企業で働く保健師とは?働き方やメリットを徹底解説!

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「企業に勤める保健師」という職業をご存知ですか? 一般的に保健師に対して、病院勤務や各自治体で働く公務員といったイメージを持つ人が多いでしょう。このコラムでは、「産業保健師」と呼ばれる企業で働く保健師の働き方や産業医との役割の違い、他の保健師の種類などについて紹介しています。保健師の資格を活かして企業への転職をお考えの方や、保健師が企業でどのように活躍できるのか知りたい方はご一読ください。

※1※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日~2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20~29歳 107s(※1)、20~34歳 175s(※2)/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)

産業保健師とは

企業で働く保健師は産業保健師とも呼ばれ、企業の従業員の健康をサポートする職業です。働き方には、「特定の企業の専属勤務」「複数の企業を掛け持ちで定期的に訪問する」などのパターンがあります。産業保健師の役割は、企業の人事・労務担当者とともに、従業員の健康を管理して促進するものです。この項目では、産業保健師の職場環境や仕事内容、必要な資格について解説しています。

職場

産業保健師の主な就業先は、産業保健師を募集している民間企業や健康保険組合になります。企業に勤める医師である「産業医」は従業員が50人以上の事業所に配置義務があるのに対し、産業保健師の配置基準はなく、職場の規模は中小企業から大企業まで多様です。業務を行う場所は、企業内の医務室や健康管理室などになります。

仕事内容

産業保健師の主な業務は、従業員の健康管理です。下記に、さらに細かく産業保健師の仕事をご紹介します。

健康診断

健康診断の業務とは、従業員に対して健康診断の日時や受診方法の案内文書を作成し、社内に周知するなど。健康診断を外部へ委託している場合、健診機関とやり取りして調整なども担います。健康診断の結果をもとに保健指導を行うことも、産業保健師の重要な役目です。さらに、診断結果のデータを集計、分析して従業員向けの教育やイベント企画を行うこともあります。

メンタルヘルスケア

産業保健師には、従業員の精神衛生面をサポートする、「メンタルヘルスケア」という役割があります。企業にとって従業員が心身ともに安定したワークライフを送ることは、業務の生産性にも繋がる重要なことでしょう。メンタルヘルスケアの業務内容は、ストレスチェックの実施や従業員との面談、休職者の状況確認などがあります。面談では従業員の鬱病や統合失調症などの予防を目的に、仕事に不安やストレスを抱える人に対して改善策を提案するのが主な仕事です。また、休職者の状況確認や、復職者への支援なども担います。ストレスチェックは、2015年に改正安全衛生法が施行され、従業員が50人以上の事業所に義務化されました。そのため、検査実施における集計などさまざまな取り組みが増えたことで、メンタルヘルス業務を行う保健師の需要は増加しています。

応急処置

産業保健師が行う応急処置には、職場で起きた怪我の治療と病気の治療があります。従業員が安全に仕事ができるよう、「怪我や病気になる前に予防すること」も求められるでしょう。そのためには、労働環境を細かくチェックし、予測できるトラブルに対処する体制を整えておくことが重要です。たとえば、工場を持つ企業の場合、従業員が作業中に怪我をするケースが予測できるでしょう。事前に応急処置ができる準備をしておくことで、迅速な対応ができます。夏場は熱射病などで体調不良者が出ることが予測でき、事前に必要な物を用意しておくと適切な処置が行えるでしょう。また、状況によっては病院へ搬送する判断を行うことも産業保健師の役目です。

過重労働への対策

過重労働や長時間労働に当てはまる従業員に対して面談を行い、心身の不調がないかなどを聞きます。その面談内容を企業の担当者に報告し、対策を行うものです。従業員の健康を維持するため、職場の労働環境に問題があるかをチェックして対策を行うことも、産業保健師の重要な仕事です。

産業保健師になるには

産業保健師になるためには、看護師免許と保健師免許の両方が必要です。両方の資格を得る方法は主に2つあり、下記にまとめます。

看護師の資格を取得してから保健師を目指す方法

この方法は、まずは看護系の3年制の短大か専門学校を卒業後、看護師の国家試験を受験して免許を取得します。その後、「保健師養成課程を持つ看護系大学の3年次に編入」もしくは「1年制の保健師養所に通う」といったルートを経て、保健師の国家試験の受験資格を取得。保健師の国家試験に合格すれば、保健師免許が得られます。

看護師と保健師の両方を同時受験できる学校を卒業する方法

この方法は、まずは看護系の大学の保健師になるためのカリキュラムを専攻、もしくは看護師と保健師の両方を目指すコースを持つ専門学校に通うというもの。どちらの場合も、学校を卒業すると看護師・保健師の両方を同時に受験することが可能です。同時受験に合格すれば、看護師・保健師の国家資格を一度に取得できます。

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他の保健師の種類

保健師には、産業保健師以外にも種類があります。この項目では、保健師の種類や仕事内容を説明します。

行政保健師

行政保健師とは、地域の保健センターや保健所といった行政の施設で働く保健師のこと。仕事内容は、乳幼児健診や家庭訪問などを実施し、健康や医療に対するサポートなどが主です。また、同じ自治体で勤務する公務員に健康管理や保健指導も行います。

病院保健師

病院保健師とは、病院やクリニック、訪問看護ステーションなどで働く保健師のこと。仕事内容は、病院の健診センターで疾患の予防に対するアドバイスや病院内で働く従業員の健康管理などがあります。医師や看護師がケアを行う前の「基礎的な検診業務」が、病院保健師の役目です。

学校保健師

学校保健師とは、小学校・中学校・高校・大学などで働く保健師のこと。仕事内容は、怪我の応急処置や健康に関する相談受付・アドバイスなどがあります。救急用品の点検や管理を行うことも学校保健師の業務です。国公立の小学校・中学校・高校で働く場合、保健師免許に加えて養護教諭免許が必要になります。

産業医との違い

産業医の主な業務には、健康診断の結果のチェックや、ストレスチェック、衛生委員会への参加などがあります。産業医と産業保健師との違いは、働き方や主な役割にあるでしょう。まず、産業医は50名以上の労働者がいる事業所では選任が義務化されていますが、産業保健師の選任は決まりがなく、法律的な部分で違いがあります。また、「従業員との関わり方」にも違いがあります。規模が大きい企業の産業医は常勤しているケースも多いですが、その分従業員数も多く、産業医が従業員一人ひとりと接する機会は限られるでしょう。中小企業の産業医は、月に1回程度の訪問で、面談は必要な従業員のみ、というケースもあります。一方、産業保健師は企業の人事・労務担当や従業員と比較的近い距離で接することが多く、労働環境の相談、発生しやすい疾患への対策など、細かな部分までフォローすることが可能です。

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企業の保健師として働くメリット

産業保健師として働くことのメリットはいくつかあり、働きやすい環境や業務の身体的な負担の少なさなどが挙げられます。

土日休みの職場が多い

企業にもよりますが、一般的に土日休みの職場は多いもの。産業保健師の勤務体制は就業先に合わせるため、土日休みになることが多いでしょう。週末にプライベートの時間を確保したい方、規則的な休日を望む方にとって大きなメリットといえます。

身体的負担が少ない

産業保健師の業務はデスクワークがメインのため、身体的な負担は多くありません。応急処置といった緊急的な対応もありますが、病院のように生死に関わる場面が多いことはなく、ゆとりを持って業務にあたれます。また、産業保健師は基本的に就業先の業務時間に合わせて働くため、夜勤帯の勤務はほぼなく、残業も多くありません。自身の生活リズムや体調を維持しやすい環境といえるでしょう。

企業によっては高い収入を望める

総務省の調査結果によると、公務員である行政保健師の平均月収は約32万円です。産業保健師の場合、月収は就業先によって差がありますが、規模が大きい職場であれば高収入を期待できるでしょう。産業保健師を雇用している事業所は大企業が多く、各種手当や賞与などの待遇面が手厚いケースが考えられます。

参照元:
総務省「平成30年地方公務員給与実態調査結果の状況

産業保健師の転職事情

産業保健師の仕事は、労働者の身体的・精神的な健康を守る重要な役割を持っていますが、企業への配置が義務付けられていないため、各自治体で働く行政保健師と比較すると求人数は多くないのが現状です。また、企業の採用基準は「企業勤務の経験者」「種類に関わらず保健師の経験者」「未経験でも可能」など、多様なケースがあるでしょう。退職者などが出て即戦力を求める企業であれば、企業勤務経験のある保健師の方が採用されやすいと考えられます。産業保健師として働きたいと考えている場合、先に行政保健師や病院保健師で経験を積む方法もあることを知っておきましょう。

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