医療現場における交流・共有の最適化と、課題解決に取り組む企業

2023.4.6

本記事では、よりリアルなリモート面会を実現する企業と、患者のプライバシーに配慮した導尿バッグ用カバーを手掛ける企業、パワーポイントファイルを動画に高速変換するサービスを提供している企業をご紹介します。

遠隔でありながらも現実味のある交流をしたい方や、導尿バッグを目立たせない製品に関心のある方、文字での説明に不便さを感じている医療従事者の方は、ぜひ本文をくまなくチェックしてみてください。

iPresence合同会社

神戸に本社を置き、ソリューション開発やウェブ開発、ロボット開発などリモートプレゼンスソリューション関連のさまざまな事業を展開している、iPresence合同会社。企業や教育機関、医療・介護現場、建築現場など多様な領域における、遠隔でのコミュニケーションを円滑にするためのサービスを提供しています。
先端技術機器やロボット機器、ソフトウェア関連のサービスを通して、人と人が繋がりやすい新しいコミュニケーションの形を提案し、多角的なアプローチにより、ロボットメーカーとして社会全体が活性化する仕組みづくりに寄与している企業です。

▲画像提供:iPresence合同会社

テレロボオンライン面会「Kubi(クビー)」

医療現場では、患者の病状や治療方針によって患者が家族と面会することを禁止・制限する場合があります。
しかし、そうした大切な方との面会は、患者が病気を乗り越えるためのバイタリティとなることが多く、たとえばICU患者のような重症患者は、家族と面会できないことで一人で不安を抱えながら治療を受けなければなりません。
結果的に、集中治療後症候群(PICS)を引き起こすこともあり、治療の長期化を考えると、患者の精神を安定させる面会は患者と家族ともに大きな意味を持っていると言えるでしょう。

そうした、面会が難しい状況や遠隔によるコミュニケーションの在り方と向き合い、課題解決するために同社が提案しているのが、テレロボオンライン面会「Kubi(クビー)」です。
テレプレゼンスアバターロボット(テレロボ)のKubiとタブレット端末を繋ぎ、専用のアプリを使用することで、非対面・非接触で遠く離れている方といつどこからでもオンラインで面会できる仕組みとなっています。

特筆すべきは、離れた場所に設置したテレロボ本体を、手元のタブレットの画面を操作し、自分の意思で左右に300度回転したり、上下に90度動かしたりできるなど、自由自在に動かせる画期的な機能が搭載されていること。
自分の首さながらに動かし遠方の様子を見ることができるため、遠く離れていながらも、まるでその場にいるかのような感覚で臨場感あるコミュニケーションを取れるのが魅力です。

▲画像提供:iPresence合同会社

実際に、タブレットの画面上で行う操作も簡単で、見たい箇所へ指を動かすだけと、誰もが不安なく使えるのも喜ばれている理由かもしれません。

患者の不安を払拭し、心身に不調を来すのを極力避けるためにも、同社の製品を使ったオンライン面会の体制づくりを検討してみる価値がありそうです。

詳細情報

株式会社総合サービス

災害対策用品事業や医療・介護用品事業、環境アウトドア用品事業などを展開し、各領域の衛生設備と機器を手掛けている、株式会社総合サービス。同社の代名詞とも言うべき製品として、「サニタクリーン・シリーズ」が広く知られています。
携帯トイレや水害対策用品、衛生資材など、全国各地の自治体と企業での導入実績が豊富にありながら、なおも柔軟な対応力と前向きな姿勢でニーズに沿ったサービス提供に取り組んでいる企業です。

「導尿バッグ用カバーⅡ」

導尿バッグの使用が必要な患者にとって、それがベッドサイドに下がっていたり、持ち歩いたりするのを他人から見られることは、もしかすると看護師が想像する以上に恥ずかしいと感じているかもしれません。
看護師は業務として慣れてしまい、中身が見える導尿バッグに対してすでに違和感がなく、当たり前の景色になっていたとしても、当事者である患者には精神的に負担がかかっていることも考えられます。

▲画像提供:株式会社総合サービス

そうした、患者が抱えがちな導尿バッグの中身を他人に見られることへの羞恥心や嫌悪感を和らげるために、同社は「導尿バッグ用カバーⅡ」を手掛けました。
同製品には、生地に高い抗菌・消臭効果が期待できるクラボウの電子線グラフト重合加工素材「イブリック®」が採用されています。
特殊生地によって黄色ブドウ球菌の増殖や、アンモニア臭の悪臭が軽減されるため、カバーで患者のプライバシーを保護できるだけでなく、気になる臭いの問題も同時に解決できます。

抗菌・消臭作用については、生地を100回洗濯しても効果が持続することが実証されており、長期的な使用でも使い始めのころと変わらない機能の持続で、安心感を持って使えるのではないでしょうか。
カバー本体の片面は、上部が2分割のマジックテープ仕様になっており、装着が簡単な上、底部のスナップボタンによって導尿バッグ内の尿量の確認を容易に行えます。

▲画像提供:株式会社総合サービス

また、上部左右に止め穴があり、カバーを吊り下げて使用することも可能です。工夫次第で、車いすへの装着や斜めがけバッグ風にもアレンジできます。
同製品は、看護師として患者の羞恥心にどう向き合い対応できるのかを考えるきっかけとなることでしょう。

株式会社Bloom Act

2018年にHR業界出身のメンバーによって設立して以来、ソフトウェアやプログラムの企画から開発、販売、運営までのトータル的なITソリューション事業を展開している、株式会社Bloom Act。企業における経営課題と向き合う上で、有限である「時間」に注目し、これまで培ってきたIT技術とノウハウを駆使して、生産性向上と個人の可能性を最大限に引き出すためのサービスを提供し、新しい働き方を提案しています。

資料動画化サービス「SPOKES」

医療従事者は、患者へ病気とその原因、今後の治療方針について十分に説明し、患者が納得した上で医療行為を行うことが必要不可欠です。
加えて、医療現場では検査や処置の流れと注意事項、入退院の手続き方法などの説明を行うシーンも多々あります。
その場合、医療従事者による口頭での説明に加え、紙の資料を患者へ渡すことが多いのではないでしょうか。

しかし、一般的な手続きや案内、よくある事例に基づいた説明に関しては、毎回同じ内容を繰り返し話していることが多く、時間のロスが生じているのと同時に、医療従事者へ負担がかかっているのが現状です。
また、紙の資料による画像や文字ばかりの説明は伝わりにくいこともあります。

こうした、繰り返して行う口頭での説明に必要な時間とコストを大幅に削減し、頭に入りにくい紙ベースの資料を伝わる動画へ即座に変換してくれるのが、同社の資料動画化サービス「SPOKES」です。
具体的には、パワーポイントで作成した資料を同サービスにアップロードするだけで、ナレーション付きの動画を短時間で簡単に作成できます。動画は、同社独自のテクノロジーにより自動で作成されるため、ITの専門知識は不要で、録音や撮影関連のコストと手間も一切かかりません。

▲画像提供:株式会社Bloom Act

通常の動画だと一度作ると編集することが難しい、映像やナレーションの部分も、それぞれパワーポイントのスライドや読み上げ文章を変更するだけで修正可能です。
日々変化している治療方針や医療費制度なども最新の情報を動画で伝えることが可能です。

同サービスで作成したナレーション付き動画を活用することにより、説明する側の伝え漏れや、内容のクオリティの高低差といった懸念点を払拭し、一定の質で伝わりやすい説明が実現します。

クリニックであれば、待合室のモニターにてその医療機関ならではの情報や診療情報を効率的に伝えられ、手続きも動画で分かりやすく説明するのに役立つでしょう。患者からの問い合わせの頻度を減らす効果も見込めます。

▲画像提供:株式会社Bloom Act

そして、説明の質を担保できることに加え、人的リソースの有効活用の観点でも、同サービスで作成したナレーション付き動画は、教育現場や院内研修といったシーンでも有効に活用できそうです。

同サービスを活用し、医療従事者の業務負担を軽減することで時間と心にゆとりが生まれ、ひいては医療の質の向上に繋がることが期待できます。

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