リンパ節の腫脹について看護師として理解を深めたい

質問したきっかけ

私は、内科病棟で働いている経験3年目の看護師です。リンパ節が腫れる病気と言えば感染性のものか悪性のものというイメージが強いですが、必ずしもそうとは言えないようで、もう少し知識を増やしてリンパ節の腫脹について理解を深めたいと思います。

質問したいこと

リンパ節腫脹とはどんなものか、またリンパ節の腫脹をきたす疾患にはどのようなものがあるのか知りたいです。

ひとこと回答

正常なリンパ節は、通常1cm以下の大きさですが、それを超えると「リンパ節腫脹」と考えます。リンパ節腫脹をきたす疾患として、感染症のものや、自己免疫疾患、腫瘍性のものなどがあります。リンパ節腫脹の経過や部位・性状・リンパ節腫脹を認める疾患について、今回は体表から触れることができる「表在リンパ節」についてお話を進めて行きますので、一緒に確認してみてください。

詳しく説明すると

リンパ節について


  • 正常リンパ節の大きさ:通常は直径1cm以下
  • リンパ節腫脹とみなすものは、直径1cm以上のもの
  • 小児では、成人に比べてリンパ節を触れやすい
  • リンパ節が3cmを超えると、悪性腫瘍の可能性が高い
  • 4~6週間上続くリンパ節腫脹は生検の適応と考える
特に短期間で急速に増大し、発熱などの全身症状を伴う場合は、早急な生検検査を要します。

リンパ節腫脹について


  • 数日のうちに急速に腫脹し痛みを伴うものはウイルス性感染症などの場合が多い
  • 数週間から数ヶ月をかけて進行し無痛性のものは悪性疾患を疑う
  • 感染性リンパ節炎では、高熱および上気道炎症状を認める場合が多い
  • 悪性リンパ腫や急性白血病の場合、急速に増大する場合は、痛みを伴う場合もある
  • 結核性のものは、痛みがなく徐々に腫脹し長期間変わらない
  • 腫瘍性のものは、持続的に増大し縮小傾向を認めず、縮小傾向がある場合は悪性腫瘍の可能性は低い
  • 悪性リンパ腫および急性白血病の場合は、急速に全身性に腫脹をきたすが癌の転移では全身性になることは少ない
  • 歯科や耳鼻科領域の炎症で頚部リンパ節の腫脹を認めることがあり、う歯やピアスの使用の有無などの問診を要する

リンパ節腫脹の部位からみる疾患


  • 全身性・・・ウイルスや細菌感染、自己免疫疾患、白血病、リンパ腫など
  • 局所性・・・局所の炎症、癌の転移、結核など

腫脹したリンパ節の性状


腫大しているものがリンパ節か否かの判断は重要で、大きさ、数、硬さ、部位(全身/局所)、圧痛の有無、下層軟部組織との癒着の有無などを診察することが先決です。

《炎症性》
表面は平滑で柔軟で可動性があり、強い自発痛や圧痛がある
《癌の転移》
表面が不整で硬く相互に癒合し可動性がみられない
《悪性リンパ腫》
表面は平滑で硬く、可動性があり圧痛はない

リンパ節腫脹を認める主な疾患


1.感染症
  • ウイルス性:風疹、麻疹、流行性耳下腺炎、HIV感染症
  • 細菌性:ブドウ球菌などによる膿瘍形成
  • 結核性や梅毒、トキソプラズマなど
2.感性症以外によるもの
  • 自己免疫疾患:全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、
  • その他:サルコイドーシス、薬剤性リンパ節症、血清病など
3.腫瘍性
  • リンパ節の腫瘍:悪性リンパ腫(リンパ肉腫、細網肉腫、リンパ性白血病など)
4.脂質代謝異常
5.内分泌疾患:甲状腺機能亢進症 など

おわりに

いかがでしたか?概論のような形になってしまいましたが、知識として少しお役に立てたでしょうか?リンパ節腫脹をきたす疾患としては、最も身近なものは、流行性耳下腺炎ではないかと思います。しかし、様々な病気からリンパ節が腫れることがありますので、これからも意欲的に学習しながら頑張ってくださいね。応援しています。
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