シバリングとは?役割・目的・取り扱い時の注意点まとめ

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ほとんどの方が、熱っぽさや体のだるさを感じた時などに熱を測ることがあると思います。

熱の上がり始めに寒気で体が震えることはありませんか?この"震える"状態のことをさす「シバリング」についてご説明いたします。


シバリングとは?


シバリングとは、”身震いする”という意味を持つ英語です。熱の出始めに寒気がして体が震える状態のことを指します。また、寒い時に口がガタガタ震えることもシバリングと言います。


発熱とシバリング


人の体は常に一定の体温(36度~37度)を調節する機能が備わっています。ウイルスなどの微生物の侵入により防御機能が反応すると、侵入した微生物の増殖を抑えたり、免疫系の活性化を促したりするためにセットポイントが上昇するしくみです。

セットポイントが上がると、体内の熱が外に逃げないように血管収縮が起こり血流量が減少。

この時、骨格筋を収縮させることで震え(シバリング)を起こし、熱を産生します。

こうした過程を経て体温が上昇し、侵入した微生物の増殖を抑制し死滅へと導きます。

そして、発熱の原因が取り除かれると、セットポイントが通常の体温まで下がり血管の膨張とともに血流量の増加、皮膚表面温度の上昇が起こり発汗によって体温が低下していきます。

また、術後でもシバリングは起こります。これは麻酔薬による末梢血管拡張作用と、術中体温低下に対する覚醒後の代償作用です。オペを終えた患者さまが電気毛布にくるまれているのはこのためです。


シバリング中の看護


体温が上昇するのは、ウイルスなどの微生物や細菌などの侵入により、体を守るための防御機能が働くためです。

クーリングによる人為的な体温低下を図ろうとすると、防御機能の低下を招いてしまい治癒を遅らせるだけでなく、熱の産生量の増加に伴い余計な体力を消耗させてしまいます。

そのため、シバリング中のクーリングは基本的に行いません。セットポイントが下がり、解熱期に入って発汗が見られてきたら、患者さまの状態を観察しながらクーリングを開始します。

シバリング中は寒くて震えているため、温めるのが基本です。湯たんぽや電気毛布などを使用します。

解熱期に入ったら逆に暑くなってしまうので、シバリング中は注意して観察し、震えが治まったら温めるのを中止します。

必要に応じてクーリングを実施。発汗が治まったら清拭や更衣の介助をするとさっぱりしていいですね。

また、発熱と言ってもシバリングが起きない場合もあります。熱中症などの「うつ熱」と呼ばれるものは、40度もの熱が一気に出ます。体温が40度にもなると臓器へのダメージが出てくるので早急にクーリングが必要になります。


おわりに


発熱と一言で言っても、発熱にはさまざまな原因があります。風邪だと思っていても実はまったく違う疾患が潜んでいるということも…。

安易に解熱剤を使用するのは危険な場合もあるため、自分で判断せずに病院で医師の診察を受けましょう。

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