
最近、医療の現場で年配の看護師が活躍されているのを見た方も少なくないのではないでしょうか?
高齢化社会が進み、看護師不足が続いている現状も理由のひとつではあると思いますが、最近は、40代、50代でもまだまだ夢を追うことができる世の中になったのではないかと思います。
今回は、40代や50代で看護師になったみなさんに良かったことやご苦労されたことについてお伺いしました。
私は41才のときに離婚して、二人の子供のシングルマザーとなりました。
子どもがまだ小さかったことから将来を考え、看護師資格を取ることを決意したんです。
看護師を目指すにあたって、絶対必要だったのが両親の協力です。離婚で子どもの教育費は毎月もらっていましたが、生活費は自分で稼ぐ必要がありました。
心配をかけた両親に甘えるのは申し訳ないと思いましたが、子どもの将来を考え、3年間だけ実家に同居させてもらうことにして、看護学校に通いました。
学校では、自分よりずっと若い世代の人が多く「話が合わないかも」と不安でしたが、みんないい子ばかりで、同級生として一緒に頑張れました。実習先の看護師さんや教諭の方がみなさん年齢が近く、「今さら看護師になれると思っているの?」と嫌味やキツイ指導を受けた方も少数ですがいました。
それでも「子どものため」と頑張り、国家試験にもなんとか合格することができました。
新卒で急性期に入りましたが、始めはとにかく体力面がキツかったです。それでも「3年は経験をしっかり積んだ方がいい」と周りからアドバイスされ、さらに3年、両親に同居させてもらい、必死で仕事を覚えました。
「物覚え」については、正直、若い同期とはぜんぜん違うなと感じ焦りましたよ。年下の先輩たちからも「そんなこともわからないの?」と言われることも多かったように感じます。
でも、私が仕事を覚え、ある程度ひとりでできるようになると、逆に多くの方が私を頼ってくれるようになりました。若い人より年を重ねて落ちいている分、話しやすいのだと思います。
仕事もできることが増えて、やりがいを感じられるようになりました。しかし、看護師になって3年目に父が倒れ、介護が必要となり、常勤を辞めて日勤中心で働ける病院へ転職しました。この時、やはり3年の急性期経験をしておいてよかったと思うことがありました。
面接をしてくれた看護師長にあとで聞いた話ですが、私以外にも、若い2年目の看護師さんの面接をしたそうです。その子は2年の間に転職を繰り返していて、私の方が長く勤めてくれそうだと判断されて採用してくれたということでした。
私の場合、子どもの将来のために40代から看護師を目指しました。子どもや両親の協力がなれけば難しかったと思うし、心折れていたと思います。今は、介護と育児と仕事で大変ですが、それでも看護師資格を取ってよかったと思っています。
目標がしっかりあって、協力してくれる人がいるなら、年齢はいくつからでも挑戦できると思います。ただし、腰痛には注意です。コルセットは絶対した方がいいですよ!

私は40代で看護師になりました。まわりには60代の看護師もいました。だから、看護師になるのに年齢は関係ないとは思っていますが、正直、仕事としてやっていくのは大変です。
まず就職先を見つけることが大変でした。私より若くて経験年数のある看護師がひとりでもいれば、そちらの方が採用されるのはしかたないのだと思います。
また面接でよく聞かれたのは、「体力に自信はありますか? 夜勤を長くがんばって行けますか?」ということでした。あまりにもどこででも聞かれるので、逆に頑張れるのかな…と不安になったほどです。
正直、私の場合は、医療業界の特殊さにはかなり戸惑いました。一般企業で働いていた時にはない常識があり、私には理解できない部分があったのです(休日なのに勉強会とか、サービス残業とか、飲み会は強制出席など)。
看護師同士の人間関係も難しく、患者さんやご家族との関係でも凹むことが続き、看護師を続ける自信がなくなってしまって、やっと見つけた就職先を辞めてしまいました。
辞める時に先輩たちが引き止めてくれたのですが、その時は逃げるように退職してしまいました。でも冷静になってみると、看護師にはつらいことがあっても当たり前。それでも乗り越えて経験を積んでこられた方々が、頑張っている先輩たちだったのだと思います。
看護師を続けたいなら、次は続けてとにかくいろいろな看護ができるようになったいくしかないのだと思います。
ただ、それを今の年齢から頑張っていけるかというと…自信がありません。40代後半になり、この先更年期などもあるので、もう一度看護師に戻るか、諦めるか、とても悩みます。だけど、今さら一般企業へ戻るのも難しいだろうなと思います。
同じ看護でも違う働き方を検討してみたいですが、就職先を選べる立場でもないですよね。
確かに給与はよかったけど(夜勤手当が大きいですね)、甘くない世界だと痛感しています。
私は一般企業で13年勤めたあと、介護士となり5年働きました。その中で看護師さんと一緒に仕事をする機会があり、利用者さんにできることも違うし、介護士も大変なのに待遇に差があると感じ、看護師資格を取りたいと考えるようになりました。
まず准看護師資格を取って、働きながら通信で勉強をしました。実務経験を積むため、看護師資格を受験する時は、すでに50を過ぎてしまいました。長い道のりでしたが、看護師資格を取れた時は、本当に嬉しかったですね。
社会人から看護師になったのですが、介護の現場が長かったので、看護師の世界にも違和感のようなものはありません。看護師になって収入が増えたことは嬉しいです。
医療行為は始めの頃はかなり緊張しました。正直、苦手な部分ではあったのですが、今、看護師として仕事ができることにとても満足しています。
ただし、看護師資格を取ったあとすぐに転職した病院では、嫌な思いをしました。人間関係でいじめのようなものにあったのです。それが年齢のせいなのか、新人だからなのか、理由はわかりませんが、やっと看護師になれたのに退職を余儀なくされた時は、自分が情けなく、本当に悲しかったです。
現在は、療養病棟に勤務しています。介護士としての経験もいかせるし、看護師としての看護もできて、何よりまわりの看護師が同年代で優しい人が多く、働きやすいのがいいです。
勉強会などは少なく、基本的に安定した患者さんが多いため、若い看護師さんは入ってきても「やりがいを感じられない」「スキルアップできない」と転職していく人が多いです。でも、私はコミュニケーションの難しい患者さんと通じあえたり、喜んでもらえる看護ができたときなど、喜びがあるなと思っています。
50代で看護師になる方には、職場選びを大事にしていただきたいと思います。まず自分ができることを考える。それから、自分に合う職場を考える。この2点です。お金のことは、若いうちから看護師として経験を積んできた人にはかなわいですが、介護士や准看だった頃よりはいいです。私は満足しています。
3名のみなさん、正直なお話をありがとうございました。
社会人経験をされてから看護の世界に飛び込まれるには、さまざまな背景あがり、さまざまな目標があり、さまざまな経験があるのですね。
大変なことはもちろんあるかと思いますが、しっかりと経験を積んでいけば、できることが増えていく看護師の仕事。
せっかく資格を取得された方には、あきらめずに自分に合う職場を見つけて、看護のやりがいを感じながら、その資格を生かしていただければいいなと思います。
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