高度医療で求められる看護のスペシャリスト!専門看護師を目指すには?

2022.10.11

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看護師のキャリアアップといえば、やはり専門看護師や認定看護師が一番に思い浮かびます。

それぞれ日本看護協会の条件を満たし、審査や試験に合格した者だけが認められる資格。

そのため、ハードルは低くありません。そもそも専門看護師を目指すうえで大前提となるのが、「なぜ認定看護師ではなく専門看護師の道を選ぶのか?」ということ。

専門看護師として働きたい?

専門看護師としての働き方にはさまざまなケースがあります。
職場により病棟専属で勤務する専門看護師もいますが、外来と病棟どちらも兼任し、患者や患者の家族と深くコミュニケーションをとりながらケアする一方、看護師や医師に対して講習や指導を行う役割を担う専門看護師もいます。
また、看護部直属に位置し全病棟を把握しながら働いている専門看護師もいます。
さらに、病院だけではなく大学教員を兼任している専門看護師もいるなど、職場や状況によって多様な働き方をしています。

臨床では、専門看護師としての知識を活かし、看護の視点から医師にアドバイスしたり、治療方針に関わったりするケースもあります。

カンファレンスでは積極的な意見を求められる場面が多々あり、看護師全体の教育や学会への参加なども行なっています。

これに対し認定看護師は、現場のエキスパート。専門看護師のように看護をトータル的に管理するというより、特定の分野で高度なケアを実践するのが役割となっています。

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なぜ専門看護師になる?

日本看護協会の方針によると、「専門看護師(CNS)は専門分野の知識及び技術を深め、保健医療や福祉の発展に貢献し、“看護学の向上”をはかる」ことを目的としています。

そして認定看護師(CN)は、「特定の認定分野において高度な看護技術と知識を用いて、現場における“看護の質を向上”させる」ことが目的。

そうした役割の違いから、専門看護師は“看護のスペシャリスト”と呼ばれ、認定看護師は“現場のエキスパート”と呼ばれているわけです。

つまり専門看護師には、看護に関する幅広い範囲での専門知識と管理能力が必要となり、認定看護師は特定の分野に関する知識と技術、現場での実践が必要とされます。

この2つは大きな違いですから、専門看護師を目指すにあたり必ず考えなければならない重要なポイントですね。

<専門看護師> 11分野
全国に1,678人(2016年1月時点)
患者・家族に起きている問題を総合的に捉え、判断力と広い視野をもって専門性を発揮しながら6つの役割を果たし、施設全体や地域における看護の質を向上させる役割。
参考:専門看護師とは?(日本看護協会リーフレット)

<認定看護師> 21分野
全国に15,817人(2016年1月時点)
患者・家族によりよい看護を提供できるよう、特定の分野ごとに専門性を発揮しながら3つの役割を果たして、看護の質を向上させる役割。
参考:認定看護師とは?(日本看護協会リーフレット)

出典:日本看護協会

専門看護師を目指すには?

■Step1 専門看護師になるための条件

・看護師免許を取得していること

・実務経験が通算5年以上であること。

・その期間中に取得したい専門看護の分野での実務経験が通算3年以上あること

■Step2 カリキュラムをクリアする

まずは看護系大学院で2年の修士課程を修了していることが条件となります。

そのあと看護系大学の修士課程(CNSコース)での単位を26単位または38単位を取得する必要があります。

少なくとも2年、長期履修の場合は3年ほど必要になるため、この期間は夜勤専従や病院でアルバイトしながら大学院卒業や単位取得を目指す看護師が多いようです。

参考:教育機関・課程一覧(日本看護協会リーフレット)

■Step3 日本看護協会の認定審査を受ける

分野別の教育機関で教育課程を修了したら、書類審査までに課題レポートを提出しなければなりません。このレポートは修了後のことを課題として書く必要があり、主体的に関わりながらまとめていく必要があります。

最後は日本看護協会の認定審査となります。審査の方法は論述式の筆記試験。合格したら、認定料を入金して資格を取得すれば完了となります。

また、専門看護師の資格を更新する際は、5年ごとに認定審査を受ける必要があります。これは知識や技術を維持できているかを確かめるためのものです。

費用の問題を解決しておく

専門看護師を目指す上で、最終的な問題が費用についてですが、年間100万円前後の学費が必要と言われています。

地域によって入学金や授業料の上下は異なりますが、安く見積もっても資格取得までに250万円前後かかり、さらに在学中は常勤で働くのが難しい環境となりますので、プラスして生活費のことも考えておく必要があります。

本気で資格を取得したいなら、助成金や奨学金などの支援制度を活用するのも一つの手段。いろんな情報をリサーチして、現実的な方法を検討することも重要です。

終わりに

今後、ますます高齢化社会に向けて需要の高さが予測される専門看護師。キャリアアップの参考に、ぜひ役立ててみてはいかがでしょうか。

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