
患者さんにより良い医療を提供しつつ、医療従事者にとっても働きやすい環境を整えようとすると、場合によってはさまざまな課題が見つかることもあるでしょう。
そこで本記事では、看護師のスキルアップを通して医療現場を支える企業、施設健診における業務効率化が図れるシステムを開発した企業、院内感染防止に有用なシステムを手掛ける企業を紹介します。
今よりもさらに知識レベルを上げたい看護師さん、健診業務や感染対策の面で課題を感じている方は最後まで目を通して参考にしてみてください。
2006年に起業した株式会社ひとりガウンを前身とし、看護師が改めて学習できる場を提供している株式会社ラプタープロジェクト。代表取締役の青柳 智和氏は自身も看護師として活躍しており、看護業界の課題解決を通して医療現場の適正化に貢献するべく、看護師特定行為とITに焦点を当てて常に挑戦を続けています。

まず挙げられる「ナーシングアカデミー(OSNA)」はSNSを利用した無料のオンラインサロンで、全ての看護師さんを対象にさまざまなコンテンツを用意しています。
たとえば、毎月第2土曜日にはZoomを通し、疾患の概念や検査、治療などの知識を更新するためのセミナー「院内急変を起こす疾患アップデート」を実施。後日You Tubeでアーカイブ配信されるので、当日参加したくても都合がつかない場合でも安心です。
また、看護師特定行為に関してケーススタディをメインとし、情報交換も行える「看護師特定行為研究会」を年2回開催しています。
自由にコミュニティを作り、質問やコミュニケーションそのものを楽しめる「休憩室」もあるなど、全国の看護師さんたちと交流できる機会が多いのが魅力でしょう。

そして、もう1つのオンラインサロンである「出直し看護塾」は、より深く学習したいという看護師さんに向けて提供している有料コミュニティ。2006年以降の開催数は1,000回を超え、一歩踏み込んだ内容が反響を呼んでいます。
こちらでもZoomを用いたセミナーを毎月第2・第4日曜日、セミナー後の翌週水曜日には補習を行っており、ステップを踏んでしっかりと知識を身につけていくことが可能です。
セミナーではアクティブラーニングが取り入れられていたり、ケーススタディで知識の定着度を確認できたりするのがポイントと言えます。
そのほか、自身の経験や発信力に合ったコミュニティへの参加や、ほかの看護師さんたちに自身の学びをアウトプットできる場もあり、着実なスキルアップが図れるでしょう。
それだけでなく、同サービスを利用することで看護師としての視野を広げることもできるかもしれません。
「情報とネットワークを医療に役立てる。」という企業理念のもと、超高齢社会により重要となってくる医療およびヘルスケアを支えるため、医療系ソフトウェアの開発を行うインフィニティメディカルソフト株式会社。主力製品となる「Mityシリーズ」は、2002年の設立以降、約120施設に導入された実績を持ちます。
近年の日本では、予防医学の観点から健診を受診する人が年々増加傾向にあります。
しかし、それに伴って健診施設で働く医療従事者の業務が増えたり、スムーズな運営が困難になることで待機時間が長くなり受診者さんが不満を感じたりしてしまう可能性もあるでしょう。
そうした課題をトータル的に解消してくれるのが、同社が手掛ける「Mity MCR ピットくん」です。

同システムでは、身長・体重や採血、内科診療、レントゲンといった各検査項目ごとに導入することにより、検査データを収集できます。
また、検査機器を通して数値情報の自動取得に対応しているのも特長です。
そのうえ、検査項目によっては前回の検査データとの比較、患者属性のプリセットと検体ラベルのバーコード認証による検査データの入力ミス防止、受診者さんの情報の取り間違い防止などにも寄与してくれます。
検査データの収集を正確に行ってくれる同システムは、これまで医療従事者にかかっていた業務負担の削減を図れる存在と言えるでしょう。
そして、誘導支援機能がついているのも注目ポイントの一つで、同システムの誘導画面を表示すると各検査項目の待機人数や待機時間を把握できます。
直接待機人数を確認して空いている場所へ誘導するとなると、人の目では判断が難しいところもありどうしても確実性が低くなってしまいますが、数値として見える化することで効率良く受診者さんを誘導することが可能です。

医療従事者の方が心身にゆとりを持ち、さらに受診者さんの満足度を高めるには、適切な運用や誘導が大切となってきます。
そこで同システムをはじめとする同社の健診ソリューションが、現場環境の改善を手助けしてくれるかもしれません。
情報機器部門・ヘルスケア部門・計測機器部門の3つの部門を設置しているコニカミノルタジャパン株式会社は、「新しい価値の創造」という経営理念を掲げ、多角的に社会の課題解決に寄与し続けている企業です。それぞれの部門において、画期的な技術力で時代のニーズに合った製品やサービスを生み出しています。

近年登場した新型コロナウイルスにより、医療従事者はこれまで以上に院内感染を防止しつつ、業務に取り組むことが求められている状況と言えます。
万が一、院内感染で医療従事者が新型コロナウイルスに罹患してしまうと、医療従事者から他方へより広がったり、現場の人手が足りなくなったりしかねません。
そこで医療現場の発展を後押ししてきた同社のヘルスケア部門は、無線機を内蔵したベッドサイドモニタを用い、患者さんのベッドサイドからナースステーションにあるステーションサーバへ生体情報を送信できる「生体情報モニタリングシステムVS1」を開発しました。
同システムは精密なゾーニングが期待できるのが特長で、ナースステーションからモニタリング用・管理用ディスプレイによる遠隔モニタリングを行い、感染する可能性のある病室への移動人数を最小限に抑えられます。
また、通信のためのアンテナ工事が不要で、患者数の増減や病室変更時にも即座に対応することが可能です。
表示されるバイタルデータはSpO2・脈拍数で、現在の容態から24時間トレンドグラフまで、それぞれベッドサイドで確認できます。
測定にはパルスオキシメータモジュール、もしくはHRジョイント(※テルモ株式会社の登録商標)対応の医療機器を使用。ベッドサイドモニタに測定値が反映され、その場から正確なバイタルデータを送信します。
設定値を超えると音とマークでアラームを発報し、アラーム情報がステーションサーバへ送信されるため素早い急変対応を実現でき、かつコホーティングにも役立つでしょう。

管理ソフトウェアを用いれば、ナースステーションに届いたバイタルデータをもとに経過記録表が自動作成されるので、看護師さんの入力作業や情報伝達にかかる業務負担の軽減も図れます。
なお、同社では同システムのレンタルプランを用意。医療現場に急な変化があった際には即時解約に対応し、初期投資や固定資産化の心配もなく、経費を最小限に抑えられます。
さらに、プローブは水洗いで清潔を保てるリユースタイプ、都度使い捨てられるディスポタイプの2タイプあり、医療現場に合うものを選べるのも利点でしょう。
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