
国内外に、難病や障がいを抱えていたり、衛生環境が劣悪なため生命の危機に脅かされていたりして、医療や保健の支援を必要とする人が多数います。経済的な支援は然り、精神的な支援もまた当事者にとっては必要な支えの1つです。
そこで、本記事では助け合いの精神のもとで積極的に支援活動をしているグループをご紹介します。

佐賀県在住の難病患者とその家族を支援している、認定NPO法人佐賀県難病支援ネットワーク。あらゆる関係機関と連携を図りつつ、難病患者の相談対応や交流会実施など、当事者と周囲の方々の心と心の繋がりを大切にしたサポートを行っています。
同法人では、難病患者が抱える病気や日常生活、制度、就労といったさまざまな不安を少しでも解消するため、関係機関と連携して相談に対応しています。
その中の1つである就労関係の相談については、難病相談支援センターに在籍する就労支援員が複数名で対応するほか、キャリアコンサルタントへの相談も可能です。難病患者ならではの悩みや過去の就労事例を踏まえた上で、一人ひとりへの最適な働き方と就労先を一緒に考えサポートしています。
また、講演会や研究会、交流会の開催に加え、難病患者とその家族で構成するサークル活動、難病を広く認知してもらうための普及啓発活動を行っています。当事者だけでなく地域や社会を巻き込んで広く活動することによって、様々な人への理解を求めています。

同法人では、難病患者同士の心の架け橋となるべく、同じ病気を患う方とその家族を対象に、オンライン交流会を実施しています。交流会では、お互いに病気の悩みを打ち明けたり、生活する上での情報を共有し合ったり、当事者同士だからこそ分かりあえる話をできるのが魅力です。そこで得た共感が、難病患者の心の支えとなります。
また、難病患者の家族や医療従事者などを対象に、さまざまな勉強会が実施されています。
たとえば、過去の勉強会では医療現場や在宅看護における、難病患者とのベッドサイドでのコミュニケーション演習と文字盤作成といった内容で進行されました。
難病患者と接する機会がある看護師は、このような勉強会へ積極的に参加することで、病気や患者の心情についてより理解を深められるでしょう。
障がい者の権利を推進するべく設立された、日本障害フォーラム(英文名称Japan Disability Forum、略称JDF)。各障がい者団体が一致団結して、抱える課題の解決に向けて議論・提言し、全ての障がいを持つ人が差別のない生きやすい社会になるようにさまざまな形でアプローチしています。

同組織では、障がい者の現状を伝えると同時に、法制度の整備に取り組むべく障がい者が抱える重要課題を社会へ投げかけ、広く認識してもらうためのイベント活動を行っています。
具体的には、イエローリボン運動や啓発冊子の発行、各種フォーラム開催、国レベルでの要望書送付などを行い、障がい者の権利を主張。障がいの有無に関わらず平等に社会参加できるよう、サポートしています。
2019年には台風15号、19号を含む豪雨災害で被災した地域障害者団体や支援事業所の活動の支援を行いました。事務所の建物の修繕や室内備品の整備など精力的に活動しました。

同組織では、障害者権利条約に基づき、障がい者の社会参加を推進するための『イエローリボン』運動を実施しています。イエローリボンは、障がいを持っている方の尊厳を守り、それと同時に社会生活での権利を保障するという証です。
障がい者支援の証であるイエローリボンをモチーフとしたグッズは、「イエローリボン・バッジ」「イエローリストバンド」「イエローリボン型リフレクターキーチェーン」「イエローリボン型マグネットステッカー」の4種類が販売されています。特にイエローリストバンドについては、ある言葉を綴り社会へメッセージが発信されており、深く考えさせられるものがあります。
これらのグッズを身につけることで、障がい者の権利と保障の取り組みへの参加を意味し、大きく理解と支援の輪を広げていくことができるでしょう。同組織では、一人でも多くの障がいを持つ方が快適に過ごす社会が訪れるようにイエローリボンの普及活動に力を入れています。
保健・医療分野で自立を目指すアジアの途上国の人々へ、健康や医療環境の改善に向けて継続的な教育支援を行っている、特定非営利活動法人(認定NPO法人)ピープルズ・ホープ・ジャパン。誰もが健康で希望を持って生きる権限があることを掲げ、現地のニーズに沿った支援テーマを設け自立化へ向けて活動しています。
同法人は海外において、カンボジアやミャンマー、タイ、インドネシアといったアジア各国で活動した活動実績があります。
過去には、障がい児や慢性疾患児の支援を行ったり、HIVやAIDSの予防教育を行ったりしました。現地の医療環境や必要な処置、不足している保健知識などを考慮した上で、真に必要とされている活動に焦点をあて、教育支援に取り組んできました。

また、国内での活動は主に災害支援を実施しています。東日本大震災の際には、被災病院の復興支援を実施。その後被災地のメンタルヘルス改善に向けた心療カウンセリング支援を進めることで、被災者の心の叫びをしっかり受け止め、気持ちに寄り添ったケアにあたっています。
そのほか企業や団体、個人へさまざまな形での寄付を募るなど、アジア各国の保健医療の課題解決へ向けた取り組みも行っています。

同法人が注力しているのが、医療水準が低いアジア各国における母子保健改善事業です。活動拠点の1つであるカンボジアでは、1970年代の長期的な内戦とポルポト政権により、医療制度は崩壊状態に陥り、いまだに農村地では医療従事者の不足や偏在、保健サービスの質の低さが問題となっています。そして活動地では予防可能な感染症で命を落としてしまう子どもも少なくありません。
そこで、同法人は現地で、住民に最も身近な公的な医療施設のサービスや運営の改善に向けて保健人材の定期研修や会議をすすめながら、医療と地域のつなぎ役となる保健ボランティアを巻き込んで地域住民へ子どものケアに関する基礎的な知識を提供する場を作っています。
このような支援団体の活動を知ることで、今の自分にできることは何なのかを今一度振り返り、自身の看護観を再認識するきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
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