも、きっと自分を支えてくれるでしょう。
Hさん、そこでしかできない看護、がんばってくださいね!
「レバウェル看護」を使うと、より詳しく話を聞くことができます。どんな転職先があるのか等も事前に知ることができます。
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