高齢者看護を実践したい!理想を求める看護師の意識を変えた転職先とは

2024.1.5

高齢者マンションの一室のイメージ

「理想の高齢者看護がしたい」急性期や救急外来の看護経験があり、療養型病棟で働くWさんの場合

急性期や救急外来、訪問看護の看護経験を経て高齢者看護にやりがいを感じ、理想の看護観を持つようになったWさん。ご自身で見つけた医療療養型病棟へ転職しましたが、そこは看護師の人数が少なく、残業はほぼ毎日というハードな労働環境でした。望む看護ができないと感じたWさんは心身ともに疲れ、「看護師を辞めたい」とまで思い詰めてしまいました。高齢者看護は続けていきたいという強い意志は持ちつつも、「理想の職場は見つからないのでは…」と不安なWさんがやりたい看護ができるよう、アドバイザーがサポートしました。

今の療養型病棟では理想の高齢者看護を実践できない

ときに理想は、人を苦しめてしまうことがあります。理想の自分になれないことで苦しんだり、自分には重すぎる荷物を手放せず悩んだり…。

理想は、人を向上させるものですが、それを叶えづらい状況にいる人を悩ませることもありますよね。

今回ご紹介するWさんは、新卒で付属病院の急性期で2年、救急外来で2年勤務した後に訪問看護へ異動し、高齢者看護にやりがいを感じ自分の理想の看護観を持つようになった看護師さんでした。

ご自身で見つけた医療療養型病棟へと転職されたのですが、その病棟は25対1と看護師の人数が少なく、夜勤の人数はいつもギリギリで、残業はほぼ毎日という状況でした。

また、コミュニケーションが難しい患者さんが多い職場だったようですが、長くいる先輩看護師は声掛けをあまりせず、また褥瘡が多く見られるのに体位変換の頻度も少なかったとのこと。Wさんが積極的にコミュニケーションを取っていると、あまり良い顔をされず、嫌味を言われることもあったようでした。

始めは「自分だけでも」と頑張っていたWさんでしたが、思い描いていた看護をまったく実践できない環境に、次第に体力的にも精神的にも疲れ切ってしまったそうです。「看護師を辞めたい」とまで思い詰めて、今回レバウェル看護にご相談くださったのでした。

そこで、まずは看護師長さんや看護部長さんへ相談することをおすすめしました。しかし、看護師長さんにはすでに話したけれど、まったく動いてくれなかったとのこと。Wさんはまだ入って間もないということもあり、看護部長さんに話す勇気はないようでした。

あまりにもつらそうなWさんの声に、職場の状況改善が難しいようならば、転職を考えてみることを提案しました。

するとWさんは、「高齢者看護には携わっていきたいんです。でも、私が思っているような看護ができるところなんて、どこにもないような気がします」とおっしゃいました。

高齢者看護ができる職場は一つではないと提案

そこで、療養型病棟にもさまざまな病棟があり、取り扱っている疾患がどのようなものが多いのか、介護依存度はどのくらいかなど、要因によって実践する看護にも違いがあることをお伝えしました。

話し合う中でWさんは、救急外来や急性期病棟時代の話をイキイキとしてくださいました。その声は、今の職場の話をしている時と真逆の元気な声に変わっていました。

そこで、Wさんの救急外来や急性期病棟でのスキルを生かして、高齢者看護を実践できる一般病院の慢性期病棟をおすすめしてみました。

患者さんや仕事内容はそれほど変わりませんが、看護師の配置は13対1で、残業もあまり多くありません。また患者さんのQOLの向上や自立を積極的に行っていく方針の病院なので、患者さんのためを常に考えながら、Wさんの理想の看護を実践していくことができます。

職場環境の整った慢性期病棟へ入職が決定!やりたい看護を実践

話を聞いたWさんは、「直接、話を聞いてみたいです」と前向きにおっしゃってくださいました。

面接でWさんは、看護師長さんからその病院の方針を聞き、ここで働きたいと強く気持ちを固められました。その想いは看護師長さんにも伝わり、見事内定。Wさんは1ヶ月後に転職することができました。

その後しばらくして、Wさんから「大変なことは色々とありますが、自分がやりたかった看護ができているので、頑張っていけそうです」というメールをいただきました。

高齢者看護を実践する職場には、さまざまな環境があります。受け入れている患者さまの基礎疾患や介護依存度、病院の方針やそこにいる看護師の看護観によっても、違ってくるものです。

どのような職場でも「良い環境にしたい」と頑張ることは大切です。しかし、もしご自身の負担が大き過ぎて潰れてしまいそうなときには、無理をせず心と身体の健康を優先することも大事なのではないかと思います。

患者さんが大切なように、看護師であるあなたという1人の人間も、大切な存在なのですから。

誰かに聞いて欲しい悩みはありませんか

転職成功のポイント

ここでは、理想とする看護が明確にあるものの、今の仕事との差にギャップを感じている方のお悩みを紹介します。

転職先の環境や施設の理念は事前に確認しておく

どれだけやりたい看護があっても、労働環境が過酷だったり、職場の方針に共感が持てないとモチベーションや意欲も下がってしまうものです。気になる求人を見つけたら、看護師の人数や配置基準、勤務時間、施設の理念などをしっかり確認してください。その際、残業時間や休憩時間、夜勤の回数などもチェックできると良いでしょう。働きやすい環境が整っていると、やりたい看護に専念しやすくなるはずです。

視野を広げて求人の選択肢を増やす

「やりたい看護があるのに、なかなか上手くいかない…」という方は、視野を広げて転職先を探してみるのも一つの方法です。今回ご紹介したWさんを例に挙げると、最初は療養病棟で理想の高齢者看護を求めていましたが、慢性期病棟へ転職したことで、やりたい看護ができるようになりました。たとえ未経験の職場でも、今まで身につけてきたスキルは活かせるはずです。また、応募先を増やすことで、より希望条件に近い職場で出会うチャンスも増えるでしょう。

レバウェル看護に相談する

「経験が活かせる職場が見つかるか分からない」「看護観の合う職場を見つけたい」という方は、「レバウェル看護」をご活用ください。レバウェル看護では、退職理由や適性、キャリアをふまえ、豊富な情報量を基に最適な求人を紹介いたします。簡単に登録でき、LINEやメールなどでやり取りも可能。空いた時間を有効に使って、求人を探せます。また、条件交渉や選考対策も行いますので、効率良く転職活動を進められますよ。

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