看護師ニュース・特集
2023.2.7
本記事では、患者の皮膚への負担と機能面を考慮したドレッシング材を手掛ける企業と、菌を取り除き安全に医療サービスを提供するための製品づくりを行う企業を紹介します。
剥がれにくいドレッシング材を探している方や、感染症対策のための手立てを考えている医療従事者の方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。
1918年の創業以来、1世紀以上もの間、粘着技術を活かした製品を多数手掛け、人々の暮らしを支えてきたニチバン株式会社。おなじみのセロテープ®をはじめ、文具・事務用品や救急絆創膏ケアリーヴなどのヘルスケア用品まで、約2万点もの製品を世に送り出してきました。「ぴったり技術で明日を作る」という企業メッセージのもと、「やさしさ」に寄り添った製品づくりを信念とし、確かな技術力と、揺るぎない想いを製品というカタチにして届けています。
医療現場でよく使われるドレッシング材には、創傷を保護し 、治癒に適した環境を整える役割が求められます。素材としては、フィルムや不織布、ハイドロコロイドなどのさまざまな種類があり、患者や創傷の状態に応じて適切なドレッシング材を選択することが必要不可欠です。
そうした中で、同社は業界初となるウレタンジェル粘着剤を採用したフィルムドレッシング材「カテリープラス™」を開発しました。
ウレタンジェル粘着剤は、高い透湿性があるので水分の貯留がおきにくく、貼付中のムレを抑えて、皮膚の浸軟を防ぎます。
同社従来品のアクリル系粘着剤に比べ、ウレタンジェル粘着剤の方が約7倍の高い透湿性があります。
「カテリープラス™」は、全面にコーティングされたウレタンジェル粘着剤が皮膚の凹凸にしっかりと密着し、剥がれにくいのもポイントです。長時間の使用でも、安定した固定力が期待できます。
また、剥がす際の角質のダメージが少なく、安定した固定力と皮膚にやさしい貼り心地の両方を実現させています。
防水性やバクテリアバリア性もあり、水や細菌が外部から侵入してくるのを防ぎます。サイズ展開は幅広く、新生児から大人までカテーテル固定や傷口の保護などのさまざまな用途に対応可能です。
同製品は、医療従事者と患者の両者にとって有益なドレッシング材といえます。今後の医療現場への導入に期待が高まるところです。
蒸気・ガス滅菌器や超音波洗浄器などの医療機器の製造と販売および修理を担っている、株式会社 タマノ。医療機器メーカーとして、創業した1927年から医療業界の発展に寄与してきました。日々、医療従事者が業務に専念できるような環境を整えるべく、医療現場のニーズに沿ったサービス提供を行っている企業です。
医療現場における器材の滅菌方法として、高温・高圧・湿度に耐えられる器材の場合は、まず第一に高圧蒸気滅菌という方法を選択することが多い傾向にあります。
温度や時間、飽和蒸気の管理さえ徹底すれば、高圧蒸気滅菌は低コストで確実かつ安全に微生物を滅菌するのに有効だと考えられているからです。
同社が提供する、全自動高圧蒸気滅菌器「パールクレーブ TC-240GS」には、非常に優れた機能が備わっています。
たとえば、収納できる容量は大きいながらも、本体のサイズはコンパクトな造りとなっており、設置場所に困りません。稼働時の運転音は比較的静かで、ストレスを感じずに使用できます。
また、連続して運転させることも可能です。冷却時間が不要なため、滅菌し乾燥してすぐに、次の滅菌をスタートさせることができます。合わせて予約機能も備わっており、こうした稼働率を上げることで、医療従事者の作業時間を短縮する手立てとなるのではないでしょうか。
本体には液晶モニターに加え、イラストキーが搭載されており、初めて使用する場合も視覚的に分かりやすく簡単に操作することができます。
そして、扉の開閉が2重ロックで厳重に制御されているのも注目すべきポイントです。2段階の動作を行うことでロックが解除される仕組みで、安全面にもしっかり配慮がなされているため、安心して使用できます。
同製品は、安心安全に医療を提供するために欠かせない機器であると同時に、業務のパフォーマンスの向上にも期待できるのではないでしょうか。