看護師という資格を活かして、転職を考えている方は多いのではないでしょうか。病院やクリニック以外にも、看護師の資格を活かして働ける仕事があります。
そのひとつが企業に所属して働く「産業看護師」です。今回はそんな産業看護師について解説します。

産業看護師は、所属する企業の医務室で社員の健康管理を行うことが主な業務です。健康診断の準備やフォロー、体調不良者の対応、健康相談の対応といった業務が中心です。
他にも、健康管理に関する書類づくりや、カルテ作成などのデスクワークも業務のひとつです。
■産業看護師が活躍できる職場とは
産業看護師は企業で看護業務を行うだけではなく、より専門的な看護の知識を活かして働ける職場もあります。例えば、治験コーディネーターとして勤務する場合は治験のサポートを行い、臨床開発モニターの場合は治験のモニタリングを行います。
他にも、医療機器や医薬品を取り扱う企業の営業などをサポートしたり、コールセンターで問い合わせに対応したりといった業務もあり、仕事内容は幅広いと言えるでしょう。
■産業看護師と産業保健師の違い
似ている仕事として産業保健師が挙げられますが、その業務内容は異なります。
産業保健師は、産業看護師と同じく社員の健康管理やメンタルヘルスに関する相談の対応などの業務を行いますが、診療の補助である医療行為を行うことはできません。
社員の怪我や体調不良などにすぐ対応できるのが産業看護師の特徴です。
産業看護師が勤務する企業で、夜勤のあるところは少ないです。そのため、夜勤のある大病院と比較すると収入は低めという人がほとんど。勤務時間が短い分、収入が低くなるのは仕方ないかもしれません。
企業の正社員として働いた場合、月給やボーナスなどを合わせた年収で考えると、大病院・夜勤ありの看護師の8割前後の稼ぎとなることが多いようです。
ただし、治験コーディネーターや臨床開発モニターとして勤務する場合など、大病院の看護師よりも高い収入を得ることができるケースもあります。
また、産業看護師の勤務時間はその企業の労働条件に準ずるため、土日祝日が休みの企業であればカレンダー通りの休日をとることができます。
日勤のみという企業が多く、立ち仕事が少ないので力的な負担を軽減できるのも魅力です。
それでは、ある企業で働く産業看護師の1日をのぞいてみましょう。企業によって就業時間は異なりますが、参考にしてください。
9:00 出社
9:30 健康相談の受付開始
人間ドックの結果に基づき、従業員の相談に対応
11:00 社員配布する健康づくりの資料作成
12:00 昼休憩
13:00 メンタルカウンセリングや健康相談の対応
社内を巡回し体調の優れない社員がいるかチェック
18:00 1日の業務報告を提出し、業務終了
■メリット
・体力的な負担が少ない
産業看護師の多くは夜勤がなく、勤務時間も安定しているので体力的な負担は少ないでしょう。また、医療処置などの対応をする頻度が低いため、メンタル的な負担も少ないのが特徴です。
・休日をしっかり確保できる
多くの企業が土日祝日を休みとしているため、カレンダー通りに休むことができます。シフト調整に悩むこともなく、家族や友人とも予定を合わせやすいかもしれませんね。
■デメリット
・求人が少ない
産業看護師は病院勤務の看護師よりも収入が低いですが、ワークライフバランスが取りやすいので人気があります。しかも1?2名の看護師がいれば十分と考える企業が多いので求人数はとても少なく、狭き門と言えるでしょう。
・看護業務以外のスキルが必要になる
産業看護師は、看護業務の他に資料作成などのデスクワークも行う必要があります。そのためパソコンの基本操作や、オフィス関連ソフトの操作スキルが必要とされるでしょう。
企業で働くことから、最低限のビジネスマナーも必要です。また、病院勤務よりも看護業務が少ないので、なかなか看護スキルを磨きづらいかもしれません。
ワークライフバランスが取りやすいという大きな魅力があることから、産業看護師として企業で働きたいと考える人はとても多いようです。
しかし、産業看護師として働くことにもメリット・デメリットがあります。それをよく比較検討し、自分に合っていると思ったら、産業看護師になることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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