仕事
2017.4.16
いよいよ間近に迫ってきた2020年の東京オリンピック。世界的な大イベントに楽しみがつのる一方、少し心配な点もあります。
それは、日本の蒸し暑い真夏の時期に開催されるということです。
海外の国には気温の高いところもありますが、日本の夏は高温多湿。湿度の高さによる不快指数には慣れていない人も多いのです。
そこで心配なのが、海外から来た選手や観戦する人の熱中症です。もちろん日本在住の人にもその危険性はあります。
東京消防庁管内の2011年から2015年の5年間で、6月から9月の間に合計20,593人の人が熱中症(疑いを含む)で救急搬送されています。
1年毎の人数だと、平均4,000人くらいになります。
また、その中でも7月と8月は特に熱中症になる人数が多いのです。
そして、東京オリンピックは7月24日に開会式があり、さまざまな競技を続けて8月9日に閉会式となります。
2015年では7月31日から8月7日まで8日連続で猛暑日を記録しており、よりによって一番暑くて熱中症になりやすい時期に、激しい運動や陸上競技、マラソンなどが行われるのは本当に心配ですね。
※データ引用元東京消防庁HP:http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201505/heat.html
政府も東京オリンピックでの熱中症対策に策を講じています。
「外国人来訪者に対する熱中症予防啓発に係る提言書」を出して、海外に向けた予防啓発や情報発信を行ったり、マラソンコースのアスファルトに熱を抑える舗装をしたり、扇子やうちわを配布するなどの計画を練っています。
しかし、日本に在住していて、充分気をつけていても熱中症になることもあるので、競技に集中していたり、観戦に熱中していたりすると、暑さを忘れて無理してしまうことが予想されます。
それに、選手にとっては真剣勝負なので、暑いなどとは言っていられませんよね・・・。
いろいろな予防策を打っても、東京オリンピックによる熱中症の患者さんが増えるのは避けられないと思います。
東京オリンピックでは、指定されたオリンピック病院や協力病院が主に受け入れ先となりますが、大勢の観客に熱中症の危険性があるので、病院以外にも緊急の救護班の依頼や、開催場所から離れたところでも救援の依頼があるかもしれません。
いずれにしても、一時的に東京近辺の人口が爆発的に増えるので、会場の近辺でなくてもオリンピックの影響を感じることが多くなることでしょう。
また、オリンピックのために医療従事者が集中して東京に集められた場合、ほかの医療機関が人手不足になる可能性もあります。
そういった一見関係のなさそうな現場でも、医療を必要としている人はいるのですから、そこでナースとして活躍することも東京オリンピックに貢献していると言えますね。
東京オリンピックの期間中は、日本全国が開催国として注目されています。
しかし、オリンピックは会場や開催地だけで出来上がっているのではなく、国や世界中の協力がなくては成し遂げられない、地球規模の大イベントです。
ナースは知識と技術を持つ職業。だからこそ、もし職場以外の場所で具合の悪そうな方に遭遇したら自分はどういった対応をしていくのか、周囲の同僚などと話し合っておけるといいかもしれませんね。
「レバウェル看護」を使うと、より詳しく話を聞くことができます。どんな転職先があるのか等も事前に知ることができます。
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