
本記事では、PICC(末梢挿入式中心静脈カテーテル)について、適応やCVカテーテルとの違い、挿入中・直後の観察ポイント、点滴管理などをイラストでわかりやすくまとめています。日々のカテーテル管理やアセスメントをする際の参考にしてください。
以下について解説します。

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PICC(Peripherally Inserted Central Venous Catheter)とは、末梢挿入式中心静脈カテーテルのことを指します。

上腕部の末梢静脈から挿入し、カテーテルの先端は上大静脈から右心房入口部に留置されます。腕の静脈に比べて太い血管に留置されるのが特徴です。
1週間以上の長期の点滴、高カロリー輸液、化学療法、末梢投与がNGな薬剤(高カロリー輸液、循環作動薬、刺激性のある抗がん剤など)の投与に用いられます。
CVカテーテルやCVポートは、鎖骨下静脈、内頸静脈、大腿静脈から挿入されるため、PICCとは挿入部位が異なります。PICCは気胸のリスクがなく、感染リスクも比較的低いのがメリットですが、深部静脈血栓症(DVT)のリスクはやや高めになります。
PICC挿入時や直後に何を観察するべきか解説します。

PICCはIVR、病棟、オペ室などで、透視やエコー下で行うため精度が高いです。PICC挿入後、X線で先端位置を確認します。X線確認前に使用してはいけません。また、ガイドワイヤー挿入時、機械的な刺激で上室性・心室性不整脈が起きることがあるため、モニター波形を確認します。
PICC挿入直後は出血・血腫の有無、疼痛・しびれ、浮腫の有無、指の動き、神経損傷がないかを確認します。その後の観察は以下の3点です。
発赤、腫脹、熱感、滲出液、出血、血腫がないか観察します。
ドレッシングの汚染や剥がれ・浮きはないか(週1回またはその都度交換)、外部長(皮膚の外に出ている長さ)に変化はないか、逆血確認、フラッシュ時の抵抗感、滴下の状態を観察します。
疼痛、浮腫の有無(左右差)、皮膚色・温感、DVTがないか観察します。
日々の点滴管理における閉塞予防の方法について解説します。

血液の逆流による凝固、薬剤の結晶・沈殿、長時間の点滴オフ時間のほか、体位変換や腕の角度によるカテーテルの屈曲や衣服の着脱時の引っ掛かりなどの機械的要因(一時的・可逆的)で起こります。
閉塞を防ぐため、3mLくらいずつ「注入→停止→注入→停止」を繰り返す「パルシングフラッシュ」を行います。
そのまま押すとカテーテル内に投与薬剤が残って閉塞してしまう恐れがあります。断続的に加圧してカテーテル内に乱流を起こすことで、そのままゆっくり押すより高い洗浄効果が得られます。
カテーテル内への血液の逆流を防止するために、陽圧ロックを行います。
パルシングフラッシュでカテーテル内を洗浄後、シリンジの液を押しながら、押し終わる直前(最後の0.5mLくらいを残した状態)でクランプし、そのあとシリンジを外します。なお、ロックに生理食塩水を使うかヘパリンを使うかは、PICCの製品(種類)によります。
シャワー浴時の対応や、起こりやすいトラブルへの対処法について解説します。

PICCを挿入していてもシャワー浴が可能です。一旦点滴を外して陽圧ロックとし、防水フィルムドレッシング(パーミロールやテガダームなど)や市販の防水カバー、ラップ等で防水保護をします。
シャワー後は保護フィルムを外し、挿入部を確認します。もし濡れていたら、すぐにドレッシング交換を行います。
腕の動きによってカテーテルが動かないように固定しつつ、腕をちゃんと曲げられるようにすることが大切です。刺入部からコネクタまできついカーブを作ると滴下不良の原因になるため注意しましょう。
カテーテルの閉塞や抜去、感染徴候など、よくあるトラブルが発生した際の対応は以下の通りです。
カテーテルの破損や血栓塞栓のリスクがあるため、無理にフラッシュしたり、圧がかかりすぎる小さいシリンジで押したりしてはいけません。
感染や空気塞栓のリスクがあるため、自分で押し戻さず、すぐに報告します。
血液培養を採取します。感染源がPICCであれば、原則抜去となります。
上記で学んだ内容から、クイズを出題します!イラストでインプットできたら、クイズに挑戦してみてください。
【クイズ①】レベル★
PICCは気胸のリスクが高いカテーテルである。〇か✖か。
【クイズ②】レベル★★
カテーテル内を洗浄する際、「注入→停止」を繰り返す断続的な加圧方法を何と呼ぶでしょうか。
【クイズ③】レベル★★★
PICCが抜けてしまった場合、速やかに看護師が押し戻して固定するべきである。〇か✖か。
【クイズ①答え】✖
解説:PICCは上腕の末梢静脈から挿入するため、鎖骨下静脈などから挿入するCVカテーテルと違って気胸のリスクはありません。
【クイズ②答え】パルシングフラッシュ
解説:パルシングフラッシュを行うことでカテーテル内に乱流を起こし、薬剤の残留による閉塞を防ぐことができます。
【クイズ③答え】✖
解説:カテーテルを看護師が押し戻すと、感染や空気塞栓のリスクがあるため大変危険です。押し戻さず、すぐに報告してください。
今回はPICCカテーテルについて、挿入時の観察ポイントや管理方法、フラッシュの手技などをイラストをもとに解説しました。この内容が、日々のカテーテル管理や適切なアセスメントを深める一助となれば幸いです。
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看護師から寄せられる“よくある質問”
Q. 現役看護師が一番稼げる科はどこ?
一般的に、高度な医療を提供する診療科や収益の多い診療科・クリニックは、高収入を得られる傾向にあります。病院だと救急救命科やICU(集中治療室)など、クリニックでは美容クリニックや人工透析クリニックなどが挙げられます。「看護師が一番稼げる科はどこ?高年収のクリニック・病院や転職のポイント」では、看護師が稼げる科を、詳しく解説しています。規模別の平均給与や、高収入な職場へ転職する際のポイントも紹介しているので、求人探しの参考にしてください。
Q. 看護師がのんびり働ける勤務先は?
病院であれば緊急対応や体力を消耗する業務が少ない外来や回復期・慢性期病棟。病院の外来やクリニックであれば重症患者の処置が少ない診療科は比較的落ち着いた環境といえるでしょう。自身のペースを大事に働きたい方は、現職の悩みを解決できるような環境・働き方を選ぶことがポイントです。「のんびり働きたい看護師向け!おすすめの職場や病院以外の仕事を紹介」では、のんびり働ける勤務先の条件や、おすすめの職場・診療科、のんびり働ける仕事のメリットやデメリットも解説しています。職場探しの参考にしてください。
Q. 看護師1年目で転職しても大丈夫?
1年目であっても転職は可能です。新卒として入職後3年以内に転職する「第ニ新卒」を歓迎する求人も多数出ている状況です。心身に不調がある場合や、職場でハラスメント・法律違反が横行している場合は、無理せず環境を変えたほうが安心です。「看護師1年目で転職しても大丈夫。病院以外の職場や好印象の退職理由を紹介」では1年目の看護師が転職したくなる理由や、仕事が辛いときの対処法、 おすすめの職場などをまとめています。新人看護師が転職に成功するコツや退職の際の注意点も解説しているので、参考にしてみてください。
Q. お礼奉公中でも転職は可能?
お礼奉公の途中でも、看護師が仕事を辞めることは可能ですが、途中で退職してトラブルに繋がるケースもあるので、辞める場合は注意が必要です。「お礼奉公中だけど辞めたい看護師へ!奨学金に関する疑問に答えます」では、「お礼奉公中の看護師は仕事を辞めても良いか」「途中で辞めると奨学金の支払いはどうなるのか」といった疑問や不安にお答えしています。また、奨学金の一括返済を求められたときや、退職を拒まれたときの対処法についてもご紹介しているので、お礼奉公がネックで前に進めずにいる方は、ぜひ参考にしてください。
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さやぽん
2026年7月17日 11:53
いまだに閉塞アラームで心臓バクバクするし、逆流や液漏れ見た瞬間、脳内パニックになるから、この記事はまじで神。保存してトラブル時に備えます!泣