大卒と専門卒の看護師に、どのような違いがあるのか分からない人もいるでしょう。大卒と専門卒の一番大きな違いは、給与面です。
このコラムでは、大卒と専門卒の給与を都道府県別や病床規模別などに分けて紹介。また、専門卒看護師が大卒の資格を取るための方法についてもまとめています。ぜひ参考にして、今後のキャリアビジョンに役立てましょう。
大卒看護師は、大学院へ進学ができたり給与が高かったりなど複数のメリットがあります。ここでは、大卒看護師の特徴を詳しく紹介するので参考にしてください。
大学を卒業すると、大学院への進学が可能です。
専門看護師を目指す場合、大学院の修士課程(看護学)の修了と、実務研修通算5年以上、うち3年間以上は専門看護分野の実務研修を行っていることが受験資格を得る条件になります。そのため、専門看護師を目指す人は大学院への進学が必須です。また、専門看護師を目指していなくても、大学院卒を条件としている企業もあるため、大学院への進学は自分の可能性を広げられるでしょう。
大卒と専門卒の看護師に、業務の差はほとんどありません。しかし、大卒の人の方が、就職に有利な場合があります。たとえば、海外で看護師として働きたい場合、大卒を条件としている国が多いため、専門卒の人よりも早く行動に移しやすいでしょう。また、大学で看護師と助産師のカリキュラムを修了すると、看護師国家試験と助産師国家試験のダブル受験が可能です。保健師も、看護師と保健師のカリキュラムを終了すると、ダブル受験ができます。助産師資格、保健師資格はそれぞれ看護師資格を取得していることが必須です。卒業後すぐに助産師もしくは保健師として働きたい人は、大学へ進学し指定のカリキュラムを選択すると良いでしょう。
大卒看護師は、専門卒の人と比べ給与が高い傾向にあります。日本看護協会の「2020年病院看護実態調査」によると、専門卒の初任給は平均26万2277円で、大卒の初任給は平均27万292円です。初任給だけで比べると、約8000円の差があります。月で計算すると差額が少ないように感じますが、年間で計算すると約9万円ほど差が生まれるのです。また、同じ病院で長く働き続けると昇給が期待できるため、さらに給与が上がると考えて良いでしょう。
参照元
日本看護協会
2020年 病院看護実態調査
専門卒看護師は、臨床能力が高く現場に慣れやすい傾向があるようです。ここでは、専門卒看護師の特徴について解説します。
専門学校は3年制のところが多いため、4年制の大学と比べ早く卒業できます。その分、大卒看護師よりも先に社会に出て働き、貯金をすることが可能です。専門学校は、大学に通うよりも費用が抑えられるうえに貯金もできる点がメリットでしょう。
専門学校の授業は、看護現場での実践を重視した内容が多くあります。そのため、大卒看護師よりも臨床能力が高いといわれ、即戦力になりやすいです。どれだけ看護の専門知識を学んでも、実践能力が低いと看護師として認められるのに時間がかかります。専門学校で行う実習は、看護の現場に出たときに必ず役立つでしょう。
看護師は毎日ハードなスケジュールのなか業務を行うため、体力勝負といわれる職種です。しかし、専門卒看護師は学生時代に看護師として必要な知識の勉強や実習を短期間で行っていたため、過密なスケジュールを乗り越える耐性がついています。よって、看護現場の忙しさや緊迫した雰囲気にも比較的慣れやすいでしょう。
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看護師の初任給はいくら?専門卒や大卒で違いはある?
日本看護協会の「2020年病院看護実態調査」によると、大卒と専門卒の看護師の給与には多少の差があります。設置主体や病床規模別の平均の初任給について、具体的に紹介するので参考にしてください。
設置主体には、国立や公立のほかに社会保険関係団体や医療法人など複数存在します。国立・公立・医療法人の初任給は以下のとおりです。
・国立
大卒:271,487円
専門卒:260,247円
・公立
大卒:271,930円
専門卒:261,296円
・医療法人
大卒:268,958円
専門卒:262,169円
設置主体別に比べてみると、国立と公立は大卒と専門卒で、1万円ほどの差額が生じます。
病床規模が大きくなるほど、給与が高くなる傾向にあります。99床以下から500床以上の初任給は以下のとおりです。
・99床以下
大卒:266,576円
専門卒:258,436円
・100~199床
大卒:268,509円
専門卒:261,138円
・200~299床
大卒:270,084円
専門卒:262,644円
・300~399床
大卒:275,679円
専門卒:267,104円
・400~499床
大卒:272,159円
専門卒:263,794円
・500床以上
大卒:278,947円
専門卒:269,657円
病床規模により、給与の幅が1万円以上異なる場合があります。また、大卒と専門卒の給与の差額は、約7000~8000円程度です。
東京都や神奈川県は、比較的給与が高く設定されています。そのほかの都道府県の平均の初任給や、大卒と専門卒の差額は以下のとおりです。
・北海道
大卒:264,211円
専門卒:257,647円
・東京
大卒:291,903円
専門卒:285,277円
・神奈川
大卒:287,529円
専門卒:281,207円
・大阪
大卒:289,243円
専門卒:281,765円
・沖縄
大卒:258,057円
専門卒:251,122円
どの都道府県も、大卒と専門卒の給与の差額は1万円以内です。しかし、都道府県ごとの給与には大きな差が生じます。
参照元
日本看護協会
2020年 病院看護実態調査
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専門卒看護師が大卒を目指すには、大学への編入や通信制の大学で学習する方法などがあります。ここでは、具体的な手順や方法を紹介するので参考にしてください。
大学の3年次に編入し、そこから2年間通って卒業する方法が一般的です。編入する際は、編入先の大学が用意した試験を受けます。英語・専門科目・面接を行う学校が多いようです。
なお、大学へ編入をするにあたり最も重要な点は、なぜ編入をするのか明確な理由を考えることです。目的がはっきりしていないと、余分に学費がかかる事態になりかねません。まずは、自分がやりたいことは専門卒だと本当にできないのか、大学へ編入する必要があるのかを考え行動しましょう。
すでに看護師として働いている方が大卒を目指すなら、通信制の大学で学士(看護学)を取得するのがおすすめです。所定の単位を修得してレポート提出し、小論文の試験に合格することで学士(看護学)の学位が取得できます。大学のキャンパスに毎日通う必要がないため、働きながら学位の取得ができるのがメリットです。看護師としてキャリアアップを目指す人やより専門的な知識を身に付けたい人は、通信制の大学を選択肢に入れると良いでしょう。
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