
本記事では、瞳孔計測により自律神経の状態を可視化する機器を手掛ける企業、「姿勢ケア育児®」の普及と指導者の育成に取り組む法人、多角的な演奏活動を通じて伝統邦楽の魅力を広める団体をご紹介します。
客観的なアセスメントに関心がある看護師さんや、乳幼児期からの発達や姿勢ケアに興味がある方、レクリエーションなどで患者さんのQOL向上を図りたい方は、ぜひ隅々にまで目を通してみてくださいね。
脳神経外科医の知見に基づき、「未病医療」の確立を目指している株式会社Mecara。「人が”今”を生きられるようにする」をミッションに掲げ、瞳孔計測機器「Mecara」をはじめとする医療・IoT機器の開発に取り組んでいる企業です。
発症前からの介入による「攻めの医療」で病気を未然に防ぎ、人々の健康とQOL向上、ひいては持続可能な社会づくりに貢献しています。

患者さんが抱える疲労感やストレス、言葉にしにくい状態の客観的な把握は、看護や健康管理における一つの課題と言えるのではないでしょうか。
そうした主観的な訴えに対し、観察や問診だけに頼らない新たなアセスメントを可能にするのが、同社が手掛ける瞳孔計測機器「Mecara」です。
同製品は、高度なセンシングAIとLLMを掛け合わせた技術により、約7秒の計測で瞳孔反応から自律神経のバランスを可視化する医療機器。交感神経と副交感神経の活性度をはじめ、目に見えにくい心身のコンディションを迅速に数値化・グラフ化します。
また、保険診療に対応している点もポイントです。

計測データは、用途に合わせて2種類のレポートで確認できます。
「個人レポート」では「総合スコア」や「自律神経バランス」のほか、自律神経の働きを年齢に換算した「自律神経年齢スコア」を表示。不調リスクに応じた改善のアドバイスが提示されるだけでなく、過去7回分の結果を一度に比較できるため、時系列での変化や体調の推移も捉えやすいでしょう。
一方、「専門家レポート」ではビフォーアフターなど任意の2つの計測結果を左右に並べた詳細な分析が可能です。
「瞳孔波形グラフ」や自律神経の状態を現す「自律神経タイプ」、自律神経の状態を20段階で表示し、より自律神経の状態を細かく把握できます。また、指導ガイドは医師の監修のもと、自律神経の状態に基づいて表示され、糖尿病患者様、透析患者様向けの診察に役立てられています。
これまで感覚や印象に依存しがちだった心身のコンディションを、客観的なデータとして可視化できれば、潜在的な不調の早期発見や適切な医療介入につながるでしょう。
科学的根拠に基づく健康評価を臨床や健康管理に取り入れることは、看護業務におけるアセスメントの精度を高め、適切なケアの判断を支える一つの選択肢となるかもしれません。

胎児期からの発達に着目し、子どもの「生きる土台」を育む「姿勢ケア育児®」を推進する一般社団法人 胎児と赤ちゃん研究協会。呼吸や睡眠といった生命活動の基盤を整えるケアを提唱し、サポーター養成講座の開講や普及活動を展開する団体です。
乳幼児期からの適切な身体ケアで育児の悩みを解消へと導き、子どもたちが自律して健やかに育つ社会の実現を目指しています。
小児看護や産婦人科の現場では、赤ちゃんの向き癖や寝かしつけの難しさ、抱っこによる保護者の身体的負担などの相談を受ける機会もあるでしょう。
そこで母子の姿勢・発達への理解を深め、現場で根拠のある指導を行いたい場合には、同法人の「姿勢ケア育児®サポーター養成講座」に注目してみると良いかもしれません。
同講座は、妊娠・出産・育児期に適切な骨盤ケアを行い、正しくしなやかな体の動きを取り戻す理論と技術を修得するプログラムです。
姿勢調整による病気予防や動作の快適化、精神面の安定といった可能性に着目し、姿勢の大切さを伝える指導者の育成を図ります。
京都や東京での対面受講のほか、オンライン受講にも対応しており、仕事やプライベートとの両立を図りやすいでしょう。

講義は3ステップです。
講義1では、約5時間の録画講座で「まるまる育児」や骨盤ケアの基本構造を学び、発達や生理機能への影響に関する根拠を深めていきます。
続く講義2は7時間の対面および録画講座で、トコちゃんベルトの正確な装着手順や発達に応じたお世話の方法を身につけることが可能です。
そして、講義3では5時間のオンライン研修にて、保護者の心理を捉えたコミュニケーション技法やアドバイスの伝え方を学びます。
なお、3つの講義をすべて修了して認定試験に合格した後は、専用コミュニティでの情報共有や定期的なフォロー研修といった、継続的なサポートが得られるのも魅力でしょう。
さらに、専用の布を用いて自律神経の安定や体幹の調整を図る「おとなまきサポーター養成講座」など、多様なステップアッププログラムも開講しています。
姿勢と発達の相関関係を体系的に学んでおくと、臨床における観察力の向上や、保護者への説得力ある保健指導につながるかもしれません。

1979年の設立以来、地唄箏曲の奥深い魅力を発信し続ける地唄箏曲美緒野会。国内外の教室で箏や三味線、胡弓のお稽古を行うほか、体験教室や学校でのワークショップなどを通じて伝統邦楽の普及に尽力している団体です。
また、自主公演や海外演奏、福祉施設での訪問演奏にも精力的に取り組み、人々の日常へ優しく温かな音色を届けています。
医療現場で働く看護師さんの中には、患者さんのQOL向上を目指したレクリエーションや、コミュニケーション作りに苦慮している方もいるのではないでしょうか。
そうした医療現場に生の和楽器の音色を届けてくれるのが、同団体が提供する出張演奏サービスです。
同団体は各種式典や教育機関、イベント出演のほか、テレビ、映画への出演といった幅広い依頼に対応。過去にはヘアーショーのモデルを兼ねて三味線を演奏するなど、形式にとらわれない柔軟な実績を備えているのが特長です。

実際に都内の医療施設で行われた訪問演奏では、童謡やアニメソング、懐かしい名曲など誰もが耳にしたことのある楽曲を中心にプログラムが構成されました。
会場では利用者さんが手拍子を打ったり、一緒に歌ったりする姿が見られ、温かな雰囲気に包まれていたそうです。
日頃は自ら身体を動かすことが少ない利用者さんが、終演後に頭を持ち上げて手作りのプレゼントを渡す一幕もあり、その場にいたスタッフを驚かせていたと言います。
このように箏や三味線の澄んだ音色に合わせて身体を動かしたり、声を出したりする働きかけは、発語や意思疎通が難しい患者さんとのコミュニケーションを深め、自発的な行動を引き出すきっかけにつながるでしょう。
また、音楽がもたらす変化はレクリエーションにとどまらず、心身の機能維持を図る音楽療法に通じる効果も期待できるのが魅力です。
季節の行事やレクリエーションの一環としてこうした生演奏を取り入れる試みは、病棟においても患者さんの緊張をほぐし、より心豊かな療養時間を創出するひとつの選択肢となります。
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