海外移住予定が一転して仕事探しに…定年が近いからこそできる職場の選び方

2023.11.13

「働くイメージが湧くような納得できる労働環境を見つけたい」精神科病棟と重症心身障害者施設で勤務していたYさん(59歳/男性)の場合

59歳の男性看護師であるYさんは、精神科病棟と重症心身障害者施設でそれぞれ10年の勤務経験があります。退職後に海外移住を考えていましたが実現が難しくなり、人と関わりの深い職場を見つけることに。アドバイザーは希望条件に合わせて求人をご提案しましたが、働くイメージが湧かず転職が難航しそうになりました。そこで、アドバイザーは、Yさんがどのような環境でなら納得して働けるか、多角的な視点で掘り下げてみることにしました。

人と関わる仕事を探したいが自分が働くイメージが湧かない

Yさんは、現在59歳の男性看護師です。もともとは一般企業にお勤めでしたが、20年程前に奥さんの勧めで看護師免許を取得された方でした。
看護師となったYさんは、精神科の病棟と重症心身障害者施設での勤務をそれぞれ10年経験されました。

「実は、退職して海外移住を考えていて、知り合いのツテで住む場所も仕事も決まっていたんです。でも、その国の情勢が不安定で難しくなってしまって…」
新しい人生に気持ちが向かっていたYさんは、どのような病院で働きたいのか自分の希望条件を思いつかないようでした。

しかし、ご相談を受けてお話するうちに、「人との関わりが深い仕事がしたい」とおっしゃいました。

私は、患者さんが入れ替わり多忙な急性期病棟より、人とのコミュニケーションが深く必要とされ、Yさんの経験も活かせる精神病棟が良いのではないかと思い、いくつか精神病棟のある病院を提案しました。

Yさんも、10年前に勤務していた精神科と、現在の精神医療がどう変化しているか知りたいと興味を持って下さいました。そこまではスムーズに話が決まったのですが、精神医療に強く、最新設備を備え、通勤も1時間圏内の病院をいくつか提案しても、Yさんは行きたいと思う病院を見つけられませんでした。

「なんだかワガママ言ってすいません。でも、自分がそこで働くイメージが湧かないんです」と、Yさんは申し訳なさそうにおっしゃられました。

「移住するイメージを大事にしながら仕事探しをしませんか?」

私は、Yさんの人となりを知るために、病院以外にも幅広いお話をさせて頂きました。Yさんは好奇心が多く、気になったものはしっかり勉強して、多くの資格を持っていらっしゃいました。

Yさんは海外に移住できていたら、日本語の講師になるつもりだったそうです。移住予定だった国は美術館が多く、海が綺麗で、雄大な山々に囲まれており、休日に町並みを散策するのを楽しみにしていたのだそうです。

もしかしたら、Yさんは「移住する」というイメージが、今もまだ強く残っているのかもしれません。私は、通勤時間にこだわらず、もっと広い視野で病院を探しても良いのではないかと思いました。

そこで、全国の病院のなかから、山と海が近く、美術館も点在しているような町を考えてみました。兵庫県の神戸や神奈川県の横浜、北海道の小樽なら、古くから栄えている港町で、海が近く山もあり、小さなギャラリーがあります。

私は、その3つの地域に絞り、最新の設備を整えた精神病棟のある病院をいくつか提案してみました。すると、Yさんは顔を輝かせ、「そうだ、こういうイメージだ!どうしてわかったんですか?!」と、大変喜んでくださいました。

新しい土地で精神病棟の経験を活かしながら勤務

Yさんは、ご提案した求人の中から、神奈川県の再雇用制度があって70歳まで働ける病院を選びました。採用面接の結果、Yさんは見事、内定を獲得しました。

転職先は遠い場所にあるので、これから住む場所を個人で探すのは難しいのではと思い、神奈川県のアドバイザーに相談することにしました。その方から病院近くで雰囲気の良い賃貸物件の資料をもらい、Yさんに渡したところ、大変喜んでくださいました。

入職には付き添えませんでしたが、電話をするとYさんの声が活き活きしているのがわかります。
「海外移住がダメになって、定年後の夢がなくなったと、正直落ち込んでいました。でも、こんな選択肢もあったんですね」とYさんから感謝の言葉をいただきました。

今回のお話は、ご相談者の定年が近いからこそ、勤務地や過ごし方にこだわった転職になりました。

転職というのは新しい人生のスタートでもありますから、新しい場所を視野に入れることも、良い機会かもしれないですね。

支度金や遠隔地手当の支給、設備の整った寮など、プライベートも充実できる環境を整えている病院が増えています。気になる職場や勤めたい勤務地がある方は、そのような情報も聞いてみて下さい。新しい環境で働く自分のイメージが掴めるかもしれませんよ。

誰かに聞いて欲しい悩みはありませんか

転職成功のポイント

ここでは、働き方を大きく変えたいなど人生の転換期にありながら、働くイメージが湧いてこないという看護師さん向けに、お悩み解決のポイントを解説します。このような悩みを抱えている看護師さんは、仕事に求めることを明確にし、新しい視野をもつことで、自分に合った転職先や働き方を見つけられるかもしれません。

転職先に求めることをできるだけ鮮明にする

急遽ライフプランが変更したり、やむを得ない事情を抱えていたりすると、どのような環境に転職したいかが見えてこない可能性もあります。家族や友人、第三者と話をしてみれば、看護師として働きたい職場や実現したい取り組み方が見えてくるかもしれません。転職を検討するときは希望条件や理想を追求し、できるだけ明確化することが必要です。

働くイメージを掴むために視点を変えてみる

今回お話したYさんは「移住する」というイメージが残っていることから、なかなか求人のご提案に納得できない様子でした。状況によっては、勤務地や通勤時間にとらわれず、新しい視野をもつことが重要です。異なる視点から働く場所や取り組み方に目を向けることで、自分が希望していた勤務スタイルを見つけられるかもしれません。

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レバウェル看護では、あなたの希望条件が見つかるまでアドバイザーが相談対応いたします。一人ではなかなか解決策が見つからないという方も、業界に詳しいアドバイザーと意見を交わすことで、仕事探しの範囲が広がるかもしれません。提案によって現在の居住区から離れる場合も、勤務地に合わせたサポートを展開いたします。
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