2年目で転職するのは早すぎる?目標があれば転職は成功させられる

2023.7.6

聴診器と看護師の制服のイメージ

「精神看護に携わりたい」新卒で急性期病棟に入って1年の看護師Tさんの場合

リエゾンナースとして活躍したいという目標を持って看護師になったTさん。看護教員から「まずは3年、急性期でスキルを身につけなさい」という勧めを受けて、総合病院の急性期病棟で1年間がんばってきました。しかし、「早く精神看護に携わりたい」という思いが強くなったTさんは、転職するか迷いながらもご相談くださったのです。「やっぱりまだ急性期病棟での勤務を続けるべきか」と悩んでいたTさんは、どのような選択をしたのでしょうか。

急性期病棟に勤務して1年、精神看護に携わりたい

“石の上にも3年”と言うように、看護師の世界では、“新卒は急性期でまずは3年スキルを磨くと良い”という言葉をよく耳にしますよね。
1年目で基礎を学び、2年目で周りが見えてくるようになり、3年目で教育側の立場を知ることで、一人前の看護師としての知識と技術が身につくという考えです。

今回ご紹介するTさんは、患者さんだけでなく、病院スタッフのメンタルも支えられる「リエゾンナース」として活躍したいという目標を持ち、看護師になりました。

精神科への就職を希望していましたが、看護教員から「まずは3年、急性期でスキルを身につけなさい」という勧めを受けたTさん。総合病院の急性期病棟に入り、1年間がんばってきました。

しかし、「早く精神看護に携わりたい」という思いが日に日に大きくなり、ご相談くださったのでした。

2年目で転職はまだ早い?

Tさんの希望をもとに、精神科の求人をいくつかご紹介しました。同時に、転職した場合としなかった場合のキャリアプランを具体的にイメージしていただきました。

将来について考えたTさんは、「後2年、急性期でスキルを身につけてから、精神看護の仕事をする」という結論に。アドバイザーとの相談は終了となりました。

ところが、数ヶ月後、「精神科認定看護師資格を取るために、やっぱり1日でも早く精神科に行きたいです」とTさんから連絡が来たのです。

急性期病棟でがんばると決めてからも、悩み続けていたというTさん。そして、リエゾンナースを目指すなら、早く精神科看護の実務経験を積んだ方が良いと思うようになり、転職の決意を固められたのでした。

リエゾンナースとして活躍するために必須の資格はありません。病院で教育を受けて、リエゾンナースとして働いている看護師もいます。しかし、資格を取得すれば、活躍の幅を広げられるでしょう。リエゾンナースの主な資格は2つ。一般社団法人・日本精神科看護協会の「精神科認定看護師資格」と、公益社団法人・日本看護協会の「精神看護専門看護師」です。

「精神科認定看護師資格」を取得するためには、5年以上の看護実務経験が必要。そのうち3年以上は精神科での経験が必須となります。また、精神科認定看護師教育課程を修了して、認定試験に合格する必要も。教育課程のカリキュラムは735時間で、研修会と実習でスキルを習得します。

「精神看護専門看護師資格」を取得するためには、5年以上の看護実務経験が必要。そのうち3年以上は精神科での経験が必須となります。看護系大学院修士課程を修了しており、所定の単位を取得しているという要件も。また、書類審査と筆記試験で行われる「認定審査」への合格も求められます。

出典
一般社団法人日本精神科看護協会「精神科認定看護師」(2023年4月28日)
公益社団法人日本看護協会「専門看護師」(2023年4月28日)

リエゾンナースを目指して転職

精神科病床を多く持つ大規模病院で、資格取得支援制度のある病院、または、資格取得に理解のある病院をいくつかご提案しました。

希望の雇用条件や、資格取得後の働き方についてもTさんと相談を重ね、3つに候補を絞って、面接へ行っていただきました。

そして、2つの病院から内定をもらったTさん。資格取得支援制度があり、リエゾンチームの設置を検討している総合病院の精神科に入職をされました。

Tさんは現在、精神看護の実務経験を積みながら、積極的に院内外の研修に参加して、多くの知識を学んでいます。

“新卒は急性期でまずは3年”というのは、長い看護師人生において大切な下積み経験になるでしょう。転職時にも、同じ職場で3年以上勤務していると、採用者側から良い印象を持たれるのも事実です。

しかし、Tさんのようにやりたいことがはっきりしている場合、目標に向かって進んでみても良いかもしれません。

周囲の意見に流されてチャレンジしなかったら、うまくいかないことがあったときに、「あのときやっておけばよかった」と思ってしまう可能性があります。

一度きりの人生。後悔しないためには、しっかりと自分で考えて進路を選ぶことが大切なのではないでしょうか。

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転職成功のポイント

ここでは、転職すべきか悩んでいる看護師さんが進路を決めるときのポイントをまとめています。キャリアが短いため転職を迷っているという方は、参考にしてください。

キャリアプランをイメージする

転職を考えたら、まず、キャリアプランをイメージしてみましょう。転職せずに今の職場で働いている姿と、転職して新たな環境で働いている姿を想像して、比べてみてください。自分の目指す看護師像を明確にすることで、進むべき道が見えてくるでしょう。

転職する必要性を考える

転職するか迷ったときには、転職したい理由を思い出してみましょう。「精神科でスキルを磨きたい」「資格取得のために実務経験を積みたい」など、転職することで得られるメリットを挙げてみてください。メリットよりも、「2年目で退職するのは早い」といったリスクのほうが大きく感じる場合は、本当に転職したいのか、改めて考えるべきかもしれません。反対に、転職先で目標を達成したいと思えば、転職する価値はあるといえます。

レバウェル看護に相談する

「目標のために転職したいけど、キャリアが短いので迷っている」という看護師の方は、レバウェル看護に相談してみませんか?レバウェル看護は、看護師の転職を専門とする転職エージェントです。業界を熟知したアドバイザーが、あなたのキャリアプランや目標に合った求人をご紹介します。未経験分野へのチャレンジに不安がある場合も、仕事内容や職場の雰囲気をお伝えするので、安心して転職活動を進めることが可能です。
とはいえ、転職に迷いを感じることもあるでしょう。お悩みをアドバイザーに話すだけでも大丈夫。レバウェル看護のサービスはすべて無料なので、気軽にご相談ください。

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