日本の伝統的な遊びのひとつである“かるた”。最近では、都道府県がかるたで地域アピールをしていたり、セレクトショップなどでおもしろかるたが売ってることもありますよね。
さまざまなかるたがありますが、医療にも、“医療安全対策いろはかるた”というものが存在しているのをご存知ですか?
“医療安全対策いろはかるた”は、2002年前後、兵庫県の赤穂市民病院が医療ミスを防ぐため、職員から常日頃から心がけることを募集し、同病院の看護師であり、イラストレーターとしても活躍している、小玉高弘さんがデザインを担当した医療関係者向けのかるたです。
暗いイメージの強い医療対策に遊び心を取り入れて、医療ミスをなくすことが、このかるたのコンセプトであるため、可愛らしいデザインが絵札に施されています。
こうした取り組みが評価され、“医療安全対策いろはかるた”は、多くの病院や看護学校で教材として使用されています。
最近では、このかるたがTwitterなどのSNS上でも「”ひ”が怖かった」「気になる。読んでみたい」など話題となり、医療関係者のみならず一般の人にも注目されています。
今回は、そんな“医療安全対策いろはかるた”から一部をご紹介します!
忙しさの中、「おそらく大丈夫だろう」、「確かこれでよかったはず」という思い込みの判断をしてしまったために起こる事故への危険に注意を呼びかける内容です。
「まさかこんなことになるとは思わなかった……」とあとで後悔しないために、思い込みではなく確実なことを確認することが大切ですよね。周りに相談しやすい環境も大切ですね。
慣れによって油断は起こり、油断によって事故が起こる、そんな負の連鎖が起きないように、慣れてきた自分を省みるよう促す内容ですね。
新卒から数年が経ち自信がついてきた頃や、転職した新しい職場に慣れてきた頃などに気を引き締めるようにと促すだけでなく、知識不足のことまで。看護の学びに終わりなし。短い中に、いろいろ詰め込まれた内容です。
医療ミスを起こしてしまった場合、損害賠償が発生します。それは病院を、あるいは医療従事者個人にかかってきて、人生を狂わせるかもしれません。具体的な数字で、ドキリとさせる内容ですね。
しかし、この標語の真のねらいは、お金のことではなく、失った命はお金には換えられないということを、医療の現場で働く人に伝えようとしているという解釈も。
忙しくて慌ててしまうことは意図せずあるかもしれません。あるいは患者様のためを思って急ごうとすることもあるかもしれません。
しかし、事故を起こしては、取り返しがつきません。ひとの命に関わることなので、どんなに急を要していても、冷静に行動することの大切さを訴えています。
「ヒヤリ・ハットで済んで良かった」と安堵してはいけません。それはほんの少し何かが違うだけで、取り返しのつかない事態になっていた可能性があるのです。
同じことを繰り返さないように、周囲に「報告・連絡・相談」をし、同じミスが起こらないように務める大切さを訴えています。
これ、納得ですよね。特に最近の人名は、キラキラネームなども多いですし、聞き間違えてはミスのもの。しっかり文字で確認したいところです。
些細に思えることの中にこそ、重大なミスの危険は紛れているかもしれません。
医療ミスを犯そうと思う方はもちろん一人もいないでしょう。それでもヒヤリ・ハットが起こってしまうのは、ひとの意識のゆるみが原因であることが多くあります。
“医療安全対策いろはかるた”はそんな慣れてしまった医療関係者に、大切な安全の意識改善を再度考える機会を与えてくれます。
可愛らしいイラストと、どきりとする内容のコントラストが面白く、注目される“医療安全対策いろはかるた”。
あなたも一度、やってみてはいかがでしょうか。
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