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訪問看護への転職ってどうなの?【看護師の成功するキャリアパスVol.2】注目の訪問看護師に必要なスキル・経験、噂の真相

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看護師専門の転職支援サービス「看護のお仕事」のキャリアアドバイザーが、人気の転職先と求められる経験やスキル、ウワサの真相などについて語るインタビューシリーズ。2回目は、在宅医療のキーパーソンとして注目を集める訪問看護師についてご紹介。看護師さん約250名への転職支援経験を持つキャリアアドバイザー嶋津 雄仁(しまづ かつひと)が、訪問看護への転職を考える人が押さえるべき情報やキャリアパス例などについて語りました。

「看護のお仕事」キャリアアドバイザー
嶋津 雄仁
(しまづ かつひと)

レバレジーズメディカルケア株式会社 メディカル事業本部所属。大学卒業後、日本マクドナルド株式会社に入社。店舗運営担当として経営から採用・育成、販売まで手がける。2016年6月レバレジーズメディカルケア株式会社入社。「看護のお仕事」キャリアアドバイザーとして、約250名の看護師さんへの転職を支援。国家資格キャリアコンサルタント保有。モットーは「理解して、理解される」。看護師さん一人ひとりの状況や思い、人生の「軸」に沿った転職支援を大切にしている。

目次

訪問看護が注目される最大の理由は、高齢化による在宅医療ニーズの増加

近年、訪問看護が注目を集める最大の理由として、高齢化が挙げられます。総務省(※1)によると、65歳以上の高齢者人口は2020年9月時点で3,617万人と過去最高を記録し、総人口に占める割合は28.7%。日本は世界で高齢者人口の割合が最も高い国となっています。

そうした事情を背景に、慢性期疾患で長期的な医療を必要とする高齢者の増加が見込まれており、いわゆる「治す医療」に加え、生活に主眼を置いて患者さんとご家族を支援する「治し支える医療」が求められています。

政府は2025年をめどに、地域包括ケアシステムの構築実現を目指しており、「病院から在宅医療へ」の流れを加速。訪問看護師は、在宅医療の要として脚光を浴びています。

※1 総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで」

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転職者は20~40代日勤希望者。背景にはプライベートとの両立や待遇、看護観

そんななか訪問看護事業所が増加(※2)し、2018年(平成30年)には1万1,146ヶ所に。訪問看護ステーションの求人数も伸び、訪問看護師さんの数も増えています。

訪問看護事業所数の推移

※2 出典:一般社団法人全国訪問看護事業協会 平成30年度 訪問看護講師人材 養成研修会 「訪問看護ステーション数の年次推移」

訪問看護への転職を希望する方には、20~40代で日勤のみ勤務したいという方が多く、プライベートと仕事を両立させたい方や、かつて夜勤をしていて体調を崩してしまった方が目立ちます。

さらに病院で日々忙しく働いていて、患者さんにもっと寄り添ったケアを行いたいという方や、自らの裁量でケアできる領域を広げたいという方、クリニックで週6日、年間休日70~80日などというハードな環境で働いていて、休みや給与などの待遇面で物足りなさを覚えているという方もいます。

訪問看護師への転職を目指すなら「押さえておきたい基本情報」

幅広い訪問看護の仕事内容。健康観察からリハビリ、ターミナルケアまで

訪問看護師の役割は、医療と生活、両方の側面から利用者さん一人ひとりの「その人らしい生活」をサポートすること。仕事内容は多岐に渡り、バイタルチェックを始め点滴、カテーテル管理などの医療処置、リハビリ、ターミナルケア、利用者さんご家族の精神的サポートにまで及びます。

主な勤務先は訪問看護ステーションや病院。日勤のみで、給与は高く残業少なめ

訪問看護師の主な勤務先は、訪問看護ステーション、病院、クリニックの3箇所。なかでも訪問看護ステーションの数は2018年時点(平成30年)で9,676箇所(※2)と最も多く、勤務形態は原則、日勤のみで正職員か非常勤となります。病院のような夜勤はありませんが、交代制で月数回、自宅や事業所で待機する「オンコール」があります。

待遇面については、平均給与が月30万円前後、年収は400万円台前半(※3)。休日は年間100~110日が目安となり、クリニックよりも多めです。勤務時間は早いと午前8時からで、午前8時半から17時半くらいまでが一般的です。残業は、全体的に少ない傾向にあります。

※3 訪問看護事業所や職位などによって異なります。

評価されるのはアセスメントスキル、急変対応の経験、他職種との連携

転職をご支援する看護師さんからはよく、訪問看護で求められるスキル・経験はどんなものかご質問いただくのですが、事業所から評価されやすいのは「アセスメントスキル」「急変対応の経験」「他職種との連携」の3つです。

まず「アセスメントスキル」については、訪問看護は病院と異なり、急変時に看護師さんが駆けつけるまでに時間がかかるので、次回訪問まで安心して利用者さんとご家族に過ごしていただくために、バイタルサインや症状など、小さな変化に気づく必要があります。

さらに病棟などで「急変対応」した看護経験があると、評価ポイントになります。訪問看護では病院のようにつぶさに利用者さんの状況を把握しにくいため、変化への対応に抵抗感を持たないこともポイントです。

そして訪問看護師は医師や介護士など、他職種の医療福祉関係者と連携する役割も求められます。医療福祉関係者は普段、それぞれ別の場所に勤務しているため、こまめな報・連・相の実践など、コミュニケーション力が問われます。

看護師さんが意外と知らない訪問看護師 3つのこと

1. 臨床経験3年はもう古い?新卒でも働ける訪問看護ステーションが増えている

訪問看護は、お伝えした通り担当業務の幅が広いという特徴があり、ひと昔前まで病棟での臨床経験が最低でも3年は必要だと言われていました。しかし最近では、新卒でも働ける訪問看護ステーションが増えています。理由としては、事業所や自治体によって教育体制とフォロー体制が整備されてきていることが挙げられます。

例えば入職時の研修が用意され、実地では1~3ヶ月ほどの間、指導者である先輩の訪問看護師に同行訪問するところから始める流れが一般的です。そこで先輩看護師の動きを見学した後、サポートを受けながら自ら在宅看護を実践したりと、段階を踏んで訪問看護の基本や利用者さんについて学んでいきます。

そして適時、指導者または上司が新人のスキルやマインドを確認して、本人同意のうえで独り立ちさせる事業所が増えています。

2. 独り立ち後もすべて一人でできなくていい。求められるのは連携の姿勢

独り立ちした後も、利用者さんの症状や看護の難易度などを見ながら、新人一人でも対応できる利用者さんの担当を割り振っていくなどといった配慮がなされます。

さらに毎日のミーティングで利用者さんとご家族の状況やケアの注意点などを共有し合うことはもちろん、現場で新人の訪問看護師さんにすべての責任と判断を背負わせることがないように、様々なフォロー体制が敷かれています。

例えば、事業所によっては現場で先輩看護師や上司、医師などに電話やLINEのグループですぐ連絡できる仕組みを整えていたり、スマートフォンのカメラで利用者さんの症状を撮影して関係者に共有し、対応を相談できたり。さらにiPadの専用アプリで関係者が看護の進捗を確認できるように連携している職場もあります。

また、前述のように在宅医療ではチームケアが重視され、特に介護認定レベルが高い利用者さんのケアには、複数の医療福祉関係者が関わることがほとんどです。訪問看護師に求められるのは、一人で判断して対応することではなく、同僚や他の医療関係者たちとチームで力を合わせて、成長していくマインドでしょう。

3.ママ・パパナースに人気。週休2日で残業少なめ、自宅近くの職場を見つけやすい

日勤のみの仕事といえば、クリニックを思い浮かべる看護師さんは多いですが、訪問看護も日勤のみの職場がメイン。残業も比較的少なく、週休2日制の事業所が大半を占めます(※4)。そのため訪問看護は、ご家庭をお持ちの看護師さんに人気です。
訪問看護に転職された方からは、「病棟時代と違い、土日にまとまった休みが取れるようになったので、家族でのんびり過ごす時間ができて嬉しい」という声や、「急な子供の発熱でも、訪問調整を行って対応できるので働きやすい」という声が聞こえてきます。
あとは近年、訪問看護ステーションの数自体が増え続けているので、ご自宅近くの職場を比較的見つけやすいというメリットや、勤務日数や時間を選べる非常勤の募集が多いことも、訪問看護が小さなお子さんを持つナースに選ばれる理由のようです。

※4 土日休みの訪問事業所が多いものの、土日にオンコール対応が入ったり、事業所によってお休みの日は異なるため、確認が必要です。

本当はどうなの?訪問看護師「ウワサの真相」

ウワサ1: 夜勤より激務のオンコール対応?

真相:正職員で実働月1.7回。10分以内の電話対応で終わる場合がほとんど

「オンコール」とは、緊急の呼び出しや訪問に備えた待機のこと。日本看護協会の調査(※5)では、1ヶ月で約7割の訪問看護師がオンコール待機し、平均出動回数はフルタイム勤務の正職員で月1.7回の結果になりました。

実際に訪問看護へ転職された方に話を伺うと、オンコール対応のほとんどが電話で終わり、時間も一回あたり10分以内で終わるケースが大半だとのことでした。内容についても、例えば急を要しない体調に関する相談や、「薬は何を飲んだらいいですか?」という服薬に関するもの、「何となく眠れないから話を聞いてほしい」といった相談・お問い合わせが中心。

あくまで事業所や利用者さんの症状によってオンコール対応の状況は異なるので、事前の確認は必要ですが、実際には急変のため訪問するケースはそれほど多くなく、病院などでの夜勤ほどは負担に感じない方が多いようです。

※5 公益社団法人 日本看護協会 医療政策部 「2014 年 訪問看護実態調査 報告書 」

ウワサ2: 訪問看護では家族とのコミュニケーション難易度が上がる?

真相:訪問看護も病棟も、求められるものは基本同じ

訪問未経験の看護師さんを中心に、「在宅ではご家族との距離が近くなるので、コミュニケーションの難易度が上がるのではないか?」と不安に思われる方がいます。

しかし、ご家族が抱える「病気のご本人への接し方や戸惑い」「家族間での意思疎通の難しさ」「ストレスと疲労」「生活への不安」などといった悩みへの対応は、訪問看護ならではのものではありません。病院に通う患者さんのご家族が持つ悩みと、基本的に同じです。

訪問看護では、その他の医療現場より利用者さんやご家族と深く関わり、コミュニケーションの機会を多く持てることこそが、一番のやりがいだという看護師さんも少なくありません。

ウワサ3: 移動がキツイ?夏は汗だく、雨天は合羽で疾走?

真相:大都市圏は自転車が基本。天気によって移動が辛い日も…

訪問看護師さんの移動手段は、勤務地によって変わります。東京や大阪などの人口密集エリアでは、自転車や電車で移動するケースが多いですし、首都圏でも対象エリアが広い場合また地方では、自動車での移動が基本になります。

自転車での移動では雨風にさらされることになるので、体力的にきつい場面もあります。夏の暑い日には大量の汗をかき、ノーメークで自転車で移動している、という訪問看護師さんもいます。

一方、自動車での移動は、自転車のような体力的な辛さはありません。事業所によってはiPad が支給されていて、訪問の合間に車内で記録業務ができるので、訪問先から事業所に戻ってきたらすぐ帰宅できるような環境もあります。

訪問看護への転職を成功させた看護師さんのキャリアパス

ここで、実際にどんな看護師さんが訪問看護の道へ進んでいるのか、例としてお二人のキャリアパスをご紹介します。訪問看護にご興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

例1.臨床経験3年のSさん:慢性期病棟勤務→ 訪問看護ステーション

一人目は、新卒から総合病院の慢性期病棟で3年間勤務していた20代半ばのSさん。遠距離でお付き合いしていた彼と結婚して地方へ移住することになり、転職先を探されていました。

Sさんは学校で訪問看護についても勉強されていて、「いつかは訪問看護を経験したいけど、それは今じゃない」とお考えでした。具体的には「20代は病院で経験を積み、育児をするようになったらクリニックに移り、最終的に訪問看護や施設に行く」というイメージです。

そのためカウンセリングで最初、訪問看護師というキャリアの選択肢もあるとお伝えした時には、「興味はありますが、まだ3年の臨床経験しかないのでできないと思います…」と後ろ向きなお返事をいただいたのを覚えています。

その後、新卒でも働ける訪問看護ステーションがあることをお伝えし、転職先のオプションなどについて色々お話させていただくなかで、看護師として一人の女性として、大事にしていることや目指す場所へのステップアップが、訪問看護でなら叶いそうなことが分かりました。

そこでSさんは新居近くの訪問看護ステーションの選考を受けることに。採用ご担当が気さくな方で、「説明するからまず話を聞きにきてよ!」とおっしゃって面接を設定くださり、Sさんはそこで業務内容やフォロー体制などについて丁寧な説明を受けました。さらに面接後、Sさんとそのステーションに所属する訪問看護師さん数名が話す面談の場が設けられました。

結果、明るく決断力があり、しっかりしたSさんのお人柄などが高く評価され、Sさんは内定を獲得。Sさんは面接と面談を通してざっくばらんにお話しできたことで、様々な不安が解消されれ、入職を決意されました。

Sさんは入職後、上司が分からないところも丁寧にフォローしてくれること、困ったらすぐ連絡ができる環境があり、助かっていることなどをお話してくれました。Sさんはほどなく業務に慣れ、現在もそのステーションで生き生きと働かれています。

例2.臨床経験10年のAさん:急性期病棟勤務→ 訪問看護ステーション

二人目は、急性期病棟に約10年勤務した経験を持つ30代前半のAさん。現職の急性期では夜勤対応が必須だったため、育児をしながら日勤帯でのみ働ける職場を探されていました。新卒から同じ病院に勤めてきたAさんは、周囲から「育児と両立するために日勤帯で働きたくなったら、クリニックだ」という話や、実際そうして転職した先輩の様子から、漠然とご自分も同じようなキャリアパスをイメージされていたようでした。

しかし急性期でのご経験が長いことから、クリニックへの転職では給与が下がり、お休みも減ってしまうリスクがありました。また、Aさんが「急性期での入れ替わりが激しい患者さんへのケアに違和感を覚え始めている」とお話になっていたことから、訪問看護の求人も併せてご提案しました。

Aさんは、想定外の未経験分野に飛び込むことになるため、当初は不安なご様子でしたが、病院が経営する訪問看護ステーションの選考にエントリー。面接では、急性期と訪問看護の現場とのギャップに耐えられるかをチェックされることが予想されました。そこで面接前に私たちから業務のスピード感や利用者さんへの接し方、観察の仕方など、急性期と在宅での看護の違いについて詳しくご説明し、ご理解いただくように努めました。

さらに、急性期病棟で患者さんと関わる時に何を大切にされてきたか、なぜ訪問看護へ転職したいのか、在宅でAさんが実現したい看護の形などについて、しっかりと面接の場でお話いただけるようにサポートしました。

結果、急性期でのご経験に加え、看護への真面目でひたむきな姿勢などが評価され、Aさんは見事内定。入職後お電話したところ、「職場に良い方が多く、家庭との両立もできて不安なく働けています」と嬉しそうに語ってくださいました。

20年後につながる転職を。訪問看護は人生の「軸」に沿った働き方が叶うキャリアの選択肢

これまで数々の看護師さんの転職をご支援してきましたが、キャリアを築くうえで最も大切なことは、ご自分の人生の「軸」を持つことだと思います。

人生の「軸」とは、人として看護師としてどんなことにやりがいや喜びを感じ、どんなことを大切にしていきたいか、というもの。この「軸」がぶれてしまうと、短期的かつ場当たり的な視点で転職を重ねてしまい、「転職先での仕事内容に価値が見出だせない」とか「ただ目の前の人間関係や業務から離れたい」といった自体に陥りがちです。そして漠然とした不安を抱えたまま、あっという間に歳を重ねてしまいます。

そうならないためには人生の「軸」をなるべくぶらさず、「10年、20年後にこうなっていたい」「こういう人生を送っていたい」という青写真を描き、そこにつながるキャリアを選択していくことが求められます。それによってなぜその仕事をしているのか、時々で答えを見つけられるようになり、日々の患者さんや利用者さんに向き合う姿勢も変わってくるはずです。

訪問看護師は、「仕事も家庭も大事にしたい」「患者さんにじっくり向き合う看護がしたい」など、看護師さんがそれぞれの人生の「軸」に沿った働き方を手に入れ、未来の可能性を広げられるキャリアの選択肢です。

実際に訪問看護に転職された方からは、「利用者さんやご家族から温かい言葉をもらい、やりがいを感じています」「周りがサポートしてくれるので安心です」と嬉しいお言葉を多く頂いています。ご興味のある方は、まずはお気軽にご相談ください。

「大切なことは何か?」「そのために何をすればいいか?」。私たち「看護のお仕事」と一緒に、ご自身の人生の「軸」を明らかにして、10年、20年後の未来につながるキャリア構築を、始めてみませんか。

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