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2013年01月31日

履歴書では伝えきれないこと

病院に求職する際、ほとんどの病院が
まず書類による審査があり、面接へと進んでいきます。

紙に書かれた履歴は、確かにその人の経歴なのですが、
そこには羅列された事実のみが載っているので、
活字だけではあなたがどんな人なのか、
どんな努力をして、どんなことを乗り越えてきたのかを
伝えることができないですよね。


現在38歳のOさんは、一身上の都合でクリニックを退職し、
病院を探している看護師さんでした。

Oさんは看護助手から始めて、准看護師の資格を5年かけて習得し、
その後、正看護師資格まで頑張って取られた方です。

しかし、Oさんの職歴を簡単に活字にすると、
・一般病院  「看護助手」として勤務     一身上の都合で退職
・介護施設  「看護助手」として週4日パート 一身上の都合で退職
・クリニック 「准看護師」として勤務     一身上の都合で退職
・飲食業            週5日パート 一身上の都合で退職
・クリニック 「正看護師」として勤務     一身上の都合で退職
となってしまい、味気なく、
“転職を繰り返す人”というイメージになってしまいます。

いつも退職理由である「一身上の都合」とは、
“この人に何か問題があるのだろう”と感じられ、
他に条件の良い応募者がいれば、
書類審査で落とされてしまうことも考えられます。

過去の「一身上の都合」は、
「准看護師」と「正看護師」の資格を取る時に
“仕事と勉強の両立ができなかったこと”が理由でした。
退職後は、軽めのバイトをしながらしっかり目標の資格を習得し、
“再び医療現場で働くために”退職を繰り返したのです。

一番最近の「一身上の都合」というのも、話を良く聞けば、
ナースコールを無視するような先輩たちが嫌で、
患者さんのことを思うが故に先輩に話してみたことが
人間関係の悪化を招いたと言うのです。

しかし、書類上には
そんなOさんの努力や真面目な人柄は書かれていません。

Oさんは、最後のクリニックを退職してから、
ご自身で就職活動をされていたようですが、
正看護師資格があるにも関わらず、
なかなかいい病院を探すことが出来なかったようでした。

書類で幾度か通らないことが続くと、
自分に自信が持てなくなり、せっかく面接まで進んでも、
本来の自分を出せなくなったり、希望条件を必要より下げてしまったり、
自分で自分の再就職を遠のかせてしまっていたようでした。

お話を伺っていると、確かにOさんは
周りの人に比べて物覚えが遅い方なのかもしれません。
要領がいいとも言えないかもしれません。
でも、勉強熱心だし、一度身に付いたことはしっかり行えるそうです。

何よりどんなに時間がかかっても、諦めずに最後まで、
正看護師の資格習得まで習得した、根性のある人なのです。

だけどOさんは真面目だからこそ、
自分の駄目な面ばかりを責めてしまうのです。
私はOさんに、自分が歩んできた道を誇りに思ってもらいたい、と思いました。

「どんなにゆっくりでも、小さな歩幅でも、一歩は一歩ですよ。
 諦めずに進み続けてきたからこそ、
今、あなたは正看護師になれたのではないですか?」


業務を覚えるのが人に比べて遅いと感じている方、
転職を繰り返された方などは特に、
「自分はできない人間なのではないか」、
「みんなのように出来ないのは何故か」と
自分を責めている方もいらっしゃるかもしれません。

でも、どんなにうまくいかないことがあっても、
それも諦めずにやりきれば、経験にかえることができます。

もちろん、命の関わる現場ですので失敗を未然に防ぐことが何より大切です。

でも、人と比べて、自分を責めないで下さい。

あなたが苦しんでいるということは、
“もっと成長したい”という心があるからこそです。

その気持ちさえあれば、どんなに小さな一歩でも、一歩は一歩。
前に進んでいるのですから。


Oさんが長く働ける病院として選んだのは、
手厚い看護を出来る療養型病棟のある病院です。
看護基準も7対1で、患者さんの入れ替わりも殆どないので、
しっかり一人ひとりを把握して看護が出来ます。

向上心のあるOさんにもぴったりの、
専門看護の研修や勉強会が充実した病院です。

おそらくOさんは怒鳴られたりしなければ、
落ち着いて仕事を出来る方だと思うので、
病院の雰囲気や働いている人の温かさを重視しました。


書類審査のことは個人での就職活動とは違い、アドバイザーがいます。
これこそ、私たちの腕の見せ所です。

病院側には、Oさんの人柄を出来るだけ正直にお伝えし、
いいところも、悪いところも説明したうえで、
一度、会って判断して欲しいとお願いしました。

Oさんには、面接の時、自分らしさをそのまま出せるようにと、
シミュレーション練習を何度も行いました。

そして、ご紹介した病院に無事、内定が決まりました。
ご本人はまだちょっと自信がないようですけど、
でも、根性のある方ですから、少しずつでも一歩、一歩、
正看護師として成長されると思います。


もし、あなたが自分の“履歴書”に自信がなくても、
私たちが「書類だけでは伝えられないあなたのこと」を伝えます。
どうぞ、あなたの活字では伝えきれないことを私たちお話して下さいね。

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