
「看護師が行きたくない科って?」と疑問に思う方もいるでしょう。この記事では、看護師が「行きたくない」と感じる診療科の特徴をまとめました。看護師を対象に行ったアンケートで回答のあった「行きたくない科」も紹介します。
看護師が働きやすい科や自分に合う職場を選ぶためのポイントも紹介するので、希望の配属先を考える際の参考にしてみてください。
業務が忙しかったり、仕事に伴う心身の負担が大きかったりする診療科は、看護師から「大変そうだから配属先や転職先としては避けたい」と思われがちです。ここでは、看護師が「行きたくない」と思う診療科によくある5つの特徴を紹介します。
夜勤が忙しい診療科は、心身ともに負担が大きくなりやすいでしょう。
一般的に夜勤は2〜3名などの少人数で勤務するため、日勤帯に比べてどうしても人手が限られてしまいます。配属先によっては、点滴や処置、排泄介助、緊急入院の対応などが夜間も頻繁に発生し、一人ひとりの負担が大きくなるケースもめずらしくありません。
さらに、患者さんのせん妄や転倒トラブルなどのイレギュラーな対応が重なると、「ただでさえ忙しくて余裕がないのに、次の勤務帯までに業務が終わらないかも」と焦ってしまうことも。対応に追われて十分に休憩時間が取れないのも「避けたい」と思われてしまう理由の一つです。
編集部 看護師コメント
2名体制の夜勤で働いていたとき、時間指定の点滴や処置があるなか、認知症患者さんの対応に追われて座る暇がありませんでした。人手が少ないなか患者さんの急変や転倒があったらすべての業務の進行に影響するので、毎回「今日は落ち着いているといいな」と願いながら過ごしていました。
時間に余裕がないとミスも起こりやすいため、できる限り夜勤が忙しい科は避けたいと感じる看護師さんは多いかと思います。
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残業が多い職場は、仕事終わりの予定が立てづらく、プライベートの時間も削られてしまうため、「できれば避けたい」と感じるのも無理はありません。突発的な業務が多い診療科では、患者さんの対応を最優先で進めるため、どうしても電子カルテの入力といった通常業務の作業が後回しになりがちです。
特に申し送り前のタイミングで入院が入ると、指示受けや書類処理に追われ、定時を過ぎてから受け持ち患者さんの記録を書き始めるケースもよくあります。
編集部 看護師コメント
一般病棟で日勤帯の入院対応が多かったとき、主治医への指示受けや患者さんの基礎情報の入力、他職種への情報共有などに追われて、受け持ち患者さんの記録が終わらないことがよくありました。同期の配属先は残業が少なかったので、科による違いを感じました。
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診療科によっては、おむつ交換やトイレ誘導、移乗介助などが多く、身体的な負担が大きいこともあります。特に、日常生活動作(ADL)が全介助の患者さんが多い診療科は、足腰に掛かる負担が大きくなりやすく、慢性的な腰痛を抱える看護師の方も少なくありません。
一度身体を痛めてしまうと、その後の看護師としての働き方自体が制限されてしまう可能性もあるため、「身体的な負担が大きい科=行きたくない科」として挙げられやすいでしょう。
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重症患者さんが中心で急変対応が多い診療科は、命に関わる緊迫した状況から精神的な負担が大きくなりがちです。「ミスを起こさないよう正確に業務を進めなくては」と緊張の糸が切れず、精神的な疲労が限界に達してしまうこともあるでしょう。
ストレスによる心身の不調が原因で休職や退職を選ばざるを得なくなるケースもあるため、「精神的な負担が大きそうな科」は敬遠されやすいようです。
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職場の人間関係に悩みがあると必要な相談や報告がしづらくなり、業務上のミスにつながるリスクも高まってしまいます。日本看護協会の「2025年看護職員実態調査報告書(p35)」によると、これまでに勤務先で精神的な攻撃を受けた経験がある看護職員は76%です。
希望の配属先や転職先を考える際に、「人間関係のトラブルが多い科」を避けたいと思うのも無理はありません。
レバウェル看護公式Instagramにて、看護師の方を対象に「勤めたくない科はある?」というストーリーズアンケートを実施したところ、以下のような結果になりました。
※回答人数56、回答数65、複数回答可
ここからは、アンケート結果に上がった「精神科」「小児科」「循環器内科」「整形外科」の働き方の特徴を紹介します。
なお、ご紹介する診療科ごとの働き方は、職場の人員体制やフォロー体制によっても違いがあります。あくまで、診療科による業務の違いをイメージするための参考にしてみてください。
精神科は、患者さんとの適切なコミュニケーションや関係構築の難しさから、異動先・転職先として避けたいと感じる看護師の方もいるようです。患者さんの病状や感情の起伏に合わせた関わり方に悩むこともめずらしくありません。相手の苦痛に寄り添おうとするあまり、精神的な疲労を感じてしまうケースもあるでしょう。
また、夜勤帯の少ない人数で不眠や不穏の対応が重なると、電子カルテの入力や休憩の時間が十分に確保できない場合もあります。
一方で、精神科はほかの診療科に比べると急変や医療処置が少なく、看護師の身体的な負担を抑えやすいのが特徴です。慢性期の患者さんが中心の職場であれば突発的な対応が少ないため、定時で帰りやすい傾向もあります。
フォロー体制が整った職場も多く存在するため、経験を積みながら関わり方のコツをつかんでいけるでしょう。
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小児科が「行きたくない科」として挙げられる背景には、子ども特有のケアの難しさや、ご家族との関係構築に神経を使う点があります。年齢によっては治療の必要性を理解するのが難しく、採血や点滴などの手技を複数の看護師で安全に行う必要があります。
我が子を心配するご家族の不安を受け止める関わりも求められるため、接し方や人間関係の面でプレッシャーを感じてしまうこともあるでしょう。
また、子どもの病状は変化しやすく、夜間の緊急入院対応などで夜勤帯が多忙になることも少なくありません。
ただし、小児科は職場の施設形態によって働き方が大きく異なります。たとえば無床の外来や小児科クリニックなどは、突発的な検査や夜勤が発生しづらく、ワークライフバランスを保ちやすい環境です。子どもたちの笑顔や元気に回復していく姿に直接関われるのも、小児科ならではの大きな魅力といえます。
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循環器内科は突発的な急変に直面しやすく、心電図のわずかな変化に気づく高度なアセスメント力が求められるため、プレッシャーに感じる方も少なくありません。カテーテル治療のための緊急入院の対応に加え、安静度の制限で日常生活動作(ADL)が全介助の患者さんのケアも多く、日勤・夜勤を問わず多忙になりがちです。
また、投与量の違いが命に関わる薬剤も扱うため、現場の緊迫感からスタッフ同士の指導が厳しくなりやすく、人間関係の悩みに発展するケースもあるでしょう。
とはいえ、循環器内科で培われる知識や看護技術は、どの診療科へ行っても重宝される強みになります。教育カリキュラムやフォロー体制が整っている病院を選べば、未経験からでも段階を踏んで知識を深め、着実に業務へ慣れていくことが可能です。
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整形外科が「行きたくない科」として挙げられる背景には、術前・術後の身体介助による足腰への負担が大きくなりやすい点が挙げられるでしょう。昼夜問わず患者さんの体位変換や移乗、トイレ介助などの対応が必要なため、体力的なハードさを感じやすい環境です。
緊急入院やオペ出しの対応に追われ、通常業務が終わらずに残業となることもあります。認知症の高齢患者さんを受け持つ場面も多く、安静度制限への理解や転倒防止などの安全対策に追われ、精神的な負担を抱えやすいでしょう。
また、整形外科はリハビリスタッフとの連携が不可欠であり、コミュニケーションの面で悩むこともめずらしくありません。
一方で、整形外科はクリニカルパスに沿って進める業務が多く、流れを把握しやすいメリットがあります。患者さんの日常生活動作(ADL)の維持・向上につながる関わりができる点に、やりがいを感じる看護師の方もいるでしょう。
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複数の診療科がある病院では、希望通りの部署に配属されるとは限りません。万が一「行きたくない科」に配属されてしまった場合は、以下の解決策を試してみましょう。
最初は大変さを感じても、業務に慣れて知識やスキルが身につけば、徐々に心身の負担が和らいでいくケースもあります。まずは院内研修を活用したり、自己学習で必要な知識を少しずつ身につけたりすることから始めてみましょう。
また、一人で不安を抱え込まず、先輩看護師に相談してみるのも効果的です。業務との向き合い方や効率よく進めるコツを聞くことで、気持ちが楽になることも少なくありません。
さまざまな工夫をしても「どうしても業務についていけない」「心身ともに辛い」と感じる場合は、看護師長に相談して異動を検討してみるのがよいでしょう。異動が難しい場合は、自分に合った環境を求めて転職を視野に入れるのも一つの選択肢です。
看護師にとって働きやすい診療科には、「急患対応が発生しにくく残業が少ない」「業務に伴う心身の負担を避けやすい」といった共通点があります。例えば、以下のような診療科が挙げられるでしょう。
これらの診療科は、ほかの科に比べて急変対応が発生しにくく、対応する検査や処置が限られている傾向があるため、仕事に慣れやすいメリットがあります。また、突発的な残業が発生しにくく定時で帰りやすいため、ワークライフバランスや子育てとの両立を重視する看護師の方にも人気の診療科です。
なお、看護師の働きやすさは診療科だけでなく職場の施設形態によっても大きく異なります。夜勤を避けて無理なく働きたい場合は、デイサービスや訪問看護、健診・検診センターといった施設形態を視野に入れて探してみるのもおすすめです。
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自分に合う環境で働くために転職をする場合は、希望の働き方のイメージを具体的に整理して、仕事選びの軸を定めましょう。転職エージェントに相談して、プロのキャリアアドバイザーに職場選びのアドバイスをしてもらうのもポイントです。
まずは「やりたい看護」ができる職場のイメージを考えてみてください。「一人ひとりと時間をかけて向き合える」「多くの患者さんと関わってスキルを磨ける」のように、具体的に書き出してみることで、自分がどのような働き方をしたいのかを整理できます。
将来どのような看護師になりたいのか、長期的な目線で理想の職場を考えてみてください。
また、自分に合う職場のイメージを考える際は、最初から特定の診療科だけに絞らないようにしましょう。広い視野で「やりたい看護」を考えることで、職場選びの選択肢も広がります。
やりたい看護のイメージに沿って働き方の希望条件を整理しましょう。仕事選びの軸が曖昧だと、転職後に「思っていた働き方と違う」とミスマッチに気づく恐れがあります。
「教育体制が整っていて必要な基礎知識を学びながら経験を積みたい」「残業が少ない環境で働きたい」など、具体的にリストアップしたら、優先順位を決めておきましょう。譲れない希望条件を明確にしておくことで、自分と相性がよい職場を絞りやすくなります。
転職エージェントに相談すれば、業界の知識が豊富なキャリアアドバイザーが客観的な視点で「自分に合っている環境なのか」を一緒に考えてくれます。求人情報だけでは判断できない実際の職場の雰囲気や人間関係、残業時間など、詳しい内情も教えてもらえるため安心です。
自分では思いつかなかった診療科や施設から、働きやすい転職先が見つかることもあります。転職エージェントなら、自分では言いにくい配属先や働き方の希望も代わりに伝えてもらえるでしょう。
転職活動の進め方が気になる方は、レバウェル看護の「転職ノウハウ」も参考にしてみてください。
自分一人で転職活動を進めるのが不安な方は、ぜひ転職エージェントのレバウェル看護へご相談ください。キャリアアドバイザーが「自分がやりたい看護」を一緒に整理し、自分に合う職場に転職するサポートをいたします。
ここでは、看護師の診療科に関する質問に回答します。
自分がどのような看護スキルを身につけたいか、どんな働き方を希望するかによっておすすめの診療科は異なります。
幅広い基礎スキルを学ぶなら内科全般や急性期の診療科、急変対応を磨くなら循環器内科や救急科が適しています。一方、無理のないペースで患者さんと向き合いたい場合は、慢性期の診療科が選択肢となるでしょう。
診療科ごとの働き方の違いは、「新人看護師の配属先はどのように決まる?主な診療科や向いている人の特徴も」の記事でも紹介しているので、希望の科を考える際の参考にしてみてください。
緊急入院や急変の対応が少ない診療科は定時で帰りやすい傾向にあります。具体的には、外来診療が中心の眼科や皮膚科、耳鼻咽喉科などが挙げられるでしょう。
また、病棟であっても慢性期病棟や療養病棟などは、比較的業務スケジュールが予測しやすいため残業を抑えやすい傾向があります。
同性の看護師が多く活躍している科は、仕事の悩みを共有しやすいという点でおすすめです。たとえば、精神科や泌尿器科、救急科、整形外科、オペ室などは男性看護師の割合が比較的高い傾向にあります。
いずれも身体介助のような力が必要な場面が多い診療科であるため、男性看護師は重宝されやすいでしょう。
男性看護師におすすめの職場は、「男性看護師の転職市場の需要は?よくある悩みや病院以外で活躍できる職場も」の記事でも紹介しているので、参考にしてみてください。
「配属に不満をもつのでは」といったネガティブな印象を与える恐れがあるため、直接「行きたくない科」を伝えるのは避けるのが無難です。「行きたくない科」を伝えるのではなく、「退院支援にじっくり携わりたいため慢性期を希望しています」のように希望の看護を伝えるのが効果的です。行きたい科がわからない場合は、大切にしたい看護観や理想の働き方を軸に伝えるのがよいでしょう。
なお、転職エージェントであれば「行きたくない科」をそのまま伝えても問題ありません。希望しない科を避けて、求人を紹介してもらうことが可能です。
看護師が「行きたくない」と感じる診療科には、残業の多さや心身の負担の大きさといった理由があります。しかし、実際の働きやすさは職場環境によって異なり、大変な科であっても専門スキルが身につくなどのメリットもあります。自分に合う職場を選ぶ際は、特定の科に限定せず「自分がやりたい看護」を軸に広い視野で探すことが大切です。
「大変な科を避けたいけれど、求人票だけでは実際の残業時間や雰囲気が分からない」とお悩みの看護師の方は、ぜひ転職エージェントのレバウェル看護にご相談ください。
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