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2013年01月31日

私が頑張らなければ・・・

Hさんは25年間、いくつかの病院で
内視鏡の経験を積んできた看護師です。

ハキハキとした口調で、責任感の強そうな方でした。

最近、引越しをされ、
内視鏡看護の経験を生かせる病院を探している
ということでご相談に来られました。

きりっとした印象のHさんですが、
実は持病があり、
普通に生活する分には問題はないそうですが、
体に負担がかかり過ぎると具合が悪くなってしまうとのことで、
内視鏡の外来で、夜勤の無いところをご希望でした。

“持病をお持ちの方なら長く働ける環境が何より大切だ”と思い、
少し通勤に時間はかかってしまうのですが、
内視鏡の検査のみを専門としている病院を紹介しました。
もちろん、夜勤はありません。

しかし、Hさんは、
「もっと給与が高くならないとダメなんです」
と、他の紹介サイトで探して来られた、
内視鏡でも、切除や焼灼などの治療も行っている
給与額が周辺の平均より高めな病院へと転職を決められました。

Hさんが納得されて決めたのなら、よかった、
と思っていたところ、しばらくして、Hさんから再び連絡が来たのです。

入職した病院はかなりのハードワークで、残業も多く、
Hさんは体調を崩してしまい、本来の技術が発揮できず、
人間関係もうまくいかなかったそうです。

「給与額を下げずに、夜勤がなければ、
もう内視鏡ではなくてもいいので紹介して欲しい」
と言うHさんには、あのきりっとした雰囲気が無くなっていました。

病院を探すより先に、Hさんとしっかりとお話したい。
前回は、お話する前に他が決まってしまったのですが、
今回は、まずお話しすることが必要だと感じ、
電話ではなく、直接会ってお話しました。

そして、
「何よりもまず、ご自身を大切にして頂きたい」と言うこと、
「その上で充実したお仕事をして欲しい」
という思いを丁寧に伝えました。

するとHさんは、今まで張り詰めていた糸が切れたように、
目を閉じ、深く息を吐き出し、

「私が、頑張らないと・・・って、無理してました」

とおっしゃいました。

詳しく伺うと、
Hさんの旦那さんは、自営業をしており、
ここ最近、急激に業績が悪化してしまったのだそうです。

そこでHさんは、自分をずっと支えてくれてきた夫を、
今度は自分が支えるのだ、と強く思い、
“高い給与”にこだわっていたのだそうです。

「そうだったんですね。
でも、旦那さんも、Hさんが体調を崩されることは、
望んではいないですよね、きっと」

Hさんは、家のローンや苦しい家計の事情など、
言い辛いことも話して下さいました。

私は、出来る限り給与交渉を頑張ると約束し、
Hさんにとって負担のかからない病院を、
もう一度、隈なく探しました。

すると、丁度、このタイミングで、
新しく胃腸科の常勤の医師を迎えることが決まった、
という病院が出てきました。

胃腸科を持つのは初めてなので、
内視鏡経験者の看護師が欲しいので、
夜勤をしなくても、正社員として迎えてくれると言うのです。

給与は、希望額よりかは低くなってしまいましたが、
手当などが細かく付き、
規模も大き過ぎず、アットホームな雰囲気がある病院で、
Hさんも納得して下さいました。



内視鏡の看護師の需要は、それほど多いわけではありませんが、
内視鏡検査のニーズはいつの時代も常にあります。

最近では、看護師が内視鏡技師の資格を習得するケースも
増えているようです。

個人で、内視鏡の看護師募集を見つけることは難しいかもしれません。
しかし、募集に出していなくても経験者が歓迎されることもあるので、
ご相談の際には是非、自分のアピールポイントにしてください。


さて、Hさんですが、無事、入職され、
十分に経験を生かしながら、勤務できているそうです。

「自分ががんばらなくては、という思いにとらわれ過ぎて、
自分が看護される側になってしまうところでした」
と話すHさんは、あのハキハキした口調に戻っていました。

誰かに話したことで、切羽詰った気持ちから一歩冷静になれた、
と感謝の言葉も頂けました。


生きていくのにお金ももちろん大事なポイントです。
でも、元気でなければ、お金は意味がありません。
一番大事なのは、あなた自身です。

看護師のみなさんは、自分が辛い時でも、
誰かのために頑張り過ぎてしまう方が多いように思います。

でも、その誰かも、
あなたの体を心配しているかもしれませんよ。

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