看護師ニュース・特集
2023.4.13
本記事では、医療従事者のことを考えた聴診器を開発した企業、セキュリティ対策の向上をサポートするために入退管理システムを手掛ける企業、親子に大切なベビーウェアリングを推進する法人を紹介します。
快適でスムーズに業務を進めたい看護師さん、育児指導に取り組む機会のある方はぜひ最後までご覧ください。
現場で活躍する医療従事者の声に寄り添ったものづくりを行い、質の高い医療の実現に寄与している株式会社フォーカルコーポレーション。同社が製造販売する聴診器や血圧計、駆血帯などの医療機器は、素材選びから超精密加工までとことん追求した高品質なもので、使用する側・される側の安心と安全を守り続けています。
呼吸音や心音を聴く聴診は、患者さんの身体に異常がないかを把握するうえで大切な医療行為のため、特に病棟や病室をラウンドする看護師さんは聴診器を持ち歩くことも多いのではないでしょうか。
しかし、日々持ち歩くとなると聴診器の重さが看護師さんの負担になるケースもあります。
そこで同社はその負担を減らし、快適に聴診が行えるように重量に焦点を当てたライトウェイト聴診器「focaltone expert light」を開発しました。
同製品の特長は、なんといっても重量約130gと軽いながらも、聴音効率を維持していることです。
チェストピースは膜面とベル面のどちらも使用できるダブルヘッドで、ベル面を摘まず2本指で挟める「フィンガーシェイプデザイン」を採用。それによって密着性が増し、クリアな音での聴診が行えます。
また、サスペンデッド・ダイアフラムのため、押し当てる力の加減で低周波と高周波を使い分けられるのもポイントでしょう。
膜面が成人用でベル面が小児用となっていますが、ベル面は付属のノンチルリングに付け替えて低周波用にすることも可能です。
看護師さんが聴診器を使用する環境に合わせてカスタマイズできるので、部署異動や転職した場合などに改めて聴診器を用意する必要がありません。
そのほか、長時間使用しても痛くなりにくい柔らかなシリコン素材のイヤーチップ、取り回しやすい77cmのロングチューブ、チューブを選ぶのが楽しくなる11色のカラー展開など、聴診器を使用する看護師さんへの思いがたくさん込められています。
「テクノロジーで健康を楽しむ。」というビジョンのもと、ヘルスケアやスポーツの分野にテクノロジーを取り入れることで人々の健康状態の可視化を実現する、MedVigilance株式会社。ウェアラブルデバイスやIoT機器といった製品を通して、多くの人がより楽しく充実した日々を過ごせるように尽力しています。
医療機関には医療従事者やそのほかのスタッフ、患者さんにその家族、お見舞いにくる人、各業者と不特定多数の人が出入りするため、見知らぬ人が歩いていてもそれほど気に止めないことがあるかもしれません。
しかし、その一方で医療現場では患者さんの個人情報が載ったカルテや薬品など、慎重に取り扱わなければならないものが多く存在します。
そこで不正な持ち出しや異物混入といった万が一の事態に備えて、見知らぬ人はもとより関係者であっても、いつ誰がどこに入退場したのかを管理するセキュリティ対策が求められるでしょう。
その際に有効な手段の一つとなるのが、同社が手掛ける顔認証入退管理システム「Face-in」。あらかじめスマホで登録した顔を、薬品保管庫やスタッフ専用の通用口、スタッフステーション、サーバー室などに設置した認証用端末で読み取り、入退管理を行います。
同システムに登録された顔については、画像ではなく一人ひとりの特徴をコードで保存するため、登録者の顔写真が流出する心配はありません。
また、使用するクラウドやネットワークの安全性も高く、安心して同システムを利用できるでしょう。
顔認証のメリットとして、不正入場およびなりすましの防止につながるほか、誰かが入場した後に起きた問題も解決に導きやすくなることが挙げられます。
さらに、ICカードの紛失やパスコードの失念などで入場できなくなる状況も回避することが可能です。
円滑で確かな入退管理を図るうえでも、顔認証を採用した同システムがその手立てとなってくれるかもしれません。
人に必要な基本的信頼感を育むため、そして親子の身体的負担の軽減のため、ベビーウェアリング(抱っこやおんぶ)を推進する特定非営利活動法人だっことおんぶの研究所。同法人の軸とも言える「ベビーウェアリングコンシェルジュ養成講座」をはじめ、学術的に抱っこやおんぶについて学ぶカンファレンスやだっことおんぶの講習会・講演会、乳幼児を抱える家庭向けの防災セミナーを開催しています。
同法人では、親子とも安全で負担の少ない、素手や道具を使った抱っこやおんぶを指導できる専門性の高い人材の育成に取り組むべく、「ベビーウェアリングコンシェルジュ養成講座」を実施しています。
8日間にわたって行われる講座をすべて受講したうえで、筆記と実技の試験に合格できればベビーウェアリングコンシェルジュの認定を受けることが可能です。
同講座のカリキュラムは、抱っこやおんぶの歴史や文化、抱っこ紐の素材といった座学から、素手や道具を駆使した実技までさまざまな角度で組まれているのが特長と言えます。
座学と実技を通して得られた知識や技術は、新しい家族を迎え、慣れない抱っこやおんぶに戸惑う親子それぞれにあったベビーウェアリングの選び方や方法の面から子育てを支援するという重要な要素となり得るでしょう。
また、認定後には知識を磨いたり、スキルアップを図ったりできるフォローアップの場が設けられているのも魅力です。
ベビーウェアリングコンシェルジュの認定を受けたものの、常に新しい子育ての常識が生まれる中で対応していくためにはどのように勉強を進めていけば良いのか悩みがちな方でも、しっかりとサポートしてくれるので安心して活躍を目指せます。
産婦人科に従事している助産師さんや看護師さんは、ママさんやパパさんが安心して無理なく赤ちゃんを抱っこやおんぶできるように、育児指導をすることもあるでしょう。
そのようなときに同講座を受講したり、認定後はフォローアップの場に参加したりして知識と技術を深めておくと、自信を持って育児指導にあたることができるかもしれません。